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ジャパンカップ2011@東京編
2011.11.04
サクソバンク・サンガード&アスタナ in 東京
短い東京滞在の間をぬって、両チームのエースであるグスタフエリック・ラーションと、ロマン・クロイツィゲルの2人が、サイスポWebのためのインタビューに応じてくれたのでご紹介しよう!
未来のスーパースター、クロイツィゲルはインタビュー嫌い?!
今回初来日したチェコ人のロマン・クロイツィゲル(アスタナ)は、グランツール制覇を期待される未来のスーパースターだ。今年のツール・ド・フランスは落車で手首の舟状骨を骨折し、3ヶ月間実戦から遠ざかっていたが、シーズン最後の復帰レースにジャパンカップを選択。開幕前の記者会見でも今回は復帰レースであると明言。チームメートのアンドレイ・ミズロフの調子がいいので、彼をアシストすると語っていたが、実際にレース当日は後半戦で集団の先頭を引き続け、逃げを吸収する働きに徹していた。実は、クロイツィゲルはインタビュー嫌いで有名。しかし、今回はイタリア語が堪能な中野喜文マッサージャーの助力もあって、貴重なインタビューが実現した。
いつもニコニコ☆ラーションは日本のファンに大感謝!
今回が来日3回目だったスウェーデン人のグスタフ・ラーション(サクソバンク・サンガード)。いつも笑顔でファンサービスもよく、ジャパンカップのおかげで日本には大勢のファンができたにちがいない。ジャパンカップを3度走っている経験者として、ラーションにはとくに今年のレースについて詳しく話を聞いてみた。
Q:ジャパンカップ参戦は3度目だけど、このレースを選ぶ理由は?
ジャパンカップのコースはいいコースで、ボクに合っていると思ってる。もしも調子がよかったら、勝てるレースなんだ。上りは短いが、それでもキツいコースで、クライマーにもスプリンターにもチャンスがある。すべては調子次第なのさ。今年のように路面が濡れていたら、下りでみんなスピードを落とすから(上りで遅れたとしても)戻って来られるしね。
Q:今年のジャパンカップはコンチネンタルのオーストラリア人選手が優勝して、表彰台にはUCIプロチームの選手が誰も上がらなかったけれど、このレースを3度走っている経験で、今年は今までと何がちがっていたと思う?
ボクたちは長いシーズンの終わりにここに来る。ボクたちにとっては本当に遅すぎる時期なんだ。だから勝てるかどうかは、シーズンのこの時期に、このレースに対していかにモチベーションがあるかどうか次第なんだと思う。日本人にとっては重要なレースだし、オーストラリアの選手たちは(南半球は季節が日本とは逆だから)シーズンがスタートしたばかりでここにやって来て、冬の間によくトレーニングも積んできているだろう。それがちがいなんだとボクは思うよ。
Q:オーストラリアから来日した選手の方が、時差ボケが少ないからではない?
時差ボケよりも関係するのはモチベーションの方さ。ボクたちがシーズンの終わりであることの方が差になるんだ。
Q:来シーズンはオランダのバカンソレイユ・DCMで走るけど、このチームを選んだ理由は?
契約の話があったとき、このチームで走るのはボクにとって素晴らしいチャンスだと思った。今よりもっと自由に走れるからね。それから、来年バカンソレイユはビアンキの自転車を使うんだけど、ビアンキのサイクルヨーロッパ社(現オーナーはスウェーデン人)で働いている友人がいたからでもあるんだ。
Q:来年の目標は? ロンドン・オリンピックがあるけど、TTを狙ってる?
もちろんさ。まだ来年のレースプログラムは決まっていないけど、ジロ・デ・イタリアでよく走りたいと思っている。どんなステージがあるかはまだよく知らないけど、オリンピックに参加するためには、ジロが時期が一番いいんだよ。
Q:子供の頃のヒーローは?
ジョン・トマック(MTB選手)。今でもMTBはトマックブランドに乗っているんだ。
Q:もしも自転車選手になっていなかったら、他になりたかった職業は?
ラリードライバー。
Q:日本に来て一番おどろいたことは?
2009年に初めて来日したんだけど、とにかく日本のファンの熱心さと礼儀正しさにおどろいた。本当に初めての経験だった。サクソバンクの選手はみんなそう言ってるよ。いろいろとよくしてくれて、ファンのみんなには本当に感謝しているよ!
●グスタフ・ラーション(サクソバンク・サンガード)
1980年9月30日生まれ、31歳。スウェーデン出身のTTスペシャリスト。現スウェーデンTTチャンピオン。2008年北京オリンピックで銀メダルを獲得。2009年メンドリーズィオ世界選TTでも2位。昨年ジロ・デ・イタリア最終日の個人TTで優勝した。