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軽量性と剛性を両立! リドレー ヘリウム SL
2012.12.03
ネーミングとこの重量から、ヒルクライム専用モデルとも捉えられかねない。しかし実際には、ヨーロッパに多い石畳での乗り心地を含めた、あらゆる路面に対応するオールラウンダーなのである。バイク重量が大きな影響を及ぼすゼロ発進からの加速のよさや、ロングクライムでの楽さは言うに及ばないところだが、ヘリウムSLがもっとも輝くのは丘陵地帯のアップダウンにあると感じる。アスファルトの細かな凹凸をいなすように下りをこなし、スピードが乗った状態から上りに入る。ときに積極的なダイシングを織り交ぜながら、速度をキープしたときの安定感。バイクの上半分が軽量なので、そもそもダンシングが軽やかなところに加えて、左右に振ってもしっかりと力を受け止めてくれる。
空力面での話題は乏しいかもしれないが、装飾的なエアロがない分だけ造形はシンプルにまとめられており、これは何より乗り心地において優位性を得やすくなる。フレーム&フォークが軽量になった分は、パーツ類の選択肢が広がることを意味している。たとえば軽さよりも乗り心地を重視したサドルをチョイスすれば、日々のライドがより快適に長時間継続できるだろうし、パワーメーターを組み込めばトレーニングの内容がいっそう充実する。トータルでのバイク重量を増やすことなく、バイクライフのレベルが上がる。それこそが、ヘリウムSLに代表される軽量オールラウンダーの最大の魅力といえるだろう。
フレーム価格 36万1200円
フレーム:カーボン
フォーク:カーボン
コンポーネント:カンパニョーロ・レコード
ホイール:ファストフォワード・F4R-240S
タイヤ:ヴィットリア・コルサCXエリート
ハンドルバー:4ZA・ストラトス
ステム:フォルツァ・シラス110
サドル:サンマルコ・ゾンコラン
シートポスト:FSK・Kフォース
試乗車実測重量:5.8kg(サイズS、ペダルなし)
サイズ:XS、S、M
カラー:ロットレプリカ
※写真は日本入荷モデルと異なる場合があります
写真下・左:BBシェルはプレスフィット30規格を採用。シェル幅目一杯に広げられたダウンチューブが、パワーをしっかりと受け止める。
写真下・右:シフトワイヤのみがフレームに内蔵される。電動にも対応しており、フレームへの過剰な穴開けは避けている。
写真下:フレキシブルシートステーは、縦方向には積極的にたわむ構造。荒れた路面での乗り心地向上に大きく寄与するという。