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入門ロードバイク●GIOS AIRONE

魅力的なクロモリバイクを、手ごろな価格で手に入れるなら「ジオス・アイローネ」がオススメ。クロモリ特有の細いラインで構成され、トラディショナルなホリゾンタルに近いフレーム形状をもつこのバイク。リヤが10速化されたシマノ・ティアグラを装備し、基本を押さえた走行性能をもつ。
text●中島丈博 photo●山内潤也

トラッドなシルエットのスチールフレーム

コンポーネントからホイールまでシマノ製パーツで統一されているのはもちろんのこと、ハンドル、ステム、シートポスト、サドルに至るまでジオスのロゴが入ったオリジナルパーツが使われており、完成車として見た目にもまとまっている。このフレームは、構成パーツを変えながら3年以上もカタログにラインナップされ続けているジオスのベストセラーモデル。そのことからも、クロモリフレームとしての基本性能の高さがうかがえる。 よりグレードの高いパーツ構成や雰囲気の違う完成車を手に入れたいのであれば、クロモリフレームでも7つの選択肢が用意されている。ジオスはグレードが細かく設定されているが、これはユーザーが自分の予算に合わせて自転車を選びやすいようにしたい、という細やかな配慮が伺える部分である。
■写真下・左:フロントフォークはカーボン製ブレードのフォークが採用される。しなやかなフレームに対して、しっかしりたフロントフォークを装備することで、安定した走行性能を提供している。 ■写真下・中:ヘッドチューブの中にヘッドパーツを内蔵したインテグラルヘッドが主流のいま、ノーマルのアヘッドが採用されている。クロモリフレームの雰囲気を大事にするには、このほうがいいという人は多い。 ■写真下・右:細身のチューブを使用したシートステーは、ゆるやかなカーブを描いてシートチューブへと接合されている。わかりやすいバネ感を持ち、リヤからの衝撃をいなす効果を狙っている。
■ダウンチューブ、シートチューブ、チェーンステーと役割に応じてチューブの太さが使い分けられている。使用されるクロモリチューブは、上位モデルと同じグレードのものだ。 ■チェーンステーは横方向からつぶしが入っている。トルクをしっかりと伝えるための形状だ。チェーンステーブリッジはない。リヤエンドはラグでまとめられている。
【中島丈博の試乗インプレッション】 伝統あるブランドだけあって、基本の走行性能に抜かりはない。ペダルにトルクをかければ、クロモリ特有のしっとりとした加速を楽しむことができる。カーボンフレームのパリパリした走行感とは対極の魅力を持ち、踏み出しこそもっさりとした印象を持つかもしれないが、後半まで加速し続けられる感覚は走っていて楽しい。重量があるので、急なスピードの上げ下げはそれほど得意ではないが、ロングライドのようにコンスタントなスピードで走り続けるようなシーンでいいバイクだと実感できると思う。それは、このクロモリフレームが持つ快適性の高さにも起因している。カーボンフォークにクランプ径26mmのハンドルをチョイスしているのも、それに貢献している。最初の1台を購入するにあたり、走行性能はもちろん重要。とはいえジオスの場合、このブルーの見た目が気に入ったなら、すでにこのバイクの虜になっていることだろう。

ジオス・ブランドヒストリー

1948年に創業した60年以上の歴史をもつイタリアンブランド。工業都市であるトリノに本拠地を構える。コーポレートカラーである鮮やかな青は「ジオスブルー」という塗料の名前が存在する。ヘッドマークに五輪マークが入っているのは、創業者のトルミーノ・ジオスがベルリン五輪のイタリア代表だったことに由来する。

ジオス・アイローネ

完成車価格●12万750円(シマノ・ティアグラ仕様) フレーム●クロモリ フォーク●カーボン コンポーネント●シマノ・ティアグラ ホイール●シマノ・WH-R501 タイヤ●ヴィットリア・ザフィーロ 700×23C サドル●ジオス ハンドルバー●ジオス ステム●ジオス シートポスト●ジオス 試乗車実測重量●9.82kg(54サイズ、ペダルなし) サイズ●48、50、52、54 カラー●ジオスブルー、ホワイト *****************************************

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