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最軽量モデル登場!BOMA DE'FIRA
2012.03.30
ボーマ 最軽量モデル
これまで、いちばん軽かったRS-Iのフレーム重量はカタログ値で880g。それに比べてデフィーラは835gに仕上がっている(ただし、80kgの体重制限あり)。使用するカーボンも、T700という他ブランドでは1つ上の価格帯のモデルに採用される素材。ヘッドチューブは上下異径のベアリングを採用し、BBはプレスフィット仕様とするなどトレンドをしっかり押さえている。
フレームデザインにローセンターオブグラビティーという設計を採用。ダウンチューブ、BBまわりの剛性強化とトップチューブまわりを軽量化することにより、フレームの低重心化を図り、実重量以上の軽い走りを実現している。もう1つの技術にイコールパワーチューブがある。通常であればリヤトライアングルとフロントトライアングルはシートチューブ付近で接着する。だがデフィーラはトップチューブからシートステー途中までを一体成型し、リヤの接着箇所をシートステーの途中とする特別な金型を使用し、フレームをデザインした。従来のフレームよりも接着面積を少なくすることで、より軽量なフレームを生み出したのだ。ジオメトリーに目を向ければ、小さいサイズはトップチューブ長が515mmから用意されている。これなら身長160cm前半の人でも乗ることができるサイズだ。
■写真下・左:上下異径のヘッドチューブを採用。下側に1.5インチ経のベアリングを装備することで、軽量なフレームでもしっかりしたハンドリングとブレーキ性能を実現する。
■写真下・中:フォークは、ストレートフォークの後ろ側にフィンを追加したような形状。機敏なハンドリング特性をもつ。
■写真下・右:BBにはプレスフィットを採用。ダウンチューブを太くし、剛性を上げている。シフトケーブルはすべて内蔵され、BB下のガイド部分のみワイヤが露出する。
■フレームには付属しないが、同ブランドのシートポスト・SP-06A。ホイールやハンドル、ステムもあるので、装着すれば見た目の統一感があり、バイク全体がまとまった印象となる。
【中島丈博のインプレッション】
ボーマのラインナップの中で最軽量モデルというだけあり、車重の軽さはひと踏みふた踏みですぐに体感できる。この価格で6kg台前半の自転車が組めるなんていい時代である。軽いからといって、荒れた路面で段差に弾き飛ばされるような不安は感じなかった。フレームのバックがうまく振動をいなしているからだろう。イコールパワーチューブというフレーム設計で、シートステーの途中にフレーム接着部があるので、それも乗り心地に影響している。ただ、人によっては、ちょっと柔らかすぎると感じるかもしれない。
BBにはプレスフィットを採用しているので、シェルの幅は広い。これにより、疲れてきてペダリングが多少ラフになっても安定してペダルのパワーを推進力へと変換してくれる印象だ。へばってからの上りでは低速からダメ押しのダンシングで踏み込んでいっても、軽量な車体と相まって思ったよりもバイクが進んでくれて驚かされる。平地で高速からの伸びは、もう少しフレームからの助けが欲しいところだ。フォークはフレームと比べると剛性が高い印象。短めのホイールベースということもあり、ハンドリングは軽快で気持ちがいい。
フレーム表面を1Kカーボンで仕上げてあり、塗装の隙間から見えるフレームのカーボンクロスはとてもきれい。所有欲を満たしてくれるだろう。ガチガチのバイクが苦手だが、軽いバイクがほしいヒルクライマーや、軽くて快適性を求めるロングライダーにオススメしたい。
ボーマ・デフィーラ
フレーム価格 24万7800円
フレーム●カーボン(T700)
フォーク●カーボン
コンポーネント●カンパニョーロ・スーパーレコード
ホイール●ボーマ・TH-10C
タイヤ●ソーヨー・プロフェッショナルチャレンジャー CKV-270 700×21.5C
サドル●フィジーク・アンタレスブレイデッド
ハンドルバー●ボーマ・GH-09
ステム●ボーマ・ST-01
サイズ●S、M、L、XL
試乗車実測重量●6.26kg(サイズ:M、ペダルなし)
カラー●ホワイト
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