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ユーロバイクレポート パート1

ドイツ南部、スイス国境のボーデン湖のほとりに、フリードリッヒスハーフェンという小さな街がある。ここで毎年1回8月の終わりに開催される世界最大級のバイクショーがユーロバイクだ。フレームからパーツ、アクセサリーに至るまで2013年モデルが一堂に会する重要なショーなのだ。取材したナカジが独断と偏見で見つけてきた魅力的なプロダクツを紹介する、ユーロバイクレポートパート1
text&photo●編集長ナカジ

年に一度、最新のバイクシーンが見える!

今年で21回目の開催となったユーロバイク。世界中のメーカー、ディストリビューター、メディアが一同に集まり、来年の新製品を発表する。日本で開催されるサイクルモードは消費者に向けたものだが、ユーロバイクはよりビジネスショーとしての意味合いが大きい。49カ国から250もの出展者が集い、14個あるホールに所狭しとブースがならぶ。4日の会期中、3日間が関係者向けで、その期間は毎日どこかのブランドでプレゼンテーションが開かれ、366のアイテムが、この期間中に世界初お披露目となった。毎年ニューモデルの発表時期がどんどんと早まってきてはいるが、このショーが重要なのは変わらない。まずはロードバイク完成車から見ていこう。

一度見たら忘れられないスタイリング ルック・675

2010年ルックは、ZED2クランクやCステム、Eポストシステムなどの独自規格を満載したフラグシップモデル「695」を発表した。その次の一手がこの「675」。グレードとしては695の下に位置するモデルで、ノーマルのクランクが使用できるように、BBはプレスフィットタイプを採用し、シートポストも27.2mm径の真円タイプとおとなしい作り。しかし、ステムにはやはり独自規格を盛り込んできた。「 Aステム」と呼ばれるもので、トップチューブからつながる美しいラインが魅力的だ。このステムを採用することで、フレームと合わせてトータルにバイクを設計し理想のハンドリングを実現している。シマノDi2、カンパニョーロEPSすべての電動コンポーネントをアセンブルすることが可能となっている。国内販売予定あり。
写真上)気になるポジション出しの方法だが、ステムの長さは80mm~120mmまで10mm刻みで用意され、上下反転して使用可能。またスペーサーが10mm刻みで、最大30mmまで追加することができる。 写真下)電動コンポーネントのバッテリーはダウンチューブ下に装着される。

695のエアロロード登場!?

一見695に見えるが、よく見て欲しい。そう、ブレーキが内蔵加工されているのだ。フロントブレーキはフォークに仕込まれ、リヤブレーキはBB下へ移動されている。残念ながらショー用のコンセプトモデルということで、今のところ市販の予定はない。トップチューブにはUCIの認可を受けた証であるステッカーが貼られていたので、レースデビューをも念頭に置いた実戦モデルということだろう。
内蔵ブレーキはVブレーキに見える。通常はシフトワイヤが通っているルートを、リヤブレーキのワイヤルートに使っている点もおもしろい。 問・ユーロスポーツインテグレーション

ウィリエールトリエスティーナ ゼロ7の次はゼロ9

2012年モデルとして超軽量モデルのゼロ7(セッテ)を発表したウィリエールのブースで発見したのはゼロ9(ノヴェ)。ゼロ7の下にくるグレードのバイクで、見た目はそっくりだがフレーム重量は900g台、ゼロ7よりも硬く仕上がったフレームだ。BBにはゼロ7同様のBB386が搭載される。国内発売予定あり。 問・服部産業

巨人が放つ謎のエアロロード

ユーロバイクの中でも巨大なジャイアントのブースの一角に、スモークガラスで囲まれたエリアが。そのなかに展示されていたのがこのエアロロード。モデル名も何もなかったが、フレームにはUCIの認可を表すステッカーが貼られ、使用者の名前はテオ・ボス。このモデルは彼のためのプロトタイプなので発売は未定だ。
ブレーキにはTRP製のVブレーキを採用。UCI認可のステッカーもしっかり貼られていた 問・ジャイアント ユーロバイクレポートのパート2はこちら!