脚力に応じて4ルートを用意。最長は220km「気仙沼フォンド」 ツール・ド・東北 2014
220kmコースが追加に
昨年、東日本大震災の復興イベントとして、第一回が開催されたツール・ド・東北。今年は、「応援してたら応援されてた。」をキャッチフレーズに。より開催規模を大きくして帰ってきた。
サイクリストなら完走したいのが、南三陸フォンドの170km。挑戦するなら今回から新設された気仙沼フォンド(220km)だろう。今回、筆者はヤフーによる試走に同行し、このコースを実際に走ってみた。
震災により被害をうけた交通インフラは昨年よりもずっといい状態になった。しかし震災に耐えた道路は、震災後の交通量の多さによってやや痛み、路面が悪いところもある。パンクトラブル対策は十分に練っておこう。
コースは女川からアップダウンが延々と続くイメージだ。最高標高地点は序盤に現れるが、高低差50mほどの上り下りによってじわじわと疲労が重なっていく。幸い、エイドステーションは20kmおきに設置される予定なので、それらを上手く活用して乗り切ろう。
気仙沼市街を周り復路も基本的に同じルートだが、景勝地、岩井崎などの景色も楽しみたい。風の影響も考慮しよう。グループで風圧を負担しあうのも完走への近道になる。単独になってしまったら、近くを走る人と協力するのも手だ。制限時間は12時間。平均時速18km強で走ればゴールできる。エイドステーションで小休止も考慮してペース配分をしよう。
アップダウンがつらなる、走り応えのあるコースレイアウト。上った後には気持ちよい下りと美しい景気もまっている。
震災の爪痕が生々しく残る場所もある。実際に見ることで印象も異なるだろう。ぜひ脚を運んで東北の“今”を感じてほしい。
ツール・ド・東北広報大使に就任 道端カレンさん、最長220km完走を目指す
6月10日、ツール・ド・東北の広報大使就任発表会が開かれ、大会4コースも発表された。
大使にはモデルの道端カレンさん、パラリンピアンの佐藤真海さん、スポーツジャーナリストの中西哲生さんが就任。それぞれが前大会の思い出を語るトークショーも開かれた。
昨年は160kmを完走したカレンさんは「東北の魅力や復興のベースを、東北の皆さんの気持ちとともに発信していきたい。今回は220kmの距離に挑戦したい。フカヒレを食べに気仙沼に行きたいです」と語った。
昨年60kmを走った中西さんは「たくさん食べて一気に走れば一挙両得。地元のお母さんたちはめちゃめちゃ元気(笑)。エイドステーションはまさにパワーステーション。ぜひともパワーを持ち帰っていってほしい」
同じく昨年60kmを走った佐藤さんは「これはファンライドなの? というほどキツいコースでした(笑)。でも上ったあとのキラキラした海や空気が本当に気持ちよくて。走る場所のほとんどが被災地。それを自分たちの目線で感じられるというのは、言葉では表現できない。そんな現状などを発信したい。そんな状況の中でもエイドステーションの皆さんが元気な笑顔で、こちらが応援しているというよりも、応援されているという気持ちになりました」
昨年大会で多くの参加者がコースを前にして「応援していたら、応援されてた」と感じたという。そんな地元の方との温かな交流もこの大会の魅力だ。走って、食べて、見て、ふれあう。これが東北への応援となる。