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入門ロードバイク●KUOTA KHARMA
2012.06.15
完成度の高さを誇るオールマイティな1台
「ほかの人とは違うブランドに乗ってみたいな」と考えている人に魅力的なカルマだが、価格は入門用としてはやや高め。しかしコンポーネントにシマノ・アルテグラ、ホイールにマヴィック・アクシウムが装備されているので、とくにパーツを交換しなくてもサイクリング、ロングライド、レースなどあらゆるシーンを楽しむことができる。あとあとの出費が少なくてすむことを考えれば、最初からいいものを手に入れたいというビギナーには有力な候補となる。
ここで紹介した完成車のほかに、価格を5万円安くし、コンポーネントにシマノ・105、ホイールにフルクラム・レーシング7を搭載したモデルもある。価格で悩むならそちらを選択肢に入れてもいいだろう。サイズ展開がXXS(トップ長495)からあるので、小柄な男性はもちろん、女性でも無理せず選べるサイズ展開となる。ちなみにカルマにはカルマレディという女性向けのカラーリングを施したモデルも用意されている。
■写真下・左:ベンドフォークを採用し、フォークブレード後方にはエアロ効果を意識したフィンが付いている。ヘッドチューブのベアリング径は上下同じ径のもの。
■写真下・中:きれいなくびれを持つシートステー。カーブさせることで衝撃を吸収しつつ、シートチューブに接合する部分では1本にまとまることで、力が逃げすぎないように設計されている。
■写真下・右:翼断面形状を持つシートチューブ。エアロ効果を狙う常套手段である。リヤホイールに合わせてカットされるデザインも定番だ。こういったわかりやすいカッコ良さはいつ見てもいい。
【中島丈博のインプレッション】
アッセンブルされているパーツのグレードが非常に高く、よく走るバイクという印象。入門バイクとして不満は出ないだろう。BBまわりは縦にボリュームがあり、横幅はそこまでではない。それゆえ、縦方向にはしっかりとした剛性を感じ、横方向の動きにはゆとりがある。ゆっくりと走っているとフレームの硬さが目立ってしまうが、パワーをかけていくとペダリングに合わせてうまくしなってくれる。シートステーのバネ感とともに、気持ちのいい加速を味わうことができる。ブレーキングでも不安はなく、フレームにどっしりと芯が入っている、高級バイクに通じる感覚がある。ルックスも個性的なので、所有欲を満たしてくれること間違いなし。エアロを意識したフォルムがまた、スペシャル感を醸し出している。専用シートポストや、サンマルコのサドルにクォータのロゴがしっかり入っているのもいい。
クォータ・ブランドヒストリー
2001年のミラノショーでデビューしたイタリアンブランド。ひと目でそれとわかるデザインと優れた性能は、グランツールでおなじみのブランドとなっていることや、トライアスロンでも実績をあげていることからもわかるだろう。今期もAG2R・ラモンディアルがチームバイクとして使用している。
クォータ・カルマ
完成車価格 28万4000円(シマノ・アルテグラ仕様)、23万2000円(シマノ・105仕様)
フレーム●ハイモジュラスカーボンモノコック
フォーク●カーボン
コンポーネント●シマノ・アルテグラ
ホイール●マヴィック・アクシウムレース
タイヤ●ケンダ・コンテンダーL3Rプロ クォータ仕様 700×23C
サドル●サンマルコ・ポンザパワー クォータ仕様
ハンドルバー●デダ・RHM01コンパクトホワイト
ステム●デダ・ゼロ1 31
シートポスト●クォータ
試乗車実測重量●8.25kg(Mサイズ、ペダルなし)
サイズ●XXS、XS、S、M、L
カラー●ホワイト×クリア、レッド、ホワイト×レッド、ホワイト×シルバー
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