現行モデル、6770アルテグラDi2多段変速に対応
ファームウエアのアップデートで対応
最新型の機械式デュラエース9000系が発売され、各地のプロショップ店頭に並びだした。すでに手に入れたり、ショップで購入計画を立てている人も多いことだろう。
だが、その電動モデルである9070系デュラエースDi2が気になっている人も、また多いと思う。7900系から大きく進化した9000系。その電動モデルとなれば無理もない。
9070系になって、あたらしく追加された機能のひとつに多段変速機構がある。これは変速スイッチを押しっぱなしにすれば、一気にシフトチェンジが可能となるものだ。カンパニョーロの電子式コンポーネント、EPSシリーズではすでに装備されている機能である。 この多段変速機構をシマノのコンポーネントでいち早く体験する方法がある。それは、現行のアルテグラDi2(6770系)のファームウエアをアップデートすることだ。12月14日に行なわれたシマノの発表会で正式に公表された。
変速段数、スピードは15パターンから選択可能
アルテグラDi2を販売しているショップは、「Eチューブプロジェクト」というソフト。およびSM-PCE1/SM-BCR2というアダプターを持っている。これは、システムの故障診断、ファームウェアアップデート、カスタマイズなどを行なうための機材である。
2012年の12月に発表されたEチューブプロジェクトのver.2.2.0がインストールされたパソコンとアルテグラDi2を、SM-PCE1/SM-BCR2を介して、デュアルコントロールレバーの未使用ターミナル部分に接続し、アルテグラDi2内のファームウエアをアップデートするのだ。
これにより、変速スイッチを押しっぱなしにすることでの変速段数を10段一気変速、2段もしくは3段一機変速の3パターンから。さらに変速するスピードを5段階から選択することが可能になる。
ロングライドの峠を超えたときに、一気にシフトアップしたいのか。レース中のペースアップに対応するため、とりあえず2段変わってほしいのか。自分が走っているときに、どの機能を必要としているのかをシュミレーションしてからアップデートをすれば、アルテグラDi2はライド中のより強い味方になってくれることだろう。