トピックス

シマノ最新電動コンポーネント9070系をがっちり使い込む! デュラエースロングタームレポート

注目の電動コンポーネント9070系デュラエース。興味がある人も多いであろうこのコンポーネントを半年に渡って使用し、その使用感を試乗フレームのリドレーヘリウムのレポートとあわせてお送りする。まず第1回は、9070系への素朴な疑問へお答えしていこうと思う。

text&photo●ナカジ

導入するにはいくら予算が必要?

まずはいくら掛かるのかはやはり気になるところだと思う。写真のリドレー・ヘリウムに組み込んだ仕様のパーツ構成と、その価格は以下のとおりだ。

 

 

●電動部分 フロントディレーラー FD-9070-F(直付) 価格/3万8139円 フロントディレーラーバンド SM-AD90(34.9mm径) 価格/4151円 デュアルコントロールレバー ST-9070 価格/6万3607円 リヤディレーラー RD-9070 価格/6万1854円 エレクトリックケーブルセット SM-JC40-SET 価格/3万6251円 バッテリー SM-BTR1(標準タイプ) 価格/6693円 バッテリーチャージャー SM-BCR 価格/7352円

 

●その他 ブレーキキャリパー BR-9000 価格/3万2135円 BB SM-BB9000 価格/3592円 クランクセット FC-9000(52-38T) 価格/5万5096円 ブレーキワイヤセット BC-9000 価格/4802円 チェーン CN-9000 価格/4312円 カセットスプロケット CS-9000(11-25T) 価格/2万3954円

 

合計:34万1938円

 

 

となる。フレームに内蔵できるタイプのバッテリー(SM-BTR2)を使用したり、カセットスプロケットの歯数を大きなものにすると、これより価格が上がる。

軽くなってるんでしょ?

7900系デュラエースのDi2モデルである7970系デュラエースが登場したときは、機械式よりも電動のほうが重かった。ところが9000シリーズになってからは、機械式の9000系デュラエースよりも9070系デュラエースのほうが25g軽い。ただし、これは内蔵バッテリーを採用した場合だ。

とはいえ、前作の7970系より9070系は100g以上軽量化されている。ちなみに今回の試乗車は、ペダルとボトルケージ込みで6.97kg。

 

試乗車スペック フレーム●リドレー・ヘリウム(XSサイズ) ホイール●FFWD・F6R タイヤ●コンチネンタル・コンペティション 700×22c ハンドル●日東・M179SSB ステム●プロ・PLT サドル●セライタリア・SLRスーパーフロウ ペダル●タイム・アイクリック2カーボン ボトルケージ●ミノウラ・デュラケージ×2

一気変速ってどう?

シフトスイッチを押しっぱなしにすることで一気に多段変速できる機能は、7970系にはなかった機能ということもあり、9070系を使い出した当初はあまり必要性を感じなかった。ところが、9070系をしばらく使ったあとに7970系に戻ってみると、一気変速があったらいいなと、その利便性を実感することとなった。

例えばロングライドに行ったとき。最終版は脚が売り切れて軽いギヤに入りっぱなしになるので、一気変速することもないのだが(笑)、そこまで疲れる手前。指を動かすのもおっくうになるほど疲れた経験は誰しもあるだろう。そんなときには非常にありがたみを感じる。一気変速の動き出しのタイミングやスピードは慣れが必要にはなるが、ホビーライダーほど強い味方になってくれるだろう。またパソコンと接続して「Eチューブプロジェクト」というソフトを使うことで、変速の速度を調整できる。この先いじっていきたいと思う。

自分で組んでもいいの?

いままでのコンポーネント通り、自分で組み付けることも可能だ。7970系を組み付けるのに必要だった工具に、11速用チェーンに対応したチェーン切りがあれば組み上げることができる。フロントディレーラーにも、リヤディレーラーと同様に変速調整機能が搭載された。リヤは11枚になったこともあり、やや調整はシビアだ。

 

サイクルスポーツのツイッターフェイスブックから、9070系デュラエースやリドレー・ヘリウムについて気になることがあれば、ご質問お待ちしています。できるだけ答えて行きたいと思います!