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走れるチタンバイク AVEDIO PEGASUS

日本でのニーズに合った商品を提供できるオリジナルブランドを立ち上げたい。そんな思いから設立されたブランドが「エヴァディオ」だ。クオリティとコストパフォーマンスを両立させた商品を、フレームはもちろんパーツやアクセサリーまで幅広くラインナップしている。
text:中島丈博 photo:岡 拓

エヴァディオが作ればチタンバイクはこうなる

メインとなるフレームのラインナップには、アルミバイクのバッカス、カーボンバイクのフラッグシップ・ヴィーナスと、競技志向が強いバイクばかりがラインナップされていた。そこに加わった「ペガサス」は、自慢のカーボンフォークに合う剛性を持ったチタンフレームを作るというコンセプトで開発され、フレームにオリジナルのパテッド加工を施した3AL・2.5Vチタンパイプを使用。フレームで培った技術である「リブパワーシステム」という、D型のパイプ2本をまとめて1本のチューブを作り上げる構造を持つ軽量(フォークのみで280g)で非常に剛性の高いものがアッセンブルされる。開発者によれば、フレームもそれに負けないよう、レースでもバリバリ使える剛性を持たせてあるという。ただそこはチタン。ロングライドでもストレスにならないようにレベルを調整した作りとなっている。 フレームセットを購入するとアルミスペーサーやワイヤアジャストボルト、ヘッドキャップが付属してくるのだが、レッド、ブラック、ゴールドから好きな色を選ぶことができる。購入後に好みのカラーパーツへと交換することが多い部分なので、最初から選択肢があるのはうれしいところだ。フレームカラーオーダーにも対応しており、チタンの素地にブラスト加工でロゴを入れるタイプのほか、写真の「プランツ」というデザインは+3万円で選ぶことができ、カラーは26色用意される。
■写真下・左:新しくなったデザインのヘッドマークが取り付けられる。ヘッドパーツのベアリング径は上下同じ1-1/4インチ。長さは最近のバイクとしては短めだ。 ■写真下・中:エヴァディオのアイデンティティにもなっているリブパワーシステムを採用。縦方向はもちろん、横方向への剛性も強化されている。軽快で安定したハンドリングを実現。 ■写真下・右:ヘッドチューブ側からBBに近くなるにつれ、ゆるやかに横方向へと径が太く変化していく。シンプルだが、ペダリングパワーのロスを減らすのに有効な作りだ。
■フレームに溶接される小ぶりなワイヤストッパーはシンプルで美しい。ワイヤアジャスタもフレーム購入時に色を選ぶことができる。 ■シートステーとチェーンステーの接合面積を広く取れるように考えられたフレームエンド。
■シートステーは、ゆるやかにカーブを描いている。衝撃を吸収するというのはもちろん、巡航しているときにも気持ちよくバイクを後ろから押し出してくれる。

エヴァディオ・ペガサス

フレーム価格:28万1400円(サンドブラストモデル)、31万2900円(ペイントモデル) シマノ・105完成車価格:35万4900円 カンパニョーロ・コーラス限定完成車価格:41万7900円(サンドブラストモデル、ホイールはフルクラム・レーシング5)、カラーオーダーは+3万円 ■フレーム:3 AL-2.5V ダブルパテッドチタニウム ■フォーク:エヴァディオ・RPSウルトラライト ■コンポーネント:カンパニョーロ・コーラス ■ホイール:カンパニョーロ・ハイベロンウルトラII ■タイヤ:コンチネンタル・ポディウムTT ■サドル:エヴァディオ・エヴァサドルカーボンII ■ハンドルバー:エヴァディオ・ライトドロップハンドルアナトミック ■ステム:エヴァディオ・スーパーライトステム ■シートポスト:エヴァディオ・カーボンシートポスト ■試乗車実測重量:6.58kg(53サイズ) ■サイズ:44、47、50、53、56

CYCLE SPORTS.jp編集長・ナカジの試乗インプレッション

超高剛性バイクというセールストークとともにカーボンバイクのヴィーナスをリリースしたエヴァディオ。そこがチタンバイクを作るとどうなるのか?開発の話を聞くと、オリジナルフォークに合う剛性のフレームに仕上げたいという思いがあったのだという。そのフォークは縦横ともに高い剛性を持つものなので、フレームもそれと釣り合う剛性に仕上げなければならないはず・・・。 チタンバイクというと、しなやかさを魅力に上げる人もいるかもしれないが、このバイクについては当てはまらない。硬いといわれるカーボンフレームの剛性感とはまったく違った印象なのだが、トルクをかければ車重の軽さと相まってグンッと気持ちよく加速を始め、ダンシングで振り回しても同様だ。 フレームのダウンチューブ側はしなってはいるが、クロモリのそれとは異なる。素材が違うんだから当たり前といえば当たり前なんだが、楽しくなってしまう乗り心地だった。荒れた路面はもっと素直に振動がくるかと思ったが、意外といい具合に丸くなっていていやじゃない。 パワーがある人や体重のある人はちょっと物足りないと感じるかもしれないが、自分くらいの体型(身長170cm、体重61kg)であれば、素直に乗って楽しいバイクだと思う。走れるチタンバイクが欲しいと思ったとき、有力な選択肢になるのではないだろうか。 **************************************

問い合わせ先

エヴァディオ
0563-65-4422
http://www.avedio.net/