トピックス
ヘント~ウェヴェルヘム 2015
2015.03.30
真のフランドリアンたちの激闘!
第77回ヘント~ウェヴェルヘム(UCIワールドツアー/ベルギー)は、まさにフランダースの典型的な悪天候のなかで競われた。気温は10度C前後と低くはなかったが、スタートから冷たい雨が降り続き、強い風が吹き荒れ、体感温度はかなり低くなっていた。
雨と強風のせいで落車が続出し、風にあおられてコース脇の溝に落ちる選手までいた。中止にするべきだという声もあったが、主催者はレースを続行した。そして選ばれた真の『フランドリアン』たちが、今年も素晴らしい闘いを魅せてくれだ。
1km地点から7人の選手が逃げ出して最大で9分のタイム差を付けたが、悪天候が彼らの行手を阻んだ。逃げが吸収されたとき、まだゴールまでは130kmあったが、集団はすでにスタート時点の半数になっていた。しかし、西フランダースの強い風は集団をいくつにも分断してしまった。
ゴールまで100kmで、先頭集団からマールテン・チャリンギー(ロトNL・ユンボ)がアタックして独走を続けたが、後方ではチームメートでエースのセプ・バンマルク(ロトNL・ユンボ)が機材トラブルで遅れる場面もあった。
チャリンギーはケメルベルフを1回目に通過した時、追走グループに30秒差を付けていた。しかし、下りでユルフン・ルーランツ(ロット・ソウダル)に追いつかれてしまった。
雨と強風のせいで落車が続出し、風にあおられてコース脇の溝に落ちる選手までいた。中止にするべきだという声もあったが、主催者はレースを続行した。そして選ばれた真の『フランドリアン』たちが、今年も素晴らしい闘いを魅せてくれだ。
1km地点から7人の選手が逃げ出して最大で9分のタイム差を付けたが、悪天候が彼らの行手を阻んだ。逃げが吸収されたとき、まだゴールまでは130kmあったが、集団はすでにスタート時点の半数になっていた。しかし、西フランダースの強い風は集団をいくつにも分断してしまった。
ゴールまで100kmで、先頭集団からマールテン・チャリンギー(ロトNL・ユンボ)がアタックして独走を続けたが、後方ではチームメートでエースのセプ・バンマルク(ロトNL・ユンボ)が機材トラブルで遅れる場面もあった。
チャリンギーはケメルベルフを1回目に通過した時、追走グループに30秒差を付けていた。しかし、下りでユルフン・ルーランツ(ロット・ソウダル)に追いつかれてしまった。
ルーランツはゴールまで75kmでチャリンギーを置き去りにして独走を開始した。後方ではステイン・バンデンベルフ(エティックス・クイックステップ)、ゲラント・トーマス(チームスカイ)、バンマルク、イェンス・デブースル(ロット・ソウダル)、ダニエル・オス(BMC)の5人が追走グループを作り、ルーランツの背中を追い続けた。
ゴールまで残り63.4kmで、5人の後ろの集団から単独でアタックしたのがイタリアの大ベテラン、ルーカ・パオリーニ(カチューシャ)だった。彼はすぐに5人に追いつくことができた。
ゴールまで残り60kmで、ルーランツと6人のタイム差は50秒、ペーテル・サガン(ティンコフ・サクソ)がいる集団との差は2分を超えていた。追走グループではトーマスが風にあおられてコース脇の草むらに突っ込んで転倒したが、すぐ復帰できた。
追走グループにはニキ・テルプストラ(エティックス・クイックステップ)も追いつき、7人になった。メイン集団に前を追う意志はなく、先頭のルーランツが2度目のケメルベルフに到達したときにはすでに6分以上のタイム差が付いていた。
ゴールまで残り36km、ケメルベルフを下った地点でルーランツのアドバンテージはまだ1分半あったが、バンデンベルフが引きまくってタイム差を縮めていった。そして元ベルギーチャンピオンのルーランツはゴールまで残り17kmで捕まってしまった。
ゴールまで残り63.4kmで、5人の後ろの集団から単独でアタックしたのがイタリアの大ベテラン、ルーカ・パオリーニ(カチューシャ)だった。彼はすぐに5人に追いつくことができた。
ゴールまで残り60kmで、ルーランツと6人のタイム差は50秒、ペーテル・サガン(ティンコフ・サクソ)がいる集団との差は2分を超えていた。追走グループではトーマスが風にあおられてコース脇の草むらに突っ込んで転倒したが、すぐ復帰できた。
追走グループにはニキ・テルプストラ(エティックス・クイックステップ)も追いつき、7人になった。メイン集団に前を追う意志はなく、先頭のルーランツが2度目のケメルベルフに到達したときにはすでに6分以上のタイム差が付いていた。
ゴールまで残り36km、ケメルベルフを下った地点でルーランツのアドバンテージはまだ1分半あったが、バンデンベルフが引きまくってタイム差を縮めていった。そして元ベルギーチャンピオンのルーランツはゴールまで残り17kmで捕まってしまった。
勝負はバンデンベルフとテルプストラのエティックス・クイックステップ勢、トーマス、デブースル、バンマルク、パオリーニの6人に絞られた。ゴールスプリントになければ不利とわかっていたパオリーニは、牽制をつづけるグループからゴールまで残り6.4kmでアタック。これが成功し、彼はまたたく間に先行した。
ゴールのベベルゲムに到着したとき、パオリーニは後続に11秒差を付けていた。彼は右手で頭を指し、左手で胸のスポンサーロゴをさしてゴールへと飛び込んだ。
パオリーニは2年前にオムロープ・ヘットニュースブラッド(UCIヨーロッパツアー1.HC)を制し、フランドル地方で初めてクラシックタイトルを獲得したが、その時も気温がマイナス1度Cという厳しいコンディションで勝利を収めた。
その年、パオリーニは初めて参加したジロ・デ・イタリアの第3ステージでも逃げ勝ってマリア・ローザを獲得した。その時もゴールまで6.6kmの独走を決めていた。
たった39人しか完走できなかった過酷なクラシックで表彰台の頂点に上がったパオリーニは、シャンパン・ファイトで自分の頭上にシャンパンをかけまくって勝利の美酒を味わっていた。
ゴールのベベルゲムに到着したとき、パオリーニは後続に11秒差を付けていた。彼は右手で頭を指し、左手で胸のスポンサーロゴをさしてゴールへと飛び込んだ。
パオリーニは2年前にオムロープ・ヘットニュースブラッド(UCIヨーロッパツアー1.HC)を制し、フランドル地方で初めてクラシックタイトルを獲得したが、その時も気温がマイナス1度Cという厳しいコンディションで勝利を収めた。
その年、パオリーニは初めて参加したジロ・デ・イタリアの第3ステージでも逃げ勝ってマリア・ローザを獲得した。その時もゴールまで6.6kmの独走を決めていた。
たった39人しか完走できなかった過酷なクラシックで表彰台の頂点に上がったパオリーニは、シャンパン・ファイトで自分の頭上にシャンパンをかけまくって勝利の美酒を味わっていた。
■クラシックのビッグタイトルを獲得したパオリーニのコメント「僕のキャリアで最高の勝利だ。今日はクリストフをアシストするために走っていたが、とても調子がよく、準備もできていた。クリストフが自分は調子が良くないからトライしてみろと言ってくれたので、やってみたら、幸運なことに成功したのさ」
「とても厳しいレースだった。大勢の選手が落車したのを見たよ。僕自身も2回落車して、自転車は3回交換した。3度目に自転車を交換したとき、タイヤの空気圧が自分の好みではなく、ペダルの踏み込みもイマイチだったが、パニックにならず、落ち着いていられた。そのせいでケメルベルフで遅れたが、幸運にもその後の小さな丘で前に追い付くことができた」
「とても厳しいレースだった。大勢の選手が落車したのを見たよ。僕自身も2回落車して、自転車は3回交換した。3度目に自転車を交換したとき、タイヤの空気圧が自分の好みではなく、ペダルの踏み込みもイマイチだったが、パニックにならず、落ち着いていられた。そのせいでケメルベルフで遅れたが、幸運にもその後の小さな丘で前に追い付くことができた」
第77回ヘント~ウェヴェルヘム結果
1 ルーカ・パオリーニ(カチューシャ/イタリア)6時間20分55秒
2 ニキ・テルプストラ(エティックス・クイックステップ/オランダ)+11秒
3 ゲラント・トーマス(チームスカイ/英国)+11秒
4 ステイン・バンデンベルフ(エティックス・クイックステップ/ベルギー)+18秒
5 イェンス・デブースル(ロット・ソウダル/ベルギー)+26秒
6 セプ・バンマルク(ロトNL・ユンボ/ベルギー)+40秒
7 ユルフン・ルーランツ(ロット・ソウダル/ベルギー)+1分51秒
8 ダニエル・オス(BMC/イタリア)+6分54秒
9 アレクサンダー・クリストフ(カチューシャ/ノルウェー)+6分54秒
10 ペーテル・サガン(ティンコフ・サクソ/スロバキア)+6分54秒
2 ニキ・テルプストラ(エティックス・クイックステップ/オランダ)+11秒
3 ゲラント・トーマス(チームスカイ/英国)+11秒
4 ステイン・バンデンベルフ(エティックス・クイックステップ/ベルギー)+18秒
5 イェンス・デブースル(ロット・ソウダル/ベルギー)+26秒
6 セプ・バンマルク(ロトNL・ユンボ/ベルギー)+40秒
7 ユルフン・ルーランツ(ロット・ソウダル/ベルギー)+1分51秒
8 ダニエル・オス(BMC/イタリア)+6分54秒
9 アレクサンダー・クリストフ(カチューシャ/ノルウェー)+6分54秒
10 ペーテル・サガン(ティンコフ・サクソ/スロバキア)+6分54秒
エリート女子の表彰台にはポディウム・ボーイが登場!
同時開催されたエリート女子の部は、19歳のオランダ人フロールチェ・マッカエイ(チームリブ・プランチュール)が優勝した。表彰式はポディウム・ガールに変わって何とポディウム・ボーイが登場。ハンサムな男性陣から祝福され、女子選手たちは表彰台で大はしゃぎだった。
■ヘント~ウェヴェルヘム・イン・フランダース・フィールド結果(エリート女子/1.2)
1 フロールチェ・マッカエイ(チームリブ・プランチュール/オランダ)3時間15分12秒
2 ヤネケ・エンシンス(パークホテルファルケンブルフ/オランダ)+7秒
3 クロエ・ホスキンス(ウィグル・ホンダ/オーストラリア)+7秒
■ヘント~ウェヴェルヘム・イン・フランダース・フィールド結果(エリート女子/1.2)
1 フロールチェ・マッカエイ(チームリブ・プランチュール/オランダ)3時間15分12秒
2 ヤネケ・エンシンス(パークホテルファルケンブルフ/オランダ)+7秒
3 クロエ・ホスキンス(ウィグル・ホンダ/オーストラリア)+7秒