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ヨネックス製ロードバイク「カーボネックス」詳報!

昨年末に発表されたヨネックスの超軽量ロードバイク「カーボネックス」その詳細

 

text&photo:ナカジ

日本のスポーツ用品メーカーであるヨネックス

バトミントンやテニスのラケット、スノーボードやゴルフクラブのシャフトなどをカーボンで製作し、高い評価を得ている同社がロードバイクフレームを発表したことは記憶に新しい。都内で開かれた展示会から、製品詳細をお伝えする。

 

カーボネックス 素材へのこだわり

同社の名前を聞いて思いつくのは、ロードフレームではなくバトミントンのラケットという人が大半だろう。その素材はもともと木を使っていた。

 

それが金属になり、今はカーボンだ。そう自転車と同じ進化をたどっている。

 

このカーボネックスも、フレーム素材はもちろんカーボンなのだが、ただのカーボンではない。

 

同社がほかのスポーツ用品開発で培った異素材を組み合わせたものになっている。

それはXフラーレン、ゴムメタルといった素材だ。

 

自転車界では聞き慣れない素材名だが、ヨネックスにとっては必要な性能を追い求めた結果、バトミントンラケットなどでも使用している素材であるとのこと。


自転車のフレームに必要な性能を考えたときに、ヨネックスはそれらの素材が有効だという結論を見いだした。


Xフラーレンはフレーム全体のカーボンに使用されており、フラーレン分子をナノサイエンスによってカーボン繊維を固める樹脂に複合する。それによって樹脂自体の強度があがるので、従来の約半分程度の量で自転車のフレームに必要な強度を出すことができる。

 

 

ゴムメタルは、トヨタ自動車グループが開発した、新しいチタン合金。金属では不可能と考えられてきた「低弾性率化」と「高強度」を両立している。これはダウンチューブの一部と、シートステーの一部に使用されている。

 
チェーンステーには、同社のテニスラケットで採用されているO.P.Sという理論を用いている。四角いチューブの上下面を薄く、左右面を厚くすることにより、横剛性を高め、縦方向の柔軟性を持たせることで、路面追従性を向上している。 

各部にこだわりが

ダウンチューブは、あらゆる方向からの応力に対応するために真円形状を採用した。ワイヤエンドが付いているが、製品版ではフレーム内蔵となる予定








チェーステーには「O.P.S」の文字。「Oval Pressed Shaft理論」の頭文字だ。テニスラケットではボールのホールド性を高めることで、スピン性とコントロール性を向上させるために用いられるヨネックス独自の形状理論







非常にコンパクトなリヤエンド。ディレーラーハンガー以外はカーボン製

ヘッドのベアリング径は上下異径。下ワンサイズは1.5インチだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

BBはプレスフィットタイプ。展示されていたフレームはワンが金属製だが、製品版はフルカーボンになる予定

軽さ、そしてライダーへのフィーリングにもこだわった

重量や、設計上で必要な強度を数字として達成するのはもちろんだが、実際に使う人のフィーリングもとても重要視している。

 

それは、バトミントン、ゴルフ、スノーボード製品においても、選手からのさまざまな要望に答えてきたため、性能とフィーリングを両立させるノウハウはほかの用品で培われたモノがある。

 

また、絶対的な軽さも追い求めた。これは、国内で製造することによって実現した緻密なカーボンレイアップによって可能となっている。フレーム重量650gを実現。世界を見渡してもトップレベルの軽さだ。


試乗することはできなかったがまずは第一弾。その乗車フィーリングが気になるところだ。


サイズ展開はXS(トップ520mm、リーチ377mm)、S(トップ535mm、リーチ385mm)、M(トップ550mm、リーチ389mm)

価格はフレームセットで40万円(税別)。発売は4月以降を予定しているとのこと。

 

 

 

問い合わせ先

ヨネックス
http://www.yonex.co.jp/