トピックス
リドレー・ノア 試乗レポート
2016.01.03
SLの色香を残した セカンドモデル
ノアはフレーム断面形状こそカムテールデザインになっているが、それ以外はオーソドックスなバイク。これはリドレーがエアロロードに手をこまねいた結果ではもちろんない。ひと通りやりきったブランドだからこそたどり着いた〝解〞なのだ。
ダウンチューブには薄く溝が切られ、これがサーファステープと同じような整流効果をもたらす。シートポストがノーマルのタイプに戻されたのは、レース現場で求められるシート高の微調整に柔軟に対応するためだ。 ノーマルブレーキキャリパーを採用しているのもメンテナンス性と使い慣れた操作性を優先したため。
フォークもノーマルブレードではあるが、カムテール形状のブレードが与えられ、空力性能での妥協はない。やはり人が乗るものとして「使いやすさ」イコール「ストレスを減らして速く走る」を重視しつつ、空気抵抗低減という命題とをバランスさせた一つの答えなのだ。
ダウンチューブには薄く溝が切られ、これがサーファステープと同じような整流効果をもたらす。シートポストがノーマルのタイプに戻されたのは、レース現場で求められるシート高の微調整に柔軟に対応するためだ。 ノーマルブレーキキャリパーを採用しているのもメンテナンス性と使い慣れた操作性を優先したため。
フォークもノーマルブレードではあるが、カムテール形状のブレードが与えられ、空力性能での妥協はない。やはり人が乗るものとして「使いやすさ」イコール「ストレスを減らして速く走る」を重視しつつ、空気抵抗低減という命題とをバランスさせた一つの答えなのだ。
■空気抵抗低減のため、エアロロードの定番であるワイヤ類のフレーム内蔵処理が施され、フォークの肩からヘッドチューブ、ダウンチューブへと形状が凹凸なくつながっている
■上位グレードのノアSLではフォークブレードにスリットが設けられているが、こちらは省略されている。とはいえ、カムテール形状を採用しているのは外せないポイント
■インテグレーテッドシートポストをやめ、高さ調整が容易なノーマルタイプを取り入れている。締め付けトルクも10Nm以上でと指示があるので固定力も申し分ない
■ダウンチューブに浅く切られた溝は「インモールドFサーファス+」という整流効果をもたらすデザイン。以前はざらざらのテープだったものをフレーム形状に置き換えている
●ツールでA・グライペルのスプリントを支えた上位グレード譲りのグラマラスなBBまわり。タイヤとのクリアランスは余裕があり、25Cタイヤも装着可能となっている
CYCLE SPORTS.jp編集長 ナカジのインプレッション
エアロロードが隆盛を極める2015年。独自規格を満載した風洞実験の申し子ともいえるモデルが自転車マニアの話題をにぎわすなか、リドレーはずいぶんと控えめなモデルを出してきた。ただ、前述のとおり決して妥協の産物ではない。
ある程度価格に目をつぶってでもベストの素材と機能を詰め込める最上位モデルに対し、ミドルグレードは価格を抑えるなかでどの性能を押さえていくのか、ある意味ブランドのセンスが問われるカテゴリーだ。
走り出せば、思ったよりも素直に速度が上がっていく。どこまでこれが続くのか? と試す気持ちをなくさないように注意深く加速をしていく。じわじわと速度が上がり、自分のパワー的には巡航モードにシフト。 ふむ、滑らかだ。意地悪な見方をすれば刺激が少な目。
上りに差し掛かるとさすがに重量を感じずにはいられない。ファストフォワードのF4Rを装備していてもそこをごまかすことはできないが、上りの苦労を取り返すべく下りで踏み込んでいけば、まったくもって不安定が顔を出すことなくぐ んぐん加速。高速コーナーも、コーナーリングGがここち良いままに駆け抜けた。上位モデルの軽快さを知っていると、近いフィーリングというのはほめすぎだと思うが、ノアに純粋に向き合えば、いい塩梅にまとめられている。
走行性能には直接関係ないが、上位モデルとまったく同じカラーリングであることにリドレーのサービス精神を感じる。むしろ上位グレードユーザーにはちょっと悪い気もするが、価格を超えた価値を与えているという点では大きな魅力であることは間違いない。
ある程度価格に目をつぶってでもベストの素材と機能を詰め込める最上位モデルに対し、ミドルグレードは価格を抑えるなかでどの性能を押さえていくのか、ある意味ブランドのセンスが問われるカテゴリーだ。
走り出せば、思ったよりも素直に速度が上がっていく。どこまでこれが続くのか? と試す気持ちをなくさないように注意深く加速をしていく。じわじわと速度が上がり、自分のパワー的には巡航モードにシフト。 ふむ、滑らかだ。意地悪な見方をすれば刺激が少な目。
上りに差し掛かるとさすがに重量を感じずにはいられない。ファストフォワードのF4Rを装備していてもそこをごまかすことはできないが、上りの苦労を取り返すべく下りで踏み込んでいけば、まったくもって不安定が顔を出すことなくぐ んぐん加速。高速コーナーも、コーナーリングGがここち良いままに駆け抜けた。上位モデルの軽快さを知っていると、近いフィーリングというのはほめすぎだと思うが、ノアに純粋に向き合えば、いい塩梅にまとめられている。
走行性能には直接関係ないが、上位モデルとまったく同じカラーリングであることにリドレーのサービス精神を感じる。むしろ上位グレードユーザーにはちょっと悪い気もするが、価格を超えた価値を与えているという点では大きな魅力であることは間違いない。
リドレー・ノア
RIDLEY NOAH
フレームセット価格/28万5000円(税抜)
フレーム●30t、24tHM
カーボン フォーク●30t、24tHMカーボン
コンポーネント●シマノ・アルテグ ラ
ホイール●ファストフォワード・F4R
タイヤ●ヴィットリア・コルサエリート 700×25-28
ハンドルバ ー●3T・エルゴスムLTD
ステム●3T・アークスIIIチーム
サドル●フォルツァ・シーラス
シートポス ト●リドレー・オリジナルシートポスト
試乗車実測重量●7.28kg(XSサイズ、ペダルなし)
サイズ● XXS、XS、S、M
カラー●NSL-02As(チームレプリカ)
フレーム単体重量●XXS(1070g)、XS(1080g)、S(1100g)、M(1120g)
フレームセット価格/28万5000円(税抜)
フレーム●30t、24tHM
カーボン フォーク●30t、24tHMカーボン
コンポーネント●シマノ・アルテグ ラ
ホイール●ファストフォワード・F4R
タイヤ●ヴィットリア・コルサエリート 700×25-28
ハンドルバ ー●3T・エルゴスムLTD
ステム●3T・アークスIIIチーム
サドル●フォルツァ・シーラス
シートポス ト●リドレー・オリジナルシートポスト
試乗車実測重量●7.28kg(XSサイズ、ペダルなし)
サイズ● XXS、XS、S、M
カラー●NSL-02As(チームレプリカ)
フレーム単体重量●XXS(1070g)、XS(1080g)、S(1100g)、M(1120g)