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ロードバイク・デビュー講座 その3 駆動系クリーニング 編

汚れを放置しておくと、ギヤ変速が正常にできなくなる。チェーンが汚ければギヤも汚くなるから、すぐに対応したい。車体の印象も悪くなってしまって、いいことは何もない! 家の中でもできる、水を使わない駆動系クリーニングを学んでおこう。

 

 

text:ティンバー・プラネット photo:佐藤正巳

家の中でできる駆動系クリーニング

 

まずは自転車の下にレジャーシートをセットしておこう。今回は水を使わないが、洗浄液やオイルが落ちたときに床を汚さないし、レジャーシートならふき取りやすい。サイズは自転車の前後輪がはみ出ない程度の長さと、車幅をカバーできる横幅があれば十分だ。

 

【必要なもの】

 

■ディグリーザー

 

■チェーンクリーナー

 

■レジャーシート

 

■ウエス(古いタオルなど)

 

■新聞紙

 

 

 

 

走りをスムーズに! チェーン洗浄

 

路面に近く、オイルが付いているチェーンはホコリや泥などが付着しやすい。汚れたまま放置しておくと、変速がスムーズでなくなったり、ギヤの寿命も縮めてしまう可能性がある。 定期的に汚れをチェックして洗浄しよう。

 

1.まずはギヤを一番外側のトップの位置へ、フロントギヤもアウターにセット。 前後のギヤがこのポジションならチェーンがまっすぐになり、位置も手前(自分側)になるので作業がしやすくなる。

 

 

 

2.チェーン洗浄機に洗浄液(ディグリーザー)を入れる。 容量のラインが示されているので、しっかり守ろう。入れすぎると使用中に洗浄液があふれだしてしまうので、掃除が大変だ。

 

 

 

3.チェーンをブラシの間にはさみカバーをかけたら、クランクを逆回転させて洗浄開始! クランクをゆっくり回して洗浄液が飛び散らないように気をつけよう。洗浄液が真っ黒になったら終了!

 

4.洗浄後は必ずウエスでディグリーザーをふき取ること! そのままオイルをさすと、チェーンに残っているディグリーザーによって新しいオイルが落ちてしまう。しっかりと乾燥させることが重要。

 

 

5.試用後の洗浄液は、新聞紙やいらなくなったウエスなどに染み込ませて捨てよう。自然界で分解される環境に優しいタイプのものなら、そのまま流しに捨てられる。

 

 

6.手作業だけでは落とせない細かい隙間の汚れもチェーン洗浄機のブラシなら完全に落とせる。チェーンがきれいになれば、異音も聞こえずスムーズなペダルの回転を取り戻すことができる。

 

カンタン! ギヤのクリーニング

 

せっかくチェーンをきれいにしても、ギヤの汚れを見逃してないだろうか。 スプロケのギヤの間に小石や泥など詰まっていると、チェーンの動きを阻害して変速性能は改善されない。チェーン洗浄とギヤ洗浄はセットで行なうことが大事。

 

■汚れたスプロケ。歯の間にパーツクリーナーを染み込ませたウエスをはさみ、スプロケを回転させながら詰まったゴミを除去する。同時にスプロケの歯の油汚れもクリーンアップできる。

 

■スプロケに比べてチェーンリングは怠りがちだが、しっかりとした清掃が必要。ここに残ったゴミをチェーンが拾ってしまい、せっかくきれいにしたチェーンやスプロケをふたたび汚してしまうからだ。

 

タイヤ&ブレーキパッドのゴミを取り除く

 

■タイヤに異物が刺さっている状態で走り続けると、タイヤの奥まで入ってチューブを傷つけ、パンクの危険性が高まってしまう。異物を見つけたら千枚通しや先のとがったもので慎重に取り除こう。

 

■ブレーキパッドにゴミが付着していると、ブレーキ性能が悪くなるだけでなく、リムの当たり面を傷つけ、ホイールの寿命を縮めてしまう。ホイールを外して、千枚通しでていねいに除去しよう。

 

 

ホイールの汚れふき取り

 

リムのブレーキの当たり面は、ブレーキパッドが両側から当たり、摩擦を起こしてバイクのスピードを制御する大事なパーツだ。当たり面にシューの削りカスや油が付着していると、摩擦が起こりにくくなりブレーキ性能が悪くなる。きれいに掃除しておきたい。

 

■きれいなウエスとパーツクリーナーで当たり面をふく。パーツクリーナーが飛び散らないようウエスに染み込ませてから使うとよい。

 

■ウエスが黒ずんでいる部分がふき取ったブレーキシューの削りカス。これが溜まっていくとブレーキが効きにくくなり、危険だ。

 

■リムがピカピカになるだけで、車体の印象も大きく変わる。ブレーキ性能だけではなく、見た目も改善してくれて一石二鳥!

 

こするだけでキレイに!ホーザン K-141ラバー砥石

なかなかブレーキシューの削りカスがはがれないときは、専用の道具を使おう。ホーザンの製品はラバータイプの砥石で、こびりついた削りカスをはがせて便利!829円。

 

サイクルヨシダ 高崎店 新井哲也さんに聞きました!

 

群馬県に高崎店と伊勢崎店、東京に西麻布店を展開する老舗サイクルショップ。一般車から高級ロードバイクまで幅広く取り扱っている高崎店は、上越線、高崎問屋町駅より徒歩1分とアクセスもいい。

住所:群馬県高崎市問屋町4-3-2 

営業時間:10時~19時(定休日なし)

 

新井さんは、自転車好きの趣味が高じてサイクルヨシダ 高崎店に転職した経歴を持つ、メンテナンスのエキスパート。佐渡ロングライドやツール・ド・のと」に参加したこともあるロングライド派だ。

 

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