和田やずかのツール・ド・フランス☆フォトエッセイ 2014 第8ステージ
7月12日 ツール・ド・フランス 2014 第8ステージ
第8ステージはトンブレーヌからジェラルメ・ラ・モズレーヌまで161km、ヴォージュ山脈で3つの上りを攻略するなら早めの逃げが有効だ。
今年IAMサイクリングに移籍したシルヴァン・シャバネルのアタックでレースは始まった。
色鮮やかなスコット・アディクトに追いついたのはテルプストラ(オメガファルマ・クイックステップ)、サイモン・イエーツ(オリカ・グリーンエッジ)、プティ(コフィディス)、カドリ(AG2R)の4人。
山岳に入ると、ツール・ド・フランス区間3勝のベテラン・シャヴァネルと、昨年のリブロン風勝利を狙っていたカドリの一騎打ちとなる。
オーロラビジョンを見て、ニバリとの差を確認しながら走るアルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ)。 2位でゴールすると、歓声に応える余裕を見せた。
対照的にゴール後のニバリは疲れた表情。レースをきっちりコントロールしマイヨ・ジョーヌの座を守ってきたアスタナは、翌日以降の山岳ステージにどう臨むのか。
レインウエアでゴールした新城幸也は、この日もアシストに徹して163位。
ヨーロッパカーは残り11km付近でロランが遅れ19位でゴール、総合23位。これからの活躍に期待したい。
ようやくフランス人がステージ優勝!
アタックしたシャヴァネルを軽快に追い越し、独走でゴールしたブレル・カドリ(AG2R)をマッサージャーが笑顔で出迎えた。
表彰式でチームメイト全員とキス&ハグして喜びを表すカドリは、この日どうすれば勝てるのか完璧にわかっていたようだ。
山岳賞も獲得し、翌日はマイヨ・アポワをまとって出走する。
27歳、カドリのあこがれの選手は偉大なベルナール・イノーだ。
和田やずか(YAZUKA WADA)フリーランスフォトグラファー
1975年生まれ・千葉県出身。
97年よりツール・ド・フランスをはじめ世界の自転車レースシーンを撮影。
代表作にエウスカルテルチームに帯同した写真集「R」「f」「S」がある。
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