桑原塾が素朴な疑問に答える サプリメント活用指南 第1回 エンデューロレース対策vol.3
自転車乗りにとって、いまやサプリメントの活用は当たり前になってきた。とはいえ、実際に自分のニーズに合った栄養素や商品は何なのかはイマイチわかりづらい。そこで、数々のトップアスリートを指導し、グリコの「パワープロダクション」シリーズの開発を手がけてきた桑原さんに、疑問をぶつける連載「サプリメント活用指南」をスタート！耐久レース編のVol.3をお届けする。
新連載「サプリメント活用指南」では、桑原さんにサプリメントにまつわりさまざまな疑問に答えてもらいます。第1回は耐久レースでの使用について、そのVOL.3です。（Vol.2はこちら）
●桑原弘樹さん
グリコのスポーツサプリメント「パワープロダクション」シリーズの生みの親。数多くのトップアスリートやモデルなどにコンディショニングやボディメイクの指導を行っている。10年以上に渡ってパワープロダクションの企画・開発を担当してきた。NESTA JAPAN（全米エクササイズ＆スポーツトレーナー協会 日本支部）のPDA（プログラム ディベロップメント アドバイザー）。
Q：では、脂肪をエネルギーとして引き出しやすくする方法を教えてください。
A：一般的なダイエット系の飲料で“脂肪が燃えやすくなる”とうたっている商品はたくさんありますが、そういうものを競技レベルの人が使ってもどの程度効果を発揮できるかは少し疑問です。データ的にはしっかりしていても、すでに脂肪が少ないアスリートにはなかなか反応しないんです。日常的に運動をしているサイクリストは、もともと一般の人よりも圧倒的に脂肪が燃えやすい（脂肪がエネルギーになりやすい）体になっているんですが、それをさらに加速させなければいけないのでハードルが高くなるんです。
A：カフェインとガルシニアを組み合わせたサプリメント（グリコのエキストラバーナーなど）があります。僕はこういった類のサプリメントをエルゴジェニックエイドと呼んでいます。栄養補助をするサプリメントではなく、パフォーマンスを上げるという目的を持ったものです。競技志向のサイクリストはエルゴジェニックエイドという発想からもサプリメントを検討するといいと思いますよ。
ちなみに飲むタイミングはレースの前をお勧めしています。でも、レースのときだけでなく、普段から練習の前に摂取しておくといいですね。ある種のクセがつくので、本番でも違和感なく対応できるようになります。
次回は、レース前日～当日の補給術についてお話します。
