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コストパフォーマンス激高!BOMA VELNO

カーボン繊維商社のASKトレーディングが手がける自転車ブランドとして2006年に誕生した「ボーマ」。フレームに使用するカーボンシートも自社で生産可能なため、各部に適正な積層数、織り角のカーボンシートを使ってフレームのチューブを制作できる技術を持っている。2013年モデル「ヴェルノ」にナカジ編集長が試乗した。
text:中島丈博 photo:佐藤正巳

東レのT700カーボンを採用

ボーマのロードラインナップにおいて、一番安いグレードとなる「ヴェルノ」。だが、フレームに使用されている素材を聞けば、価格だけで走りのグレードを決められないことがわかる。T700というカーボン繊維を使用しているのだが、他社ではトップレンジに使用することもあるグレードだ。各部の作りもしっかりと時流をとらえたモノとなっている。ヘッドチューブは下ワンのベアリング径を1.5インチとした上下異径になっているし、機械式、電動式両方のコンポーネントに対応している。 実際に走らせてみると、シッティングでトルクをかけていってもしっかりとBBが推進力に変えてくれる。BB周辺の剛性を上げているのが生きて、ペダルを踏んだときにわかりやすい反応のよさがある。フォークはかなりしっかりとしていて、ボリュームのあるヘッドチューブとの組合せは、きびきびとしたハンドリングに仕上がっていて気持ちがいい。個人的には同社のデフィーラよりも好み。シートステーとチェーンステーが弓なりになったリヤ三角は、フロントと比べて細身のパイプで構成されていることも手伝って、路面からの突き上げを緩和してくれる。フロントがかっちり仕上がっているので、人によっては前後のバランスが気になるかもしれない。とはいえ、この価格でこの走りを提供してくれるのは、さすが自社でカーボンを繊維から扱っているからこそできる芸当だろう。試乗車のようにシマノのDi2で組んで、実戦でのスペックを重視して仕上げ、レースでガンガン使い倒してこそ楽しめるバイクだ。

ボーマ ヴェルノ

フレーム価格 18万9000円 フレーム:カーボン フォーク:カーボン コンポーネント:シマノ・アルテグラDi2 ホイール:ボーマ・TH-W45CSO タイヤ:ヴィットリア・ストラーダ 700×21C ハンドルバー:ボーマ・GH-02 ステム:ボーマ・ST-01W サドル:セライタリア・フライトチームエディション シートポスト:ボーマ・SP-08 試乗車実測重量:7kg(サイズM、ペダルなし) サイズ:S、M、L、XL カラー:ブラック
■写真下・左:チェーンステーはボリュームのあるBBからエンドに向かって薄くなり、上側に反った形状を持つ。これによりリヤからの突き上げを緩和している。 ■写真下・右:ロウセンターオブグラビティというコンセプトに基づき、BBまわりの剛性を強化し、トップチューブ側を軽量化することで低重心化。
■写真下・左:高い剛性を誇るフロントフォークは、上位グレードのデフィーラと同様のものが装備される。 ■写真下・右:上下異径のベアリングを採用し、剛性アップが図られている。シフトワイヤは機械式、電動式どちらも使える。
■東レのT700カーボンを採用。トップグレードに採用しているブランドもある素材。

問い合わせ先

ASKトレーディング(ボーマ)
048-951-5820
http://www.boma.jp/