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リドレー・フェニックスディスク試乗レポート

べルギーバイクの代表格であるリドレーから、ディスクブレーキ搭載モデル「フェニックスディスク」が登場した。ベースとなっているのは同社で、価格帯としてはミドルグレードとなるフェニックス。

 
text●中島丈博 photo●岡 拓

好印象のミドルモデルが上手にディスクを手に入れた

 

価格やtカーボンをフレームのメイン素材として採用しているところはミドルグレードらしい点だが、らしくないのはサポートしているロット・ベリソルチームがレースに投入している点だ。

 

リドレーのラインナップとしては、エアロのノアシリーズ、 軽量のヘリウムシリーズと並んで、オールラウンドモデルに位置している。  同社のモデルの中で唯一のディスクブレーキ搭載モデルとなる。 まずは、オールラウンドモデルからといったところか。エッジチュービングやフレキシブルシートステーなど、リムブレーキモデルでも採用され、信頼のある規格が踏襲されている。

 

もちろん、ディスクブレーキを搭載するにあたり、改良されているところもある。ストレートタイプになったフロントフォークは、強い制動力でもホイールが外れてしまわないようにエンドの向きが変更されている。また、チェーンステーは、ブレーキキャリパーを搭載するために形状が変更されている。レースシーンではまだ使用できないモデルだが、フェニックスのキャラクターにディスクブレーキが搭載されたので、ロングライドなどでより安定した走りをもたらしてくれる。

 

RIDLEY FENIX DISC

 

リドレー・フェニックスディスク

フレームセット価格(ディスクブレーキ仕様)/20万円(税抜) 

シマノ・105完成車価格/26万9000円(税抜)

 

フレーム●カーボン

フォーク●カーボン 

コンポーネント●カンパニョーロ・コーラス 

ホイール●ファストフォワード・F6R 

タイヤ●ヴィットリア・コルサエリート25-28 

ハンドルバー●3T・アークスチーム 

ステム●3T・エルゴサムプロ 

サドル●サンマルコ・コンコール 

シートポスト●3T・スタイラス25 

試乗車実測重量●7.47kg(Sサイズ、ペダルなし) 

サイズ●XXS、XS、S、M

カラー●1512A

 

 

リドレーのアイコンでもあるエッジチュービングを採用している。大径ダウンチューブにエッジを利かせることで横方向に必要な剛性を確保している。

 

 

ディスクブレーキ仕様になっても、 シートステーの中央部分を扁平加工したフレキシブルシートステーは健在。乗り心地にしっかりと貢献している。太さ28Cのタイヤまで対応。

 

 

フォークはストレートタイプ。リムブレーキモデルとはエンド部分の形状が異なる。ディスクブレーキのストッピングパワーでもホイールが外れないよう爪が前方を向いている。

 

 

BBまわりはしっかりとボリュームがとられており、各チューブとの接合径が大きく取れ るようになっている。ペダリングパワーを余すことなくフレームへと伝えていく。

 

 

リムブレーキモデルではシンプルな形状のチェーンステーが、ディスクブレーキモデルでは、ブレーキキャリパーを取り付けるためにエンドに向かってすっと細くなる。

 

ナカジの試乗レポート

 

同じ車名でリムブレーキモデルと ディスクブレーキモデルがある場合。 リムブレーキモデルはすごくバランスがいい走りをしていたのに、ディスクブレーキを搭載すると、それがかなり失われてしまうものもある。 

 

フェニックスディスクはどうか?   率直な印象はリムブレーキモデルよりいい。リムブレーキフェニックスも個人的には好印象のバイク。フレームが適度にしなって衝撃を吸収してくれるのに、バイクはしっかりと進んでいく費用対効果の高いモデルであった。

 

それがディスクブレーキを手に入れることで、フレームの 末端部分がおのずと硬くなり、不快な方向ではなく、走りをかっちりさ せている印象だ。販売される完成車とは違うホイールでの試乗となったが、スポーク数が多いホイールは心地よい反応性を持っていて、走りを楽しむことができた。

 

雨の中でも試乗を行なったが、ディスクブレーキの制動力はやはり大きな安心をもたらしてくれる。

 

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