ロードホイール新製品一気乗り!シマノ・WH-9000-C35-TU
WH-9000-C35-TUとは?
シマノのロード用コンポーネントシリーズの最高峰グレードであるデュラエース。2013年にリヤスプロケットの歯数が11枚に進化したのにあわせて、ホイール群もリニューアルされた。リムハイトは75mm~24mmまで4種類が用意される。今回紹介するのは35mmハイトのC35だ。
C35にはフルカーボンチューブラーリムモデルと、アルミリムにカーボンをまいたクリンチャーモデルの2種類がある。紹介するのはフルカーボンモデルだ。
名前からわかる通り、リムハイトは35mm。重量が軽く、かつ空力性能も損なわれない高さなので、どんなシーンでも使いやすい性格をもったホイールだ。ちなみに重量は前後で1362g(カタログ値)。
スポーク本数はフロント16本、リヤ21本。リヤは11速のスプロケットを入れるためにおちょこ量が少なくなってしまう。それによるホイール剛性低下を防ぐためにワイドフランジハブを採用し、それを抑えている。
ナカジの試乗レポート!
試乗は千葉県鴨川市にある内浦山県民の森周辺にて行なった。さまざまなカーブあり、アップダウンありの林間コースだ。
走り出すと、その軽さが快感。ひと踏みふた踏みで加速が鈍ってしまうのではなく、気持ちよくスピードが伸びていく。平地はもちろん、上りでも踏み直すときの体への負担が少なく感じた。
レース中に、集団内で細かいスピード変化に対応しなければならないとき、踏み直すストレスも少ないだろう。
また、ブレーキ面の平滑度もかなり高い。少し前のフルカーボンリムでは、ブレーキを当て効きさせているときに、波打つような感覚があったが、それがほぼない。
アルミリムの精度にかなり近い。それゆえ制動力の立ち上がり方が、レバーの握り具合としっかりリンクするので、下りでも安心感がある。S字コーナーの切り返しもストレスなくこなすことができた。
横風にあおられることも少ないし、高速コーナーでラインが外に膨らんでしまうこともない。
50mmハイトのリムを持つホイールと比べると、巡航性能にはやや劣るが、その分軽いのでホイールを回すための力も少なくて済む。どちらを取るのかはむずかしい選択だが、自分の回しやすいハイトを選ぶといい。
モノトーンの見た目で、どんなフレームカラーにも合わせやすいのもポイント。
ヒルクライムレースから、耐久レース、ロードレースと、決戦用ホイールを1セット持っておきたいなら、35mmハイトのホイールは扱いやすくまさにオールラウンダーだ。
前後セット価格/25万4371円(10、11速対応)
■次回は最大のライバル、カンパニョーロ・ボーラ35のレポートをお届けする予定。
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サイクルスポーツ本誌で恒例の企画となったホイールテスト。今回もライター吉本司、安井行生、プロアスリートの小笠原崇裕を迎えた。
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