世界で通用する純日本人チームに! 愛三工業レーシングチーム2014年体制発表
これまでUCIアジアツアーを主戦場として闘ってきた「愛三工業レーシングチーム」。 だが近年、欧州のチームが参戦してくるようになり、欧州レースで闘う機会を増やす必要が出てきた。
2013年から欧州のレースをスケジュールに追加し、2014年からはより多くのレースで闘えるようチームを改革していく。 2013年シーズンは純血日本人チームとしてUCIアジアツアーのランキングは1位(ブリヂストンアンカー、NIPPOデローザなどあるが、いずれも外国人選手がポイントを取っている)。
そのために、今回は欧州での活動経験がある選手を補強した。セレクトにおいて重要視したのは、フィジカルの能力はもちろんだが、欧州レースの展開に対応できる人、そして現地での生活にも順応できる人であるということ。
それが中根英登、早川朋宏、小森亮平の3人だ。いままでは、スピードマンやスプリンターがメインのチームだったが、山も走れる選手という条件もクリアしている。
監督:別府 匠
スーパーバイザー:中根 賢二
選手:
西谷 泰治
綾部 勇成
盛 一大
中島 康晴
伊藤 雅和
福田 真平
平塚 吉光
新規加入選手:
中根 英登
早川 朋宏
小森 亮平
(計10名)
中根 英登(なかね ひでと) 1990年5月2日生 愛知県出身
Team NIPPO(イタリア)より移籍。(Team NIPPO 2012年1月~2013年12月)
中京大学 体育学部 2009年4月~2013年3月
ツール・ド・北海道 個人総合日本最上位の6位に。2011年には全国都道府県大会個人ロード優勝。
目標は、UCIポイントを獲得できる順位でフィニッシュすることはもちろん、ステージレースでは総合にからむような走りをしたい。世界選や7年後のオリンピック出場も長期的な目標としている。
NIPPOではジュリアン・アレドンドのをアシストする動きが多かった。それはすごくいい経験だったが、チームの仕事をこなしながらも自分の成績も必要だと感じた。
中根スーパーバイザーの息子として自転車競技は大学から経験している。それまではサッカーをやっていた。でも、父の仕事として自転車競技はつねに自分の身近な存在だった。逆に苦労も知っているので、自分がチームを世界に引っ張っていけるような存在になれたらと思っている。
大学に入ってからはスポットでベルギーに遠征。卒業後の2013年はイタリアに住んでいた。
早川 朋宏(はやかわ ともひろ) 1990年1月2日生 愛知県出身
Team NIPPO(イタリア)より移籍。(Team NIPPO 2012年1月~2013年12月)
法政大学 2008年4月~2012年3月
2010年、2011年には愛三工業レーシングチームに研修生として加入経験あり。
2011年 大学対抗選手権ロード 優勝。
愛三工業の地元・愛知県大府市出身。 登坂力には優れている。 地元の自転車チームと言うことで若いときからずっと憧れていたものの、加入するチャンスに恵まれなかった。
2011年にはインカレ優勝。 2013年シーズンは中根と同じNIPPOに所属し、イタリアに住んでいた。 しかし、8月に鎖骨を骨折し、思うように成績を出せなかった。
愛三工業レーシングに移籍してからは地元に戻って、UCIポイントの獲得とオリンピック出場を目指す。
小森 亮平(こもり りょうへい) 1988年9月26日生 広島県出身
チームユーラシア(ベルギー)より移籍。(Team Eurasia 2013年1月~12月)
Team Nippo 2011年1月~2012年12月
TREK 2007年1月~2010年12月
県立福山誠之館高校卒業後からヨーロッパを拠点にレース活動を行なう。
2008年 全日本選手権 U23 優勝。
2009年、2010年 世界選手権U23 日本代表。
トレック・リブストロングチームやNIPPO、チームユーラシアと欧州、米国のトップチームに所属していた。 海外経験豊富で、平坦に強い。 フランス→米国→フランス、イタリア、ベルギーとさまざまな国で生活してきた。
目標はチームで与えられた仕事をこなし、信頼を獲得した上で成績を残すこと。
UCIポイントを獲得することも大切だが、1勝したい。それによって、より大きなチームへとステップアップしていきたいと思っている。
別府 匠監督のコメント
アジアや中国の経済発展とともにアジアツアーの格も上がり、欧州のチーム、欧州で活動していた強豪選手がレースに出てくるようになった。より厳しくなっているなかで、UCIポイントを獲得することによって世界選の出場枠獲得や、より上のカテゴリーのチームに選手がステップアップしていくきっかけとしたい。
いきなり欧州で生活し、チームに所属しながら上を目指すという手段もあるが、われわれはまた別のアプローチでトップへの道筋を示したいと思っている。実際にUCIアジアツアーに参戦し続け、成績を残している。
日本チームのなかでもその実績を買われている。2月のランカウイには5年連続で出場している。こちらから参戦したいというリクエストを出しても、すぐにOKをもらう事ができるのは、その信頼があるからだ。
また、アジアのレースは環境の差が激しい。スタートする前にどれだけコンディションを維持できるのかが大切だ。食べ物、空気、メンタルの強さ、地元とのコミュニケーション能力が問われる。そこでいかにストレスを減らして、スタートラインに立てるのかが大切。実際、欧州チームの選手はお腹を壊して毎日リタイヤするのを見てきた。そこは愛三工業レーシングのほうが経験値があるので、体調を崩さないで走りきることができる。
今回加入した3人も欧州で生活してきたので、日本以外の環境に適応する能力はある。集団のなかでコミュニケーション能力についても評価している。
中根 賢二スーパーバイザーへ質問
Q:プロスポーツチームのメインスポンサーとして愛三工業の名前がついているが、これだけスポンサードを続けているということは、実際に企業イメージ、知名度向上に貢献していると言うことですか?
中根:その通りです。愛三工業は18カ国に拠点を持ち、のべ9000人の従業員をかかえる大企業。アジアツアーを走ってきたことで、いま経済的に発展しているエリアでの知名度も高いです。
実際にチームの成績向上と会社のアジアマーケットの拡大は比例している。なので、愛三工業レーシングチームは愛三工業の拠点があるエリアのレースに積極的に参加しています。
それによって地元の従業員たちはとても盛り上がる。自分が務めている会社の選手が活躍するので。士気が高まります。チームが遠征に行ったときは、とても歓迎してもらえています。
2012年、チームがツアー・オブ・チャイナに参戦していたとき、反日暴動の悪化を受けてチームがリタイヤしました。そのときも空港までの移動や、航空券の手配などすべて愛三工業の現地社長がうまくやってくれました。
チェコのスタッフからチームグッズを分けて欲しいという要望をもらったことがあります。それほど、愛三工業のスタッフから人気がある。認められているのです。
バイクはスペシャライズドからスコットへ変更。フォイルとアディクトが供給される(選手の好みによって選ぶことができる)。
小森はフォイル。早川はアディクトをセレクトしたそう(写真はフォイル)。
ハンドル、ステムなどはシンクロス。ケミカル類のスポンサーとしてあらたにモーガンブルームが加わった。
コンポーネントは引き続きカンパニョーロを採用。