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桑原塾が素朴な疑問に答える サプリメント活用指南 第1回エンデューロレース対策vol.1

自転車乗りにとって、いまやサプリメントの活用は当たり前になってきた。とはいえ、実際に自分のニーズに合った栄養素や商品は何なのかはイマイチわかりづらい。そこで、数々のトップアスリートを指導し、グリコの「パワープロダクション」シリーズの開発を手がけてきた桑原さんに、疑問をぶつける連載「サプリメント活用指南」をスタート!

 

text:安井行生 photo:佐藤正己

新連載「サプリメント活用指南」では、桑原さんにサプリメントにまつわりさまざまな疑問に答えてもらいます。第1回は耐久レースでの使用についてです。


●桑原弘樹さん

グリコのスポーツサプリメント「パワープロダクション」シリーズの生みの親。数多くのトップアスリートやモデルなどにコンディショニングやボディメイクの指導を行っている。10年以上に渡ってパワープロダクションの企画・開発を担当してきた。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム ディベロップメント アドバイザー)。

 

 

 

Q:1月に行われるエンデューロレースに出るんですが、ハンガーノックが心配です。耐久イベントで実力を発揮させるための補給術を教えてください。

 

カギはグリコーゲン

 

A:エンデューロのような長時間にわたるイベントでは、ずっとエネルギーを使い続けることになるので、補給の方法が大切になります。まず、体内におけるエネルギーの原材料から説明しましょう。エネルギー源を大別すると、「グリコーゲン」と「脂肪」の2種類に分けることができます。グリコーゲンは運動する際の主役となるエネルギーですが長時間はもたない。一方、脂肪はすぐにはエネルギーに変わってくれないけれど長時間持つエネルギーです。

 

耐久レースのように長時間運動を続ける場合は、使い勝手のいいグリコーゲンだけでは足りないんです。途中で枯渇しちゃうんですね。例えばランニングでいうと、市民ランナーであれば90分くらいしかもたない。対して、脂肪は枯渇することはまずありません。どんなに痩せている人でも、皮下脂肪・内蔵脂肪がありますから、脂肪のエネルギーがなくなってしまうという心配はまずしなくていい。

 

ただし、脂肪はもともと「貯めるためのもの」なんです。お金でいうと、定期預金のようなもの。いざというときのために貯めておくものですね。一方、グリコーゲンをお金に例えるならば普通預金みたいなものです。使いたいときにATMですぐ下ろせます。グリコーゲンと脂肪は性質が違うんです。

 

だから長時間運動するときは、いかに「脂肪をエネルギーとして引き出しやすくするか」という工夫が必要になります。定期預金(脂肪)はもともとたくさんあるものだから、「貯める」ではなく「引き出しやすくする」ことが大切。一方で、普通預金(グリコーゲン)は引き出すのは簡単なので、「いかにいっぱいに貯めておくか」が重要になります。引き出そうとおもっても残高が少ししかなかったら意味がありませんから。

 

「脂肪をエネルギーとして引き出しやすくする」と「グリコーゲンをたくさん貯めておく」。これが長時間の運動において大事なポイントになります。次回は具体的な方法をお教えしましょう。

 

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左:クリアレモン

右:ライチ風味

 

 

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■グリコ・パワープロダクション
http://www.glico.co.jp/info/pwr_pro/