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Dailyアレ!アレ!ユキヤ! プロローグ~第5ステージ

ツール・ド・フランス2012唯一の日本人選手にして、サイクルスポーツの連載「アレ!アレ!ユキヤ」でもおなじみ、ヨーロッパカー・新城幸也選手の活躍を大きな写真で毎日お届け! [プロローグ~第5ステージ]

photo●大前 仁

プロローグ[リエージュ(ベルギー)~リエージュ]

6月30日、第99回ツール・ド・フランスは、ベルギー・リエージュで行なわれたプロローグ、距離6.4kmの個人TTで幕をあけた。そのスタート 台へと向かうユキヤ。タイムは、ステージ優勝のファビアン・カンチェッラーラと38秒差の7分51秒、平均時速48.92kmのステージ134位でゴール している。使用するバイクはコルナゴの新型TTバイク「K.ゼロ」。 パリまであと  3490.5km プロローグとはいえ、ゴール後の表情がレースの過酷さを物語っている。

アシストとして献身的な働き 第1ステージ[リエージュ(ベルギー)~スラン(ベルギー)/198km]

7月1日、ツール・ド・フランス第1ステージは、5つの4級山岳ポイントを含む起伏の激しいコース。この日のユキヤはチームのアシストとして、忠実に仕事をこなした。序盤の逃げを作るアタック合戦に加わり、中盤はエースのトマ・ボクレールのそばでトラブルに備え、終盤ではエースたちが後方に取り残されないよう、位置取りに腐心した。 写真はゴール前ラスト1.5km。ファビアン・カンチェッラーラ(レディオシャック・ニッサン)とピーテル・サガン(リクィガス・キャノンデール)がアタックした石畳の坂を、仕事をおえて集団後方で上って行くゼッケン22番のユキヤ。 パリまであと 3292.5km

スプリントのチャンスを得るも、届かず 第2ステージ[ビゼ(ベルギー)~トゥルネー(ベルギー)/207.5km]

7月2日、ベルギー最後のステージはトゥルネーまでの平坦な207.5km。ゴール前、国際映像ではロット・ベリソルのグレッグ・ヘンダーソンがアンドレ・グライペルをスプリントへ送り出そうと先頭を引きまくる。その後方、各チームの大柄なスプリンターの中で、濃緑のルイガノのヘルメットをかぶったユキヤがゴールスプリント勝負にからむべく、懸命にバイクを振る姿が見えた。しかし、ポジションを上げきれずにステージ15位でゴール。その表情には悔しさがにじんでいる。 パリまであと 3085km

大荒れのステージだったが、確実にアシストの仕事をこなす 7月3日 第3ステージ[オルシー~ブーローニュ・シュル・メール▲/197km]

7月3日、このステージからレースはフランス国内へ突入。コースの後半65kmのあいだに3級、4級山岳が計6つ含まれるタフなレイアウトだ。レースも落車やパンクなど、トラブルが相次ぐ波乱の展開だった。今日のユキヤの仕事は、ヨーロッパカーの選手のなかで総合をねらうトマ・ボクレールとピエール・ロランのうち、ロランを守り無事にゴールさせること。それを完璧に(トラブルで集団が分裂し遅れた選手もいたが、ロランは先頭集団でゴール)果たして、自身もステージ39位でフィニッシュしている。 パリまであと 2888km

敢闘賞獲得! ユキヤがツールの表彰台へ! 7月4日 第4ステージ[アッブビル~ルーアン/214.5km]

7月4日、この日は今年から、日本ロードレース界において大きな意味をもつ日となった。このステージは4つの4級山岳ポイントを含む長丁場。ここでスタート直後にいきなりユキヤがアタック!  前日にも序盤でアタックしていたのだが、逃げに乗れず。だが、今日は一発で決まった。そこからダビー・モンクティエ(コフィディ ス)、アントニー・ドゥラプラス(ソール・ソジャスン)とともに逃げ、あわよくば逃げ切りか? と見ているほうはドキドキ。しかしそこは勝負の世界、メイン集団がそれを許さなかった。ゴール前7.7kmでこの逃げ集団は吸収されてしまう。 だが希望は残っていた。そのステージにおいてもっとも勇気ある走りをした選手に贈られる賞「敢闘賞」を、ユキヤは獲得したのだ! これは2009 年ツール・ド・フランス最終ステージで別府史之選手が獲得して以来2人目のこと。表彰台へと上るユキヤ。ついに日本人がツールの表彰台に上がるシーンを、はじめてわれわれは見ることができたのだ。(2009年のときは最終ステージということで全行程通しての敢闘賞表彰式はあったものの、ステージ敢闘賞の表彰はなかった。)ポディウムガールから受け取った記念の花束を、観客に向けて投げる。ツールではおなじみのシーンだが、われわれにとっては特別なものだった。ツールはまだ序盤戦。またなにかやってくれるのでは? と、期待するなというほうが無理というものだ。 パリまであと 2673.5km

敢闘賞の証、ドサル・ルージュをつけて走るユキヤ 7月5日 第5ステージ [ルーアン~サン・カンタン/196.5km]

7月5日、大興奮のユキヤ敢闘賞獲得から一夜明けた第5ステージ。途中にはスプリントポイントがひとつあるだけで、山岳ポイントがひとつもない平坦ステージだ。敢闘賞を獲得した選手は、翌日のステージでその証である赤いゼッケン「ドサル・ルージュ」をつけて走る。もちろん今日それをつけるのは22番のユキヤだ。国際映像の空撮を見ていても、やはり目立つ赤ゼッケン。集団内でもすぐに見つけることができる。心なしか集団内での地位もアップしたように見えるのは、日本人のひいき目だろうか? ステージのフィナーレはアンドレ・グライペル(ロット・ベリソル)が集団スプリントを制した。ユキヤも先頭集団内のステージ58位でゴールしている。 パリまであと 2477km

ツール・ド・フランス2012公式プログラム、発売中

世界13カ国で翻訳出版されている「ツール・ド・フランス公式プログラム」の日本語版は、フランスのパリにあるツール・ド・フランスの主催者ASOの許諾、協力のもとにチクリッシモが特別編集。各チーム、選手、全ステージの詳細データ満載で「ツールのすべて」を知ることができる、日本で唯一の公認のガイドブックだ。 ツールを5回制したフランスのスーパースター、ベルナール・イノーによる、出場22チームの辛口戦力分析や、コース設定責任者ジャンフランソワ・ペシューによるプロローグ+20ステージのステージ解説など公式プログラムならではの内容に加え、日本語版独自の記事もフィーチャー。付録は2012ツールの全ルートが掲載されたフランス全土マップの大判ポスター! 体 裁:A4ワイド判(225×297mm)、オールカラー196ページ 発売日:2012年6月20日(水) 定 価:付録とも1575円(税込み) 全国書店、amazon、J SPORTS onlineshopなどで好評発売中!

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