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桑原塾が素朴な疑問に答える サプリメント活用指南 第5回ヒルクライム編 vol.4

自転車乗りにとって、いまやサプリメントの活用は当たり前になってきた。とはいえ、実際に自分のニーズに 合った栄養素や商品は何なのかはイマイチわかりづらい。そこで、数々のトップアスリートを指導し、グリコの「パワープロダクション」シリーズの開発を手がけてきた桑原さんに、疑問をぶつける連載「サプリメ ント活用指南」。第5回のお題は「ヒルクライムパフォーマンスアップのためのサプリメント活用術」。Vol.4。
 
text:安井行生 photo:吉田悠太
●桑原弘樹さん
グリコのスポーツサプリメント「パワープロダクション」シリーズの生みの親。数多くのトップアスリートやモデルなどにコンディショニングやボディメイクの指導を行っている。10年以上に渡ってパワープロダクションの企画・開発を担当してきた。NESTA JAPAN(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部)のPDA(プログラム ディベロップメント アドバイザー)。

 

Q:ヒルクライムレース当日の注意点を教えて下さい。

 
A:まずは食事ですが、レース当日の朝はエネルギー源になりやすいものをどんどん摂って、体内のグリコーゲンのタンクをいっぱいにしておくことが大切です。ただ、体の負担を減らすために脂質はできるだけ摂らないこと。食事はスタートの2時間前までに済ましておき、そこからはジェル系やCCDなどの流動食に。<ロングライド対策編>でアドバイスしたことと似ていますね。

 
スタート前に一度、「息上げ」をしておくことも有効です。スタートの1時間くらい前に瞬間的に強度を上げて、心拍数を最大近くまで上げておくことによって、心肺の準備運動ができます。クルマにとってのアイドリングと同じですね。

疲れてしまうのでは?と心配する人がいるかもしれませんが、大丈夫。普段から心肺機能を高めるための高強度トレーニングをやっておけば、一瞬であれば最大心拍数まで上げても筋疲労にはなりません。
 

Q:補給食やドリンクを持って走るか悩んでいます。重くなるのでできれば持ちたくないんですが…。ヒルクライムレースに補給は必要なんでしょうか?

 
A:競技時間が1時間半以内なら、体のコンディションがよければ補給はなしでいけると思います。水分補給もコンディションによっては補給なしでもいけたりしますが、いずれにしても、スタート前にウォーターローディングをしておくこと。スタートの1時間前から、1時間かけて500ccほどの水分を摂っておくと、本番で水分補給をしなくてもパフォーマンスが低下しにくいんです。

ただ、そのときの状況(体調や気温、風向きなど)の状態に左右されるので、難しいところですね。とくに水分の場合は、万が一枯渇すると深刻な状態になるので、念のためボトル半分でも持っておくことをオススメします。それに、「もしノドが乾いたらどうしよう」という不安要素があるだけでマイナスです。
 
レースが1時間半以上になるなら、グリコーゲンが枯渇するのでエネルギー補給は必要でしょう。当然、水分も持っておく必要があります。水分はクエン酸系のドリンク(クエン酸&必須アミノ酸、クエン酸&BCAA、クエン酸&グルタミン)にして摂取するのがいいと思います。水分補給とナトリウム補給、乳酸処理が同時にできるので。補給食は吸収がいいジェル系でOKです。

サプリメントでできることをやったら、あとは自分を信じてフィニッシュを目指すのみです。頑張ってください!
 
 
 
 
 
 
 

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