身近なカーボンフレーム、BOMA C-1
長く付きあえる、日本ブランドのフレーム
フルカーボンフレームながら、価格は12万円台。カーボンフレームの価格が下がってきたとはいえ、まだまだこの価格でそろえているメーカーは多くない。フレーム各部の規格は、シートポストに31.6mm径を採用し、BBもスレッドタイプとオーソドックスな作り。ヘッドチューブには、トレンドの上下異径タイプを採用している。開発途中でできあがったサンプル車は、リヤの剛性が高すぎてカーボンの積層を再調整したという。安価だからといっていい加減に開発されてはいないのだ。
フレーム販売のみになっているのは、エントリークラスの自転車を買った人が次の1台に乗り換えるとき、手ごろな価格でこのフレームを手に入れてパーツを載せ換えられるように。先に紹介したフレーム各部の規格に奇をてらった部分がないので、いま自分が持っているバイクとのパーツ互換性で悩まなくてすむ。オリジナルの完成車に仕上げてくるショップもあるだろう。アルミパーツ&ホイールで10万円台の完成車にもできる。
もっと多くの人にカーボンバイクの魅力を味わってもらいたいという考えから作り出された「BOMA C-1」。シマノ・ティアグラで仕上げてもいいし、シマノ・105とカーボンホイールで組み上げてもフレームが負けることはない。少ない投資で長くつきあえるフレームだ。
■写真下・左:フォークは上位グレードのリファールと同じ形状を持つ。使用しているカーボンの仕様が重なるので重量は約15g重くなっているが、剛性を犠牲にしないためにはいい選択だ。
■写真下・中:ヘッドのベアリング径は下ワンに1-1/2インチ径を採用する上下異径タイプ。ワイヤ類はすべて内蔵される。価格を抑えたモデルでも最新の規格を盛り込んでいるのはすばらしい。
■写真下・右:シートステー、チェーンステーは内側にこぶを設けることで剛性を確保している。試作段階では剛性が高すぎたので、あえてカーボンの積層角度を変えて剛性を抑えたという。
■写真下・左:BBはオーソドックスなスレッドタイプを採用。フレームを買い替えてパーツを載せ替えるときも、互換性が高い。フレームもかなりボリュームがあるので、しっかりとパワーを受け止めてくれる。
■写真下・右:リヤディレーラーのシフトケーブルは、チェーンステーの上側から出るようになっている。細かいところだが、ワイヤの流れがスムーズになるので、摺動抵抗低減に効果がある。
フレーム価格 12万6000円
フレーム:カーボン
フォーク:カーボン
コンポーネント:シマノ・105
ホイール:ボーマ・TH-10C
タイヤ:ヴィットリア・コルサエリート 700×23C
ハンドルバー:ボーマ・カーボンモノコックバー HC-03
ステム:ボーマ・カーボンシートポスト SP-08
試乗車実測重量:7.23kg(Mサイズ、ペダルなし)
サイズ:S、M、L、XL
カラー:ホワイト
CYCLE SPORTS.jp編集長・ナカジの試乗インプレッション
価格の安いカーボンフレーム。そう聞いてどんなイメージを浮かべるだろうか?とりあえずカーボンで作ってあるけれど、その走りはシャキッとしてなくて、あまり期待できない?かつてはそんなバイクもあったかもしれないが、C-1については当てはまらない。試乗車を借りるときに「けっこう硬めなフレームに仕上げたんだ」と担当者から渡されて、どんなにガチガチなのかと期待と不安を胸に試乗へと向かった。
走り出すと確かに硬い。最近のバイクによくある、トップチューブ側の剛性を落として、快適性を上げているというようなバイクと比べると、がっちりしたフレームだ。最初は、自分のペダリングとフレームのしなりのリズムが合わなくて探りながらの走行だった。でも、クセがわかってからは踏み応えがあって、この価格を考えたらお買い得感を実感。コーナリングでもフォークがしっかりしているので、気持ちよく操ることができる。バイクを倒していっても不用意にたわまないからだ。さすがに大きな段差に突っ込むと、その反動はかなりのものでひやりとしたが、少し荒れた路面なら空気圧の調整でうまく対応できる。
自分がこのバイクをお勧めするとしたら、初めての一台にアルミバイクを買って、ヒルクライムに挑戦している人だ。カーボンバイクの剛性、軽さといった魅力を比較的手ごろな価格で体験することができる。フレームの性格も、短時間でパワーを出しきるヒルクライムには向いていると思う。