トピックス

シマノ デュラエース 9070 Di2 世界最速テスト!

話題のシマノ最新コンポーネント9000系デュラエース。その電動バージョンである9070系デュラエースDi2の製品版がついに発表になった。本誌編集部員 兼 CYCLE SPORTS.jp編集長・ナカジが発表会で組み立てから試乗までを行なってきたので、その詳細をお伝えする。

text::中島丈博、photo:山内潤也

7970系からの大きな変更点は3つ

9000系デュラエースの機械式はすでにデリバリーが始まった。もう手に入れた人や、ショップの試乗会で触れた人も多いことだろう。誰もがその進化を感じられるほど性能を向上させてきたのは、さすが世界のシマノである。

 

ブレーキやシフト操作のタッチは、驚くほど少ない力で操作が可能になった。 こうなると、いやがうえにも期待が高まるのが9070系デュラエースだろう。気の早いサイクルスポーツ読者は、もうそちらに興味が移っている人も多いのではないだろうか?

 

先代7970系からの大きな変更点は3つ。機械式でも好評だったブレーキキャリパーが電動シフトと合体し、シフトもブレーキも少ない力で操作可能になった。リヤスプロケットは11速化されたにも関わらず、トータルでは機械式よりも軽く仕上がっている。そして、シフトスイッチを押しっぱなしにすることによる多段変速機構が備わったことだ。

 

互換性についてだが、ケーブルが「Eチューブ」という2芯タイプ(現行のアルテグラDi2と同じ規格)になったので、7970系とミックスで使うことはできない。まずはDi2の各パーツについて見ていこう。

 

※重量比較表の9070は内蔵タイプのバッテリー使用時の重量

フロントディレーラー

価格/3万8139円 大幅な軽量化がなされている。リヤディレーラーと同様にセッティングモードによる細かいシフト調整機能が追加された。ケーブルがディレーラー前側ではなく、後側からシートチューブ裏へ通るルートに変更された。

デュアルコントロールレバー

価格/6万3607円 ブラケットの形状は握る部分の周長が3mmほど細くなっている以外はほぼ同じ。シフトスイッチが大型化され、より確実なシフト操作が可能。また、サテライトスイッチをつなぐジャックが3ポートになった。

リヤディレーラー

価格/6万1854円 ジャンクション部分がかなり小ぶりになったことにより、全体のフォルムもコンパクトになった。ローギヤは最大で28Tまで使用することができる。シフト調整ボルトがディレーラーの上側に配置し直され、調整作業がよりラクに。

ジャンクション

A価格/9915円(3ポート仕様、5ポート仕様は1万1219円) B価格/2658円 組み付け時の利便性をより向上するためにジャンクションとケーブルを分離。ジャンクションAはジャックが3ポートと5ポートの2タイプ。TTバイクのDHバーの先端に取り付けるSW-R671やSW-9071を使用する場合は5ポートタイプが必要。

Eチューブセット

価格/3万3435円~3万6610円(ジャンクション、バッテリーホルダー含む) ケーブルは、現行アルテグラシリーズと同様の2芯タイプで、かなりスマートになった。150mm~1400mmの長さが用意され、使用する場所やフレームサイズに合わせて最適な長さを選ぶことができる。

バッテリー

価格/6693円(内蔵タイプ1万4283円) バッテリーはシートポスト&チューブに内蔵できるタイプが追加された。取付にはシムが必要になる。プロのシートポストはシムが付属するほか、フレームについてはフレームメーカーからシムが用意される予定。

拡張スイッチ全部のせも可能!

写真上・左:3ポート(SW-R671、SW-R610、SM-EW90-A)

写真上・右:5ポート(SW-9071、ST-9070、SW-R610、SW-R600、SM-EW90-B)

 

デュアルコントロールレバーと、ジャンクションAの接続ポートが増えたことで、より幅広い拡張性を手に入れた。もっとも多いパターンではDHシフトスイッチとスプリンタースイッチ、サテライトスイッチがすべて同時に取り付けられる。内蔵バッテリーの充電方法はジャンクションAの左側にある専用コネクターに充電器(SM-BCR2)を接続し、USB経由で充電できる。

 

*********************************************

 

デュラエース 9070 Di2をシマノレーシング畑中&青柳とナカジがテスト!

現行モデル、6770アルテグラDi2多段変速に対応