グレッグレモン「ワショー」の魅力に迫る
レジェンド現る!
今年のサイクルモードで、いちばんビッグなゲストと言えるのはグレッグ・レモン氏。彼の成し遂げた偉業はロードレースの歴史に燦然と輝いている。そんな彼の名前を付けたブランド「グレッグレモン」のバイクを日本でも購入できるようになった。持っているのはスチールフレームの「ワショー」。レイノルズ853のスペシャルチューブセットをフレーム素材とし、エンヴィのフォークを組み合わせたモデルだ。
CSナカジ(以下N):なぜカーボンフレーム全盛の今に、あえてスチールフレームを発表したのですか?
G・レモン(以下G):フレーム素材としてスチールを用いていますが、決して懐古趣味のモデルではない。いま理想と考える乗り味をスチールという素材で再現している”最新”モデルだ。モデル名の「ワショー」はネバダ州にある地名に由来している。ここは自分がバイクブランドを始めた地であり、ネイティブアメリカンの種族の名前でもある。私も遺伝子的には、ネイティブアメリカンの要素が18%入っている。それで、新しいスチールバイクの名前として採用したんだ。
N:フォークにエンヴィ製を採用している理由はなんですか?
G:それは”信じているから”さ。
N:もっとも特徴的、こだわったポイントを教えてください
G:各サイズに合わせて最適な乗り味を実現すべく、ジオメトリやチューブを変更している。ヘッドパーツにはクリスキングのインセット7を採用し、ヘッドチューブはプレーンでもヘッドベアリングは上下異径になっている。製造は米国ミネソタ州で行っている。ミネソタはQBPやサルサなどがある米国自転車産業が盛んな地のひとつだ。隣のウィスコンシン州はトレックの本社がある。
乗り味としては”気持ちがいいこと”を大切にしている。ユーザーが乗って楽しいバイクを提供したいんだ。コンポーネントは各社の機械式はもちろん。電動コンポーネントのワイヤの内蔵にも対応している。重量はこのバイクで7.4kgだ。
N:今後の展開を教えていただけますか?
G:今後はフルカーボンフレームのリリースも予定している。それから”アドベンチャー”カテゴリーのバイクをリリースする予定だ。アドベンチャーとは、いまアメリカで盛り上がってきているカテゴリーでパリ~ダカールラリーの自転車版のようなものだ。ダートロードをつないだステージレースなんだ。すでにアメリカでは2万人規模のイベントも存在するほど、大きなムーブメントになっている。ロードバイクでもなく、MTBでもなく。フロントサスペンションを搭載し、太めのタイヤを装備できるように設計する。
それから、トップチューブやステムにモバイル通信機器を内蔵して、自分のライディングを管理できるシステムを搭載するモデルもゆくゆくは考えている。
N:それはとても楽しみですね。ありがとうございました!
インタビューを終えて
伝説の人物へのインタビューはとても緊張したが、いざ話してみるととても気さくで、とにかく自転車のことが大好きなんだなという熱意が伝わってきた。彼の頭の中には、常にバイクに関するいろいろなアイディアが詰まっていてそれを実現する方法を考えているようだった。
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