トピックス
キャニオン・エンデュレース CF 9.0 WMN 試乗レポート
2016.01.07
名前のとおり、 闘いの相棒にしたい
ここ1、2年のロードバイクメーカー各社のラインナップを見渡してみるとエアロ、エンデュランス、ライトウエイトと大きく3つのカテゴリーに相当するモデルをそろえている。エアロロードはいかに空気抵抗を低減したのか、ライトウエイトモデルのダイエットはUCIの最低重量規定 6.8kgがあるにもかかわらず、激化の一途をたどっている。
そんななか、エンデュランスロードだけは数字に縛られずに各社独自のコンセプト、正義を表現しているように思う。それは大きく2つの傾向に分けることができる。 思いっきり快適性に振ったモデルと走行性能を持たせたモデルだ。エンデュレースは後者に属する。
前三角はキャニオンのピュアレーサーである「アルティメット」シリーズ譲りの剛性を重視した構成となり、ロードバイクに大切なハンドリング性能を発揮できる。ただ、ヘッドチューブだけはアップライトなポジションを実現するためにかなり長めだ。
シートチューブより後ろ半分は快適性のための造形が満載。くびれたシートチューブにVCLSシートポスト、細身のシートステーが与えられている。モデル名にあるWMNは女性向けモデルを意味している。他社ではジオメトリーを女性向けに変更しているメーカーもあるが、キャニオンはそうではなく、ただ、パーツ類は小柄な体型に合わせてコンパクトにし、サドルもコンフォートなモデルを選んでいる。
■横から見ると細身のストレート。後ろから見ると外側に張り出すような形状を持ったフォークブレードは、コーナリング中の安定感が高い。下ワンは1.5 インチの上下異径
●独自設計のVCLSシートポストは竹を割ったような形状で、15mm サスペンションの機能 と、根元にあるボルトを緩めると左右のチューブがスライドし、サドル角度を調整できる
●横に広く縦に薄いシートチューブは快適性を確保するのに一役買っている。リヤタイヤとのクリアランスが大きいのも、太めのタイヤを使いたい人にとっては魅力だ
■セットされるハンドルとステムはフレームサイズに合わせて変更。 XSはハンドル幅380mm、ステム長80mmとなっているので、購入後にパーツ交換しなくても乗り手にフィット
■キャニオンのヘッドパーツは、フォークコラム内にアンカープラグを挿入して固定するのではなく、トップキャップに固定機能をもたせてある。軽量でハンドリングもスムーズ
CYCLE SPORTS.jp編集長 ナカジのインプレッション
走り出す前の予測としては、がんがんかっとばすよりも、ゆっくり景色を楽しみながらのサイクリングが似合うバイクなんだろうというものだったが、数十m走って「おやっ?」とその予想がいい意味で覆された。 スピードを乗せるのがすごく楽しいバイクなのである。
ペダルを一踏みすれば高音を発するような短い響きではなく、低音が伸びるような加速を見せる。それでいて、ヘッドまわりの軽快さはアルティメットシリーズのそれに通じるものがある。左右の切 り替えしに一切の引っ掛かりはなく、望んだラインへと切り込んでいく挙動は、一瞬 エンデュランスモデルであることを忘れてしまうほどだ。
このバイクに対してヘッドチューブの長さを嘆くのは違う。そういう余裕のあるポジションを実現しつつ、切れ味のあるハンドリングを合わせたところに、このバイクの面白さがあると思う。
このバイクの大きな特徴は、サスペンション機能を搭載したシートポストVCLSだ。 15mmのストロークを持っており、2本に割れたシートポストが荷重に対してずれることでサスペンション効果を発揮するユニークな構造。
ただ、サスペンションといっても乗っているときはふわふわと動きを感じるわけではなく、拍子抜けするほど普通だが、路面状況の変化に対してシビアに対応しなくても"普通"でいられるという意味。 逆にそんなにサドルがふわふわと動いたらペダリングが安定しないので、適度な仕事量だといえる。
ペダルを一踏みすれば高音を発するような短い響きではなく、低音が伸びるような加速を見せる。それでいて、ヘッドまわりの軽快さはアルティメットシリーズのそれに通じるものがある。左右の切 り替えしに一切の引っ掛かりはなく、望んだラインへと切り込んでいく挙動は、一瞬 エンデュランスモデルであることを忘れてしまうほどだ。
このバイクに対してヘッドチューブの長さを嘆くのは違う。そういう余裕のあるポジションを実現しつつ、切れ味のあるハンドリングを合わせたところに、このバイクの面白さがあると思う。
このバイクの大きな特徴は、サスペンション機能を搭載したシートポストVCLSだ。 15mmのストロークを持っており、2本に割れたシートポストが荷重に対してずれることでサスペンション効果を発揮するユニークな構造。
ただ、サスペンションといっても乗っているときはふわふわと動きを感じるわけではなく、拍子抜けするほど普通だが、路面状況の変化に対してシビアに対応しなくても"普通"でいられるという意味。 逆にそんなにサドルがふわふわと動いたらペダリングが安定しないので、適度な仕事量だといえる。
CANYON ENDURACE CF 9.0 WMN
キャニオン・エンデュレース CF 9.0 WMN
シマノ・アルテグラ完成車価格/25万8000円(梱包・配送費用別途、税抜)
フレーム●カーボン
フォーク●カーボン
コンポーネント●シマノ・アルテグラ
ホイール●DTスイス・ RR21ダイカット
タイヤ●コンチネンタル・グランプリ4000SII 700×25C
ハンドルバー●キャニオン・オ リジナルハンドルバー
ステム●キャニオン・オリジナルステム
サドル●セライタリア・SLSレディーフ ロー SE
シートポスト●キャニオン・オリジナルシートポスト
試乗車実測重量●7.03kg(Sサイズ、ペダルなし)
サイズ●XS、S、M、L
カラー●ブルーラグーン、シルクパール
シマノ・アルテグラ完成車価格/25万8000円(梱包・配送費用別途、税抜)
フレーム●カーボン
フォーク●カーボン
コンポーネント●シマノ・アルテグラ
ホイール●DTスイス・ RR21ダイカット
タイヤ●コンチネンタル・グランプリ4000SII 700×25C
ハンドルバー●キャニオン・オ リジナルハンドルバー
ステム●キャニオン・オリジナルステム
サドル●セライタリア・SLSレディーフ ロー SE
シートポスト●キャニオン・オリジナルシートポスト
試乗車実測重量●7.03kg(Sサイズ、ペダルなし)
サイズ●XS、S、M、L
カラー●ブルーラグーン、シルクパール