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究極のホイールのために開発された、ライトウエイト・ウルグシュタルト

軽量ホイールで知られる「ライトウエイト」が、なんとフレームを開発した。 その開発コンセプトは快適性を犠牲にせず、同社のホイール性能を最大限に発揮できるフレームを作り上げること。
 
text:ナカジ photo:岡 拓

希少価値の高い究極のフレーム

 
ホイール自体に剛性が十分あるので、フレーム側はその剛性をコントロールしやすいような乗り味に設計されている。
タイヤも25Cまで装着可能だ。
 
また、重量もさぞ軽く仕上げられてきたのだろうと思いきや、トータルバランスを重視している。
ライトウエイトのスタッフには元プロ選手がそろっており、彼らの現場での経験からフレームは軽さよりもバランスのほうが重要という認識があるのだ。
 
もちろんライトウエイトらしいカーボンへのこだわりもある。
フレーム各部には必要な剛性、必要な引っ張り強度とその向きがある。
 
「ウルグシュタイト」は、その方向にぴったりと合わせてカーボンシートを積層するように生産工場の品質管理を厳しく行なっている。
ムダのない高品質なフレームが仕上がるのだ。
 
そのため価格もすごい!
生産数も限られているとのことなので希少価値はかなりのものだ。
 

LIGHTWEIGHT URGESTALT

ライトウエイト・ウルグシュタイト
フレームセット価格 60万円(受注商品)
 
フレーム:カーボン
フォーク:カーボン
コンポーネント:シマノ・デュラエース9000
ホイール:ライトウエイト・マイルシュタインチューブラー
タイヤ:ヴィットリア・コルサエボCX 700×23C
ハンドルバー:デダ・スーパーレジェーラ31
ステム:デダ・スーパーレジェーラ31
サドル:プロロゴ・スクラッチプロ134ナック
シートポスト:セライタリア・モノリンクカーボン
試乗車実測重量:5.81kg(XSサイズ、ペダルなし)
サイズ:XXS、XS、S、M、L、XL
カラー:マットブラック
 
 
■シンプルなストレートフォークは、素直なハンドリング特性を持っている。
ホイール剛性からくる反発をうまく抑えている。
 
 
■トップチューブの上には「ホイールのためのフレーム」であることがアピールされている。
 
 
■丸断面に見えるシートチューブだが、空力を重視しチューブ後ろ側が切り落とされたようなカムテールデザインを採用。
 
 
■トップチューブとシートチューブの交点に隠れるようにシートクランプがセットされている。
作業性は落ちるが、見た目は美しい。
 

CYCLE SPORTS.jp ナカジの試乗レポート

 
試乗車には、もちろんライトウエイトのホイール「マイルシュタインチューブラー」が装備されている。
今回のインプレ前に別のフレームと組み合わせた印象では、軽く、剛性も高いので確かに反応はいい。
 
だが、レーシングカーのように反応がとんがりすぎて、路面の悪い下りなど扱いづらいシーンもあるというものだった。 
レース中、選手の求める反応速度に機材が応える必要がある場面では有効だが、ホビーライダーのなかには、この性能が手に余る人もいると思う。
 
だが、このイメージはウルグシュタイトと組み合わせて走ると変わった。
走り出しから軽さを生かして「すっ」とバイクが前に出ていくのはもちろんだが、ハンドリングのシビアさが緩和され、ホイールが扱いやすくなっているとさえ感じた。
 
ホイールとフレームの相性があるのはよく知られた話だが、このライトウエイトコンプリートがまさにそれ。
このホイールのために用意されたフレームといううたい文句はダテじゃない。振動を柔らかさで吸収するのではなく、剛性によって収束させているように思う。
 
使用シーンとしては、ぜひレースで気持ちよくかっ飛ばしてもらいたい。
 

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