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エンジョイ6ホイールライフ! 自転車をクルマに"車載"でハイブリッドツーリング

最近よく聞く6ホイールという言葉、自転車の2輪とクルマの4輪を足して6輪からきている言葉だ。つまり、クルマに自転車を積んで目的地まで行って、そこでサイクリングを楽しもうってこと。6ホイールで行って楽しそうなコースや、いろんなクルマでの積載例をレポートしていく予定だ。
 
text:赤嶺文昭 photo:大西 靖

自転車遊びの幅が広がる6ホイールの魅力

6ホイールのいいところは、ドライブとサイクリングの両方が楽しめるところ。街中のクルマの交通量が多いところや信号が多いところを自転車で走るのはストレスだし、それならいっそ郊外まで自転車をクルマに積載していって、サイクリングした方が断然楽しい。クルマで行けば目的地までのドライブも楽しめるし、荷物を気にしなくて積み込んでいける。サイクリング後に温泉で汗を流して着替えて帰ることも。

もちろん、クルマで行くからサイクリングするルートはグルッと1周して戻ってくるような周回ルートや、目的地まで走って戻ってくる往復のコースが基本になる。だけど例えば、3〜4人で行くのなら、クルマをサポートカー的に使って、交替に走るってこともできそうだ。
自転車の積載方法もポイントだ。ルーフキャリアがカッコいいし簡単だけれど、室内積みにもいろいろとチャレンジしてみたい。クルマによっても、人数によっても積み込める台数や積載方法が違ってくるだろう。

今回は、トヨタの新型シエンタを借り出してきて、東京から埼玉のときがわ町へ、そこでサイクリング+αを体験してきた。
 

ときがわ町は埼玉県の中部に位置し、2006年に都幾川村と玉川村が合併して生まれた。関越自動車道の西坂戸スマートインターチェンジからクルマで走って30分ほど。関越道の練馬インターチェンジからなら約1時間。町の約7割が山林で、東西を都幾川が流れのどかな風景が広がる自転車パラダイスだ。

走ったのはサイスポWebの中島編集長、ゲストライダーにトライアスロンもこなす加茂基香さん。サイクリングコースのナビゲーターは、奥武蔵自転車旅行社代表の則包高希さん。

今回はサイクリストの休憩スペースとして話題の「TOKIGAWA BASE」を起点にサイクリング。県道172号線を西南に走り刈場坂峠、大野峠、白石峠、堂平天文台、七重川を通って、再び県道172号線に戻ってくるという全長約35km、獲得標高約1000mの、短いけれど中々に充実したコースだ。

健脚な人なら2時間半もあれば1周できそうだけれど、今回は遠くの山々や木々の木漏れ日、川のせせらぎ等を楽しみながらサイクリング。帰りには温泉と美味しいランチも堪能した。

 

コースマップ

<ルートラボ>
http://yahoo.jp/kbOHRe
 
取材協力:奥武蔵自転車旅行社 
http://okumusashibiketours.com
 
 
東京某所で中島編集長、今回一緒に走る加茂さんと合流。クルマに機材を積み込んで、いざ出発
東京某所で中島編集長、今回一緒に走る加茂さんと合流。クルマに機材を積み込んで、いざ出発
今回6ホイール企画でチョイスしたクルマはトヨタのシエンタ。モデルチェンジしたばかりの人気モデルだ。関越自動車道を快調にドライブ
今回6ホイール企画でチョイスしたクルマはトヨタのシエンタ。モデルチェンジしたばかりの人気モデルだ。関越自動車道を快調にドライブ
シエンタは2、3列目シートを倒せば、ロード2台と写真のような携行品が楽々積める。小回りも利くし2人でサイクリングに行くなら、絶好のパートナーだ
シエンタは2、3列目シートを倒せば、ロード2台と写真のような携行品が楽々積める。小回りも利くし2人でサイクリングに行くなら、絶好のパートナーだ
TOKIGAWA BASEを出発。この日は快晴に恵まれ絶好のサイクリング日和。写真左から中島編集長、加茂さん、奥武蔵自転車旅行社の則包さん
TOKIGAWA BASEを出発。この日は快晴に恵まれ絶好のサイクリング日和。写真左から中島編集長、加茂さん、奥武蔵自転車旅行社の則包さん
目指す方向には里山の景観が広がる、この辺はまだまだ平坦か緩やかな登り。いやが応にもこれからの道中に胸が高鳴る
目指す方向には里山の景観が広がる、この辺はまだまだ平坦か緩やかな登り。いやが応にもこれからの道中に胸が高鳴る
走り始めて5kmを過ぎたあたりから平均斜度6.5%と徐々に登りがきつくなる。それにしても木々の合間を縫う木漏れ日は癒し度抜群
走り始めて5kmを過ぎたあたりから平均斜度6.5%と徐々に登りがきつくなる。それにしても木々の合間を縫う木漏れ日は癒し度抜群
走り始めて約7kmの橋倉橋で川のほとりに降りると、湧き水が。クルマでこの水を汲みに来ていた人に話を聞くと、かつて銘水ブームだった頃、土日ともなればこの水場には行列が出来ていたそうだ
走り始めて約7kmの橋倉橋で川のほとりに降りると、湧き水が。クルマでこの水を汲みに来ていた人に話を聞くと、かつて銘水ブームだった頃、土日ともなればこの水場には行列が出来ていたそうだ
あらためて地図を広げて、これからのルートを確かめる。ナビゲーターの則包さん曰く「実はこれからがこのヒルクライムのメインディッシュ」だとか。ここから約5.5km、平均斜度は7.5%だ
あらためて地図を広げて、これからのルートを確かめる。ナビゲーターの則包さん曰く「実はこれからがこのヒルクライムのメインディッシュ」だとか。ここから約5.5km、平均斜度は7.5%だ
斜度22%の看板、しかも「スリップ注意」。確かにバランスをうまくとらないと前輪が浮いたりすることも
斜度22%の看板、しかも「スリップ注意」。確かにバランスをうまくとらないと前輪が浮いたりすることも
22%の激坂はほんの一瞬。とはいいつつも登りはまだまだ続く
22%の激坂はほんの一瞬。とはいいつつも登りはまだまだ続く
約1時間半で、標高818mの刈場坂峠へ到着
約1時間半で、標高818mの刈場坂峠へ到着
北側に抜けた刈場坂峠からの景色は、天気がよいと遠くは上越から日光、筑波山まで見渡せるそうだ
北側に抜けた刈場坂峠からの景色は、天気がよいと遠くは上越から日光、筑波山まで見渡せるそうだ
刈場坂峠から奥武蔵グリーンラインを大野峠へ向けて出発
刈場坂峠から奥武蔵グリーンラインを大野峠へ向けて出発
大野峠に到着。ここから5分ほどハイキング。かなり厳しい登りはビンディングシューズだとちょっとつらい。トレッキングシューズを用意しておきたい
大野峠に到着。ここから5分ほどハイキング。かなり厳しい登りはビンディングシューズだとちょっとつらい。トレッキングシューズを用意しておきたい
ここはパラグライダーのテイクオフ場にもなっている絶景ポイント。これから行く堂平天文台も遠くに見える
ここはパラグライダーのテイクオフ場にもなっている絶景ポイント。これから行く堂平天文台も遠くに見える
白石峠から堂平天文台へ向かう途中にもパラグライダーのテイクオフ場がある。ここは一気に木立が抜けて見晴らしがよい
白石峠から堂平天文台へ向かう途中にもパラグライダーのテイクオフ場がある。ここは一気に木立が抜けて見晴らしがよい
海抜879mの堂平山に建つ堂平観測所は、1962年以来、日本の天文学を支えてきた。2000年にリニューアル、現在では宿泊も可能。また月2回の観望会も開かれている
海抜879mの堂平山に建つ堂平観測所は、1962年以来、日本の天文学を支えてきた。2000年にリニューアル、現在では宿泊も可能。また月2回の観望会も開かれている
堂平山頂からよく晴れた日には、遠くにスカイツリーが微かに観える
堂平山頂からよく晴れた日には、遠くにスカイツリーが微かに観える
白石峠から約5km下ったところで鋭角に左折して赤木七重線を暫く登ると、七重川にたどり着く。この橋から見える滝は、急勾配での土砂災害を防ぐために作られた人工的な砂防堰堤群(さぼうえんていぐん)だ
白石峠から約5km下ったところで鋭角に左折して赤木七重線を暫く登ると、七重川にたどり着く。この橋から見える滝は、急勾配での土砂災害を防ぐために作られた人工的な砂防堰堤群(さぼうえんていぐん)だ
ゴール間近、都幾川郵便局あたりにさしかかると、左手に大きなトトロが見えてくる
ゴール間近、都幾川郵便局あたりにさしかかると、左手に大きなトトロが見えてくる

今回走った人たち

加茂基香さん

美と健康をテーマに女性のライフスタイルを応援するMAGNIFIQUE Inc.の代表を務める加茂さん。代官山のネイルサロン&セレクトショップ「giraffeTOKYO」のオーナーでもある。またライターとしてもさまざまなメディアに寄稿、多彩な才能を発揮している。自身もトライアスロンやサイクリングに勤しむ行動派。今回の企画にも忙しい合間を縫って笑顔で参加していただいた。その確かな走りと飾らない人柄が魅力だ。
 
 
ナカジ

当サイトの編集長「ナカジ」。実は相当なクルマ好きでもあって、過去にはプジョー・106のマニュアル車にも乗っていた。それだけにクルマ+自転車の6ホイールは念願の企画。東京から白石峠、往復約200kmをロードで爆走していたというナカジだけに、ゆっくりと景色を眺めたり美味しいものを食べたりのサイクリングは逆に新鮮だったかも!?
 

魅力的なコース設定にリピーターも多い

奥武蔵自転車旅行社 代表 則包高希さん

荒川、入間川に沿った自転車道と奥武蔵、秩父連山を望む埼玉県は、まさに「じてんしゃ王国」。則包さんは、その魅力をサイクリングツアーによって発信する奥武蔵自転車旅行社の代表。

ヒルクライムからロングライド、そしてグルメライドまで、自ら試走を繰り返してコースを選定。「クルマ通りが少ない、信号が少ない」をモットーとしたオリジナルのコースでツアー参加者を楽しませる。サポートカー付きとホスピタリティも万全でリピーターも多い。

http://okumusashibiketours.com