Daily アレ!アレ!ユキヤ!2013 第1~第7ステージ
6月29日 第100回ツール・ド・フランス開幕!第1ステージ[ポルトヴェッキオ~バスティア 213km]
第100回ツール・ド・フランス第1ステージ。前夜17時、カナダからハンドキャリーで到着したユキヤの日本チャンピオンジャージとヘルメットなどが、ようやくポルト・ヴェッキオのグランデパールでお披露目になった。お腹と背中に大きな日の丸があしらわれたルイガノのジャージがイイでしょ!
レースは5人の逃げにチームメイトのジェローム・クザンが乗ったので、ユキヤはチームのエース、ピエール・ローランを守るのが主たる役目。凸凹な路面、ツール序盤にありがちな落車などのトラブルをうまく回避して、99位でフィニッシュ。チームメイトは誰も大きな落車には巻き込まれなかったらしいので、まずは順調なスタートと言っていい感じです!
パリまであと 3191km
6月30日 第100回ツール・ド・フランス第2ステージ[バスティア~アジャクシオ156km]
第2ステージはバスティアからアジャクシオまでの156km。カテゴリー3級の峠が3つ、2級の峠が1つあるコースが地図に示されていたが、走ってみればこれが完全に山岳コース! 「キツかった~!」というのがゴール後のユキヤの第一声だった。
チームヨーロッパカーはダービッド・ヴェイユーが逃げに乗ったため、ユキヤはチカラを温存。最後、3級の峠を下ってすぐとなったアジャクシオのフィニッシュではみごと12位でゴール! 「ラスト300で『遠い』と思ったので一度、踏むのをやめた」というくらいなので、先頭の選手さえいなければ、もっと上位の成績があったかも?
総合でも首位に1秒遅れの33位となったので、もしかしてもしかすると明日のマイヨジョーヌ獲得もあり得るかも? こんな位置で走る日本人選手が、かつていたでしょうか?
パリまであと 3035km
7月1日 第100回ツール・ド・フランス第3ステージ[アジャクシオ~カルヴィ145.5km]
アジャクシオからカルヴィまでの第3ステージ145kmは、コルシカ島の世界遺産、ポルト湾付近を通る美しいコースだ。しかし、その美しさと裏腹にキツいコースは、とてもツール序盤とは思えない!
ユキヤのチームメイト、シリル・ゴティエを含んだ逃げがレースを引っ張ったが、後半の山岳で展開は急変。こちらもユキヤのチームメイト、ピエール・ローランがアタックしたからスゴイ!
ユキヤは「(最後の上りで)割り込んできたモビスターの選手が中切れを作ったけど、彼に前を詰めさせようと思ったら、やってくれなくて。そのまま遅れました」と区間74位に沈んだ。総合は92位だ!
選手たちはカルヴィ空港からニースへと飛び、明日はチームTT! 2列で回すか、やっぱり1列?ライブ中継から目が離せない!
パリまであと 2889.5km
7月2日 第100回ツール・ド・フランス第4ステージ[ニース~ニース 25km]
第4ステージはニースの街中を発着点とするチームタイムトライアル。ヨーロッパカーはこの日のためにツール出発前に地元でチームTTの練習をこなし、さらにスタート前にもコースを1周だけ試走してレースに臨んだ。スタート順は22チーム中16番目と、現在の成績がいいことがわかる。
インタビューでユキヤは「2列で先頭交代すると速いけど、すぐに(先頭をひく)順番が回ってくる」と話していたが、僕のカメラの前を通過するときは1列で走ってきた。後ろの方に顔だけちょこんと見えているのがユキヤ! チームの区間成績は19位、ユキヤの総合は75位となっている。
パリまであと 2874.5km
7月3日 第100回ツール・ド・フランス第5ステージ[カーニュ・シュル・メール~マルセイユ 228.5km]
ユキヤが逃げた!
今日の第5ステージはフランス南部のカーニュ・シュル・メールからマルセイユまでの228.5km、ユキヤはチームオーダーどおり逃げに乗り、さらにチームメイトのケビン・レザが合流して6人の逃げとなった!
フランスのファンも名前を呼んで応援してくれるほどに知られた存在のユキヤが逃げる! その差は最大で13分まで開いたが、ゴールスプリントに持ち込みたいチームが猛烈に牽引して200km以上に及んだ逃げは吸収されてしまった。
「残念だったけど、また次もやります!」とユキヤ。くぅ~、頼もしいぜ!
しっかり脚を残していたユキヤはメイン集団でゴール、タイム差を失うことなく次のステージを迎える。区間成績は65位、総合は71位だ!
パリまであと 2646km
7月4日 第100回ツール・ド・フランス第6ステージ[エクサンプロヴァンス~モンペリエ 176.5km]
今日は僕ら日本人取材陣が待ちに待った日だった。ユキヤの日本チャンピオンを記念したスペシャルカラーのコルナゴ・C59がチーム・ヨーロッパカーのサービスコースからハンドキャリーされ、ついにお披露目になったのだ!「日本」「新城幸也」と漢字をあしらったデザインは、ルイガノの白赤ジャージとマッチしてかなり格好いい!
そして今日のステージ、マルセイユ西郊のエクサンプロヴァンスからモンペリエまでの176.5kmは、0kmアタックで行ったルイス・マテ(コフィディス)が4分以上の差を開いたが、強い向かい風に負けてプロトンに吸収。そこからフィニッシュまでは集団で推移し、ユキヤはピエール・ローランを守って102位でフィニッシュした。
第1ステージで全員をタイム差なしと判定したフィニッシュジャッジだが、今日は珍しく16位と17位の間で5秒とっている。だからユキヤも5秒遅れだ。たしかにファインダーからは数秒、間が空いているように見えるけど……。ユキヤの総合は現在、66位! チームバスに戻ったユキヤは冷蔵庫からジュースを取り出すと、こちらに向かってニッコリ手を振った。
7月5日 第100回ツール・ド・フランス第7ステージ[モンペリエ~アルビ 205.5km]
モンペリエからアルビへの第7ステージは、ピレネーが近づきカテゴリー2、3、4級の山が断続的に登場するコースだ。レースは2人の選手が逃げを形成したが、途中の山で集団スプリントを嫌ったキャノンデール、そしてリーダージャージを率いるオリカ・グリーンエッジがペースアップ。しかしユキヤは余裕で「あそこでペースアップするのはわかっていた」とピエール・ローランとともに前のグループに残った。
結局、カヴェンディッシュやグライペルをはるか後方に引き離して、メイン集団がアルビへフィニッシュ。ユキヤにスプリントに参加しなかった理由を尋ねてみると「やってもよかったんですけど、明日がありますから!」と明るい表情で答えてくれた。うん、余裕がある! 落車、リタイアが相次ぐツールにおいて、4度目の出場となったユキヤは頼もしく見える。今日は55位、総合は現在、59位!大会スポンサー、クレディ・リヨネのマスコットとハイタッチ!
第100回 ツール・ド・フランス2013 公式プログラム、発売中
世界13カ国で翻訳出版されている「ツール・ド・フランス公式プログラム」の日本語版は、フランスのパリにあるツール・ド・フランスの主催者ASOの許諾、協力のもとにチクリッシモが特別編集。各チーム、選手、全ステージの詳細データ満載で「ツールのすべて」を知ることができる、日本で唯一の公認のガイドブックだ。
ツールを5回制したフランスのスーパースター、ベルナール・イノーによる、出場22チームの辛口戦力分析や、コース設定責任者ジャンフランソワ・ペシューによるプロローグ+20ステージのステージ解説など公式プログラムならではの内容に加え、日本語版独自の記事もフィーチャー。付録は2013ツールの全ルートが掲載されたフランス全土マップの大判ポスター!
■第100回 ツール・ド・フランス2013 公式プログラム
体 裁:A4ワイド判(225×297mm)、オールカラー196ページ
発売日:2013年6月18日(火)
定 価:付録とも1575円(税込み) 全国書店、amazon、J SPORTS onlineshopなどで好評発売中!
■6月28日(金)発売!ツール・ド・フランスを知るための100の入り口
チクリッシモでおなじみの自転車ジャーナリスト・Nacoが歴史、記録、選手、観戦の仕方、こぼれ話など100の視点から世界最大にして最高格式のサイクルロードレースを徹底ガイド!
定 価:1,680円(税込)全国書店、amazon、J SPORTS onlineshopなどで好評発売中!
■ツール・ド・フランス100回グレートヒストリー~祭りの日々~
著者は、レキップ社の記者として長年自転車レースの報道に携わってきたセルジュ・ラジェ。ツールの図版収集家としても知られる。1903年から2011年まで7つの時代に分けてツールの歴史を詳述。未発表を含む図版600点と500のエピソードを収録したツール史の決定版。第100回大会を記念して発行された、宮本あさか翻訳の日本語版となる。
定 価:3,675円(税込)全国書店、amazon、J SPORTS onlineshopなどで好評発売中!