トピックス
入門ロードバイク●Fausto COPPI WHITE WING
2012.04.13
カンピオニッシモの名を今に受け継ぐブランド
ブランドの興りは1994年にレジャー用自転車の生産をしていたマシャーギ社がファウスト・コッピの商標を取得し、ロードバイクの世界に進出したことに始まる。そのファウスト・コッピが用意する入門バイクが「ホワイトウイング」だ。以前からラインナップされる「ダイヤモンド」と並ぶモデルで、7500番台のトリプルパテッドアルミチューブを使用したフレームに、カーボンバックとカーボンフォークをセットするという、とてもオーソドックスなフレームワークだ。その分、メーカーには多くの経験値があり、それを生かすことのできる設計といえる。
グラフィックはモノトーンで落ち着いているので、これならレーサージャージにレーパンというバリバリのサイクリストといったファッションでなくても、カジュアルなスタイルで乗ることができるだろう。サイズ展開を見ると、トップチューブ長が510~560mmと適応身長の範囲が広いのも注目すべき点だ。
■写真下・左:フォークにはベンドしたタイプを採用。側面にはリブが張り出しており、エアロ効果よりも基本的なハンドリング性能や乗り心地を優先した結果として選ばれた形状だ。
■写真下・中:ヘッドチューブのベアリングには上下同じ径を採用したオーソドックスなオーバーサイズインテグラルヘッド。シフトワイヤ、ブレーキワイヤは内蔵ではなくフレームの外を通す。
■写真下・右:シートステーは前作ではストレートだったが、外側にゆるくベンドした形状に変更された。路面からの突き上げを緩和し、トップチューブへとつながるアーチを形成することで適度な剛性を持たせている。
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■写真下・左:角断面形状のチェーンステー。特別なつぶし加工などはされていないが、リヤに向かって細くなり、適度にしなるような工夫がされている。エンドにはちゃんと肉抜き加工が施される。
■写真下・右:ダウンチューブは縦方向に扁平した形状から、BBに近づくにつれて横方向に扁平加工された形へと変化する。これによりBBとの接合面積を大きく取れ、安定したペダリングに貢献する。
定番のフレームワークにクセのない走行性能を持つ
【サイクルスポーツ編集部・ナカジのインプレッション】
レースシーンを走るロードバイクの設計において、アルミ+カーボンフォークという組み合わせはフルアルミフレームからフルカーボンバイクへと時代が移る過渡期に一世を風靡した設計だ。それゆえ性能には堅実さがある。ペダルに力を込めれば、やや肉厚を感じるアルミフレームがしっかりとパワーを受け止め、じわじわと加速してくれる。速度が上がってきても、トップチューブからシートステーへつながるアーチがしっかりとフレームを支えるので、挙動に不安は感じない。ジオメトリーを見てみると、チェーンステー長が410mm取られている。これとベンドフォークの組み合わせは初心者にも扱いやすい性格のハンドリングをもたらしている。休日のロングツーリングはもちろん、ちょっとした近所のポタリングや自転車通勤・通学など、ロードバイクといえど気兼ねなく使いたいという人にもオススメだ。
完成車価格
19万5300円(シマノ・ティアグラ仕様)
21万円(シマノ・105仕様)
26万400円(カンパニョーロ・アテナ仕様)
36万4360円(カンパニョーロ・コーラス仕様)
フレームセット価格 12万9150円
フレーム●アルミニウム
フォーク●カーボン
ホイール●シマノ・WH-R501
コンポーネント●シマノ・105
タイヤ●ヴィットリア・ザフィーロ 700×23C
サドル●セラバッサーノ・ヴァイパー
ハンドルバー●デダ・ピエーガ
ステム●エクスタシー
シートポスト●非売品
サイズ●480、500、520、550
試乗車実測重量●8.73kg(サイズ:500、ペダルなし)
カラー●ホワイト×ブラック
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