基本設計の高いロングライドモデル、オーパス・アレグロ 1.0
アルテグラDi2採用モデルなど数種類をラインナップ
ラインナップ一新により、フレームが共通でロングライド志向のアンダンテとスケルツォは「アレグロ」に変わった。
アルテグラDi2採用の1.0から、ティアグラ仕様の4.0まで4種類あり、さらに同一コンセプトで仕様を女性向けとした「アレグリア3.0」も用意されている。
「アレグロ」のトップモデル「アレグロ 1.0」は、前モデルを踏襲した奇をてらわないオーソドックスなフレームデザインだが、下ワン径の拡大やワイドなBB規格の採用により、ヘッドチューブからBBエリアにかけてのボリューム感はインパクト大だ。
コンポは11速のアルテグラDi2をメインに、クランクセットにFSAのエナジー、ブレーキキャリパーにテクトロのR741を選択する。
Di2用のバッテリーをシートポストに内蔵するなど、細部にまで配慮が行き届く。パーツ交換による伸びしろも残されており、長く楽しめる一台といえるだろう。
OPUS ALLEGRO 1.0
オーパス・アレグロ 1.0
シマノ・アルテグラ6870 Di2完成車価格 39万8000円
フレーム:カーボン
フォーク:カーボン
コンポーネント:シマノ・アルテグラ6870 Di2
※クランクはFSA
ホイール:マヴィック・キシリウム エキップS
タイヤ:マヴィック・イクシオンコンプ
ハンドルバー:オーパス・レースエルゴ
ステム:オーパス・OS-029
サドル:セライタリア・SL
シートポスト:オーパス・SPC619
試乗車実測重量:7.74kg(Mサイズ、ペダルなし)
サイズ:XS、S、M、L
カラー:カーボン×グリーン×ホワイト
■写真下・左:68mm幅のPF30から86.5mm幅のBB86.5へとBB規格が変更されたことを受け、台形断面のダウンチューブがよりワイドなデザインへと進化した。
■写真下・右:奇をてらわないデザインのシートステー。ブレーキキャリパーはテクトロのロード用最上位モデル・R741で、現行アルテグラよりも軽量。
■写真下・左:ヤグラ以外をカーボン製とした31.6mm径のシートポストを採用。その内部にビルトインタイプDi2用バッテリーをレイアウト。
■写真下・右:フレームは電動/機械式の両コンポに対応しており、左チェーンステーの下側に電動用の標準バッテリーのネジ穴が設けられている。
■写真下・左:ヘッドチューブの大径化に伴い、フロントフォークも1-1/8 to 1-1/2のテーパードに。前後に幅の広い形状で、減速
Gを確実に受け止める。
■従来のアンダンテ/スケルツォの下ワン径が1-1/4だったのに対して、新型のアレグロは上位のヴィヴァーチェと共通の1-1/2へと拡大。
大屋雄一の試乗インプレッション
長距離を淡々と走り続けたい、そう思わせてくれるバイクだ。
その最たる理由は乗り心地のよさで、ギャップを通過した際の振動吸収と、その後の収束の速さが印象的。標準装着タイヤ、マヴィックのイクシオンコンプも乗り心地にひと役買っている可能性が大だ。
ボリューム感はあるものの、オーソドックスなデザインが幸いしてか走りのフィーリングはきわめてナチュラル。ヘッドチューブとリヤハブの中心を結んだ線をセンターとするねじれに不自然さがなく、ダンシングのリズムが取りやすい。
また、疲れてペダリングが乱れてきても速度を維持しやすいという懐の深さも、走り続けたいと思わせる要因だ。
コンポがアルテグラで統一されていないことにネガを感じる人もいるだろうが、FSAとDi2の相性についてとくに不満はなく、またテクトロのキャリパーも入力に対する制動力の立ち上がりは自然だ。
なにより40万円を切る価格でアルテグラDi2の世界が味わえるのは魅力だろう。