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入門ロードバイク●KUOTA KHARMA

2001年のデビューからまたたく間に市場で人気を得たブランド「クォータ」。そのラインナップのなかでも「カルマ」はとくに人気の高いモデルだ。クセのないカラーリング、乗りやすいジオメトリー、エアロダイナミクスを追求したフレーム形状を持つイタリアンバイクを試乗した。
text●中島丈博 photo●山内潤也

完成度の高さを誇るオールマイティな1台

「ほかの人とは違うブランドに乗ってみたいな」と考えている人に魅力的なカルマだが、価格は入門用としてはやや高め。しかしコンポーネントにシマノ・アルテグラ、ホイールにマヴィック・アクシウムが装備されているので、とくにパーツを交換しなくてもサイクリング、ロングライド、レースなどあらゆるシーンを楽しむことができる。あとあとの出費が少なくてすむことを考えれば、最初からいいものを手に入れたいというビギナーには有力な候補となる。 ここで紹介した完成車のほかに、価格を5万円安くし、コンポーネントにシマノ・105、ホイールにフルクラム・レーシング7を搭載したモデルもある。価格で悩むならそちらを選択肢に入れてもいいだろう。サイズ展開がXXS(トップ長495)からあるので、小柄な男性はもちろん、女性でも無理せず選べるサイズ展開となる。ちなみにカルマにはカルマレディという女性向けのカラーリングを施したモデルも用意されている。
■写真下・左:ベンドフォークを採用し、フォークブレード後方にはエアロ効果を意識したフィンが付いている。ヘッドチューブのベアリング径は上下同じ径のもの。 ■写真下・中:きれいなくびれを持つシートステー。カーブさせることで衝撃を吸収しつつ、シートチューブに接合する部分では1本にまとまることで、力が逃げすぎないように設計されている。 ■写真下・右:翼断面形状を持つシートチューブ。エアロ効果を狙う常套手段である。リヤホイールに合わせてカットされるデザインも定番だ。こういったわかりやすいカッコ良さはいつ見てもいい。
■縦方向に非常に大きなボリュームを持つBBまわり。ダウンチューブからチェーンステーへとリブが伸びていることからも、しっかりしたペダリングフィールが想像できる。 ■専用のエアロシートポストを固定するシートクランプもオリジナル設計のもの。2本のビスを締めていくと、クランプの内側に入っているプレートがシートポストを押さえつけて固定する。
【中島丈博のインプレッション】 アッセンブルされているパーツのグレードが非常に高く、よく走るバイクという印象。入門バイクとして不満は出ないだろう。BBまわりは縦にボリュームがあり、横幅はそこまでではない。それゆえ、縦方向にはしっかりとした剛性を感じ、横方向の動きにはゆとりがある。ゆっくりと走っているとフレームの硬さが目立ってしまうが、パワーをかけていくとペダリングに合わせてうまくしなってくれる。シートステーのバネ感とともに、気持ちのいい加速を味わうことができる。ブレーキングでも不安はなく、フレームにどっしりと芯が入っている、高級バイクに通じる感覚がある。ルックスも個性的なので、所有欲を満たしてくれること間違いなし。エアロを意識したフォルムがまた、スペシャル感を醸し出している。専用シートポストや、サンマルコのサドルにクォータのロゴがしっかり入っているのもいい。

クォータ・ブランドヒストリー

2001年のミラノショーでデビューしたイタリアンブランド。ひと目でそれとわかるデザインと優れた性能は、グランツールでおなじみのブランドとなっていることや、トライアスロンでも実績をあげていることからもわかるだろう。今期もAG2R・ラモンディアルがチームバイクとして使用している。

クォータ・カルマ

完成車価格 28万4000円(シマノ・アルテグラ仕様)、23万2000円(シマノ・105仕様) フレーム●ハイモジュラスカーボンモノコック フォーク●カーボン コンポーネント●シマノ・アルテグラ ホイール●マヴィック・アクシウムレース タイヤ●ケンダ・コンテンダーL3Rプロ クォータ仕様 700×23C サドル●サンマルコ・ポンザパワー クォータ仕様 ハンドルバー●デダ・RHM01コンパクトホワイト ステム●デダ・ゼロ1 31 シートポスト●クォータ 試乗車実測重量●8.25kg(Mサイズ、ペダルなし) サイズ●XXS、XS、S、M、L カラー●ホワイト×クリア、レッド、ホワイト×レッド、ホワイト×シルバー ***************************************

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