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ピュアコンフォートモデル ANCHOR RL8 ELITE
2012.11.22
キモになるのが、RIS9でも採用されていたイノベーティブスティーフネスというコンセプト。パワー伝達を担うダウンチューブ、チェーンステーというフレーム下側のラインを強化し、快適性を担うトップチューブからシートステーの上側を柔軟に仕上げるというもの、RIS9との違いは、ダウンチューブの径が細くなり、過度な剛性が発生しないようになっていること。これによりBB部分の横剛性が20%抑えられているのだ。また、トップチューブ側は弓なりのフォルムを持ち、チューブは横方向に扁平されたものを採用。このふたつが組み合わさることで、フレーム上側がバネのように路面からの衝撃を吸収する。
さて、その乗り味だ。RIS9と比べると、同じコンセプトとはいえここまで違うのか!と驚かされる。メーカーによれば、レースでの使用も視野に入れた設計ということだが、RIS9がスポーツカーならRL8はビッグセダンといったところ。それは、けっしてこのバイクが遅いということではない。エンジンパワーが同じでも、走りはまったく別物。フレーム全体がしなやかに、パワーを加速へとつなげてくれる。ロードノイズも適度なインフォメーションを残して消え、上りでダンシングしてもフレームのしなりが効いてじわっじわっと上っていくのは快感だ。
短距離レースをするなら、反応のよさで勝るRIS9を使いたいが、ロングライドなどではRL8だ。昨今の剛性重視のカーボンフレームが苦手と思っている人にとっては、シーンを問わずとても魅力的な選択肢だろう。
シマノ・アルテグラ完成車価格 34万円
フレーム価格 18万円
フレーム:カーボン
フォーク:カーボン
コンポーネント:シマノ・アルテグラ
ホイール:シマノ・WH-RS21
タイヤ:ブリヂストン
エクステンザPR1X 700×23C
ハンドルバー:ニットー・M101S
ステム:アンカー・UI-21
サドル:セライタリア・X-1
シートポスト:アンカー・オリジナル
試乗車実測重量:7.465kg(サイズ510、ペダルなし)
サイズ:390、420、450、480、510、540
カラー:レーシングカラー2色、シングルカラー36色の計38色から選択可
■写真下・左:シフトワイヤのアウター受けは、より抵抗の少ないラインを描くためにダウンチューブ上側に設けられた。もちろんシマノ・Di2にも対応している。
■写真下・中:剛性が出すぎないようにRIS9に比べて径が落とされたダウンチューブ。BBも同様の理由であえてスタンダードタイプが採用された。
■写真下・右:軽さと剛性、ハンドリングのバランスを考え、ヘッドのベアリング径は上ワン1-1/8インチ、下ワン1.5インチではなく1-1/4インチとなっている。