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Daily アレ!アレ!ユキヤ!2014  ツール・ド・フランス 第6ステージ >> 第11ステージ

 

2014年7月5日~27日、新城幸也(ヨーロッパカー)が5回目のツール・ド・フランスに挑戦! サイクルスポーツでは、ユキヤの活躍を現地からの写真で毎日お届けします。 

 

 

photo&text:大前 仁

7月10日 第101回ツール・ド・フランス 第6ステージ[アラス >> ランス 194km]

 

今日はアラスからランスへの平坦コース194km、ユキヤは昨日の疲れもみせず元気にスタートしていった。

 

リアルスタート直後に形成された4人の逃げが行ってしまうと、ヨーロッパカーの選手たちはメイン集団に残ってゴールスプリントに備えた。

 

横風区間でチームメイトが後ろに取り残されたが、ユキヤたちはブライアン・コカールのスプリントに備えて大集団の先頭に。

 

コカールはアンドレ・グライペル(ロット・ベリソル)に破れ8位だったが、ユキヤは「コカールの順位も素直に喜べないですね、ピエール(・ロラン)たちがタイムを失ったから」と厳しい表情でフィニッシュし、2km先のホテルへと自走で向かった。

 

 

パリまであと 2604.5km



7月11日 第101回ツール・ド・フランス 第7ステージ[エペルネ >> ナンシー 234.5km]

 

今年のツールで2番目に長い234.5kmを走る第7ステージ。
 
スタート地点、雨模様のエパルネをユキヤたちはスタートしていった。
チームメイトのアレクサンドル・ピショを含む逃げが決まり、ユキヤたちは談笑しながらレースを運ぶが、昨日の失敗は繰り返さない! 
ピエール・ロランを前寄りにキープし、横風や落車など不測の事態に備えた体制をとった。
 
コースはナンシーへのフィニッシュ17km手前と5.5km手前にカテゴリー4の上りが用意され、逃げが吸収されたあと、最後の上り下りでのシャッフルが予想された。
しかし、各チームとももう落車でエースを失いたくはない。
 
ロランは期待に応えて先頭とは秒差のない27位でフィニッシュ、ユキヤは3分39秒差でフィニッシュし、93位、総合は111位となった。
 
落車などのトラブルはなかった様子、明日からはアルプスにいよいよ突入だ!

 
パリまであと 2370km

7月12日 第101回ツール・ド・フランス 第8ステージ[トンブレーヌ >> ジェラールメール 161km]

 

第8ステージはトンブレーヌからジェラールメールへの161km、距離は短いが後半にカテゴリー2級の峠が2つ続き、最後はジェラールメール湖から200mほどを一気に上ってカテゴリー3級の頂上フィニッシュだ。

 

「セリル(・ゴティエ)かトマ(・ヴォクレール)を逃げに乗せる計画。他のチームもそうだろうけど…」とスタート前にコルナゴ・M10に跨がったユキヤが話していたが、形成された逃げにヨーロッパカーは乗れず。

 

そして5人の逃げは最大10分以上も集団を引き離し、この中からブレル・カドリ(AG2R)が逃げ切って今ツールでのフランス人初勝利を飾った。

レース後半になって猛然とペースアップしたメイン集団からはコンタドールとニーバリがカドリを2分差まで追い詰めてフィニッシュ。

 

ヨーロッパカーのピエール・ロランは1分ほど遅れて坂を上りきった。

20分遅れのグルペットで上ってきたユキヤはルイガノのレインウエアに身を包み、163位でゴール。すぐに折り返し、2km下で待つチームバスに向かった。

 
 
 

パリまであと 2209km

 

 

 

7月13日 第101回ツール・ド・フランス 第9ステージ[ジェラールメール >> ミュルーズ  170km]

第9ステージ、ジェラールメールからミュルーズへの170kmは、カテゴリーは低いながら6つもの峠が連続する厳しいステージだ。

 

スタート前にユキヤは「トマ(・ヴォクレール)とピエール(・ロラン)、セリル(・ゴティエ)を逃げに乗せる作戦。逃げ切ると思います」とコメントした。

本人は「厳しいコースだが、峠はそれぞれが小さいので、下りで追いつけるはず」とスタートした。

 

果たせるかな、ヨーロッパカーはロランら5人を25人の逃げに乗せた。

しかし、さらにその前に逃げていたトニー・マルティン(オメガファーマ・クイックステップ)とデ・マルキ(キャノンデール)が何とそのまま逃げ切り、マルティンが値千金の区間勝利。

 

第2集団のロランはマイヨジョーヌの集団に5分以上の差をつけてミュルーズにフィニッシュ。

総合8位にジャンプアップした。

 

ユキヤはマイヨジョーヌの集団と一緒に「調子は悪くなかった」と7分46秒遅れの98位でフィニッシュ。総合は111位だ。

 

 

パリまであと 2039km

7月14日 第101回ツール・ド・フランス 第10ステージ[ミュルーズ >> プランシェ・ベルフィーユ 161.5km]

 

休養日を明日に控えた今日は、ミュルーズからプランシェ・ベルフィーユへの161.5kmのステージ。

スタート前にユキヤが「トマ(・ヴォクレール)が行きます」とチームの作戦を教えてくれたとおり、7人の逃げにトマが乗った。

 

昨日の失敗があるためメイン集団は逃げを大きく引き離すことはなく1~2分程度の差を保って終盤へ。

しかしカテゴリー1級のプチ・バロン峠で落車したアルベルト・コンタドール(ティンコフ・サクソ)がリタイアし、本大会の総合優勝有力候補がまたレースを去った。

 

ユキヤは終盤までピエール(・ロラン)をアシストし、自身は16分遅れの69位でフィニッシュ。

 

10分以内に23人がひしめくフィニッシュラインだが、チーム・ヨーロッパカー内でのユキヤの存在は一際きわだってきた。

 

 

 

パリまであと 1877.5km


7月15日 第1休養日[ブザンソン]

 

第101回ツール・ド・フランスは第10ステージを終え、ようやく最初の休養日を迎えた。

 

休養日はステージ間の移動日(選手は飛行機やTGVを使う)に使われるケースもあるが、今回は純粋に休養日。イギリスからの移動、そして連日の雨を超えての休みなので、関係者はこのブザンソンでようやくゆっくりと一日を過ごした。

 

ユキヤはブザンソン中心部のホテルに滞在し、のんびり起床してチームメイトと1時間半ほど脚を回してきた。

 

午後には日本人取材陣との共同記者会見に臨み、会見冒頭にコンディションを尋ねられて「絶好調です!」と答えた。

 

「フルームがいなくなって残念だし、コンタドールがいなくなってツールは寂しくなった。でもそれがレース。強い選手がいなくなったからといって、(ツールで)勝つのはやっぱり難しいです」とユキヤは語っていたが、その目はいつか来るはずのチャンスを見据えているように見えた!

 

 

パリまであと 1877.5km


 

7月16日 第101回ツール・ド・フランス 第11ステージ[ブザンソン >> オヨナ 187.5km]

 

第11ステージはブザンソンからオヨナまでの187.5km、プロフィールを見れば小振りだがかなりのアップダウンが続き、厳しいレースが予想された。

 

前日の記者会見でユキヤは「アタック合戦はかなり続くだろう」と話していたが、ラジオツールから聞こえてくるアタックは30km過ぎまで続いた。マーティン・エルミガー(IAMサイクリング)ら3人の逃げが決まりタイム差は順調に開いていく。

 

途中のスプリントポイントではチームメイトのブライアン・コカールのためにユキヤがアシストし、コカールは8ポイントを獲得した。

 

レースが終盤になり差が縮まり始めると、メイン集団からはカウンターアタックが頻発し、逃げていたエルミガーに合流して逃げを再形成。

しかしこれも最後にはすべて捕まり、ゴールスプリント……。と思いきや、ラスト10km近くになってトニー・ガロパン(ロット・ベリソル)がアタック!僅差のまま逃げ切って区間勝利をもぎ取った。

 

ユキヤは仕事を終えて18分25秒遅れの133位でフィニッシュ、総合は110位だ。

急に暑くなったうえに厳しいステージとなった今日、ユキヤは「大丈夫?」の問いに「はい」と短く答えてチームバスに向かった。

 

 

パリまであと  1690.5km


第101回 ツール・ド・フランス2014 公式プログラム、発売中

世界13カ国で翻訳出版されている「ツール・ド・フランス公式プログラム」の日本語版は、フランスのパリにあるツール・ド・フランスの主催者ASOの許諾、協力のもとにチクリッシモが特別編集。各チーム、選手、全ステージの詳細データ満載で「ツールのすべて」を知ることができる、日本で唯一の公認のガイドブックとなる。

 

ツールを5回制したフランスのスーパースター、ベルナール・イノーによる、出場22チームの辛口戦力分析など公式プログラムならではの内容に加え、日本語版独自の記事もフィーチャー。付録は2014ツールの全ルートが掲載されたフランス全土マップの大判ポスター!

 

■第101回 ツール・ド・フランス2014 公式プログラム

体 裁:A4ワイド判(225×297mm)、オールカラー212ページ

発売日:2014年6月19日(木)

定 価:1728円 全国書店、amazonJ SPORTS onlineshopなどで好評発売中!

 

問い合わせ先

ツール・ド・フランス 2014「Daily アレ!アレ!ユキヤ!」ツール前夜 >> 第5ステージ
http://www.cyclesports.jp/articles/detail.php?id=525