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フェルト F75【10万円台から乗れるロードバイク・シリーズ】

モトクロス業界でメカニックをしていたジム・フェルトが自宅ガレージで作ったトライアスロンフレームの性能が話題を呼んだことに始まり、その後、自身のブランド「フェルト」を立ち上げ、いまや世界中のレースで数多くの勝利を得るまでに成長した。

今回は、アルミロード「F75」に試乗した。

 

text:小林徹夫 photo:小見哲彦

洗練されたアルミ技術がバランスのとれた走行性能を実現

 

この「F75」は、フェルトが追求し続けてきたアルミの可能性を最高レベルの加工技術を用いて完成させた軽量モデルで、ハンドリング、乗り心地、加速性能のトータルバランスをとりながらチューニングを施している。  

 

楕円形のチューブを2個重ね合わせるデュアルオーバライジング技術をはじめ、パイプの外径、厚みを自在に変化させるカスタムテーパーやカスタムフレア、独自のチューブブレンドで最先端のフォ ームテクノロジーを採用している。  

カスタムテーパーとはパイプの途中で細く薄くする技術で、ダウンチューブの中心部など、強度の不要な部分の軽量化に役立ち、カスタムフレア(チューブ先端を広 げる技術)は、ヘッドチューブとの接合部など、強度の必要な部分を最小限の材料で補強し、徹底的な軽量化がなされている。  

 

超高圧のハイドロフォーミング 製法(液圧成型)で外側と内側の両面から理想的な形状にした結果、 補強を最小限にし、すべてのチュ ーブにおいて、直径、厚み、バテッド範囲、断面形状を最適化し、 最高のパフォーマンスを発揮する。

FELT F75

フェルト・エフセブンティファイブ

シマノ・105完成車価格/14万8000円(税抜) 

 

レーム●アルミ

フォーク●カーボン

コンポーネント●シマノ・105

ホイール●マヴィック・CXP22 

タイヤ●ヴィットリア・ルビノスリック 700×23C

ハンドルバー●フェルト・VS

ステム●フェルト・SL A 

サドル●フェルト・SL

シートポスト●フェルト・UHCパフォーマンス 

試乗車実測重量●9.00kg(540サイズ、ペダルなし) 

サイズ●480、510、540、560mm

カラー●ウルトラマリン、マットブラック

 

 

● シマノ・105の レバーにフェルト オリジナル軽量ステムとハンドルを 採用している。ショートリーチでドロップの小さなバーは、誰にでも握りやすい。

 

 

●ダウンチューブは応力分布に応じて肉厚が調整され、 軽量化と剛性が最適化されている。 BB30のハンガーはパワーをダイレ クトに推進力に変換してくれる。

 

 

●カーボンフォークは上下異径ヘッドにセットされる。一気にパワーをかけても、 よれる感じはなく、 フルブレーキングの安定感も十分。

 

 

●アルミコラムのカーボン製ストレートフォークは、ダンシングやダッシュで負荷をかけてもよれる シッティングでもよれることなく、ダウンヒルでも安定感がある。

 

 

●比較的細めなバックステーは振動吸収性にも優れており、 シッティングでの上りもしっかり腰をサ ポート。ロングライドにも適してる。

 

小林徹夫の試乗レポート

 

フレームサイズが480から560までの4種類あるF75 は、一般的なロードモデルと比べると、フォークオフセットを2種類、クランク長3種類、ハンドル幅4種類、ヘッドアングル4種類と、サイズによるパフォー マンスの違いをなくすためのチューニングが細かくされている。  

 

約9.0kgで仕上げられたバイクは、ハンガー周辺はもちろん、バック、フロントまわりも十分な剛性が与えられている。踏み出しの加速性能は、与えられたパワーを素直にスピードに変換してくれる。

これはアルミフレームの最も得意とするところだろう。  

 

上りであっても走っているときに重量による重みを感じることがなく、重いから走らないという不安はまったくない。 

操作性能は、フレーム全体の剛性バランスをとって、 ハンドル、ペダルにかけた力をうまく引き脚に生かしているような感じだ。そのためにダンシングでは無理にペダルやハンドルに力を入れずに加速できる。

 

 

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