トピックス
BH G6 PRO 試乗レポート
2016.02.05
卓越した高バランス "ベスト・オブ・BH"
先代のG5よりも空力を意識したG6は、カムテール形状のチューブをおごり、フロントにダイレクトマウント、リヤはチェーンステー下にブレーキを搭載するフレームワークを展開。 フレームを前方から見ると空力を意識したモデルらしい薄い仕上がりだが、要所となるヘッドや BBまわりはかなり大きなボリュームによって最適な駆動伝達性や反応性を得ている。
さらにエアロロードの弱点として挙げられる乗りごこちの悪さを解消すべく、シートステーを驚くほどに細く仕上げたのも特筆すべき点だろう。 こうして単なるエアロロードのパッケージに止まらないG6をベースに、G6プロではカーボン素材を見直すとともに、フレーム成型時に内部へ高圧を確実にかけられる高度な成型技術の「MCIM」 を新たに採用。これらによって約80gの軽量化を達成し、エアロロ ードでありながらフレーム単体重量860g、フロントフォーク350gの軽さを手にした。
軽量化を達成し、エアロロードでありながら万能なパッケージへ 昇華させたG6プロ。高騰の一途をたどるハイエンドモデルの中にあって、価格も抑えられているので狙い目の一台といえるだろう。
■フロントブレーキは空力を重視してダイレクトマウント式とする。 大きなボリュームのフォーククラウンは高いブレーキングパワーを確実に受け止め、安定した制動をもたらす
■サドル高の調節幅の大きさと空力性能を両立するセミインテグレ ーテッド式。シートクランプは、後方から左右2本のボルトで締め付けるタイプなので確実な固定が可能だ
■高い乗りごこちを得るため、パッと見て不安になるほどか細く仕上げられたシートステー。リヤブレーキはこの部分にないものの、ねじれ剛性を確保するためブリッジを設ける
■フロントディレーラーの直付け台座はカーボン製で、フレームと一体成型される。先代のG5シリーズからBHが他社に先駆けて採用したもので、十分な実績を持っている
■ダウンチューブとシートチューブを橋渡しするようにして、ボックス状に成型したBBまわり。大きなボリュームによる十分な剛性が、スムーズなペダリングフィールの源になる
吉本 司の試乗レポート
BHのグローバルシリーズは、事あるごとに試乗をしているのだが、結論から言ってしまえば、今作のG6プロが最も気持ちのいいライディングフィールだった。その走りは、車重の軽さを感じるサクサクとした軽やかな身のこなしがありつつも路面を常に離さないような安定感を披露する。
見た目に不安を覚えるほどにきゃしゃなシートステーの効果は絶大、先に述べた安定感に寄与するのはもちろんのこと、エアロロードとは思えないほどに優れた乗りごこちだ。特にリヤの乗りごこちについては、エンデュランスロードでも及ばないモデルすらある高い振動吸収性を有している。
そんな優れた乗りごこちもさることながら、ペダリングフィールの気持ち良さもG6プロの大きなチャームポイントである。ボリュームの大きなBBまわりは、高負荷のペダリングを面で受け止めるような強さを持つものの、その剛性レベルは適切でしなやかさと反発感のハーモニーが絶妙だ。この反発感の良さを生かして脚の運びは流れるように軽やかで、なおかつ脚当たりにも優れる。したがってあらゆる場面でペダルにトルクをかけやすく、加速を試みると 滑らかにして伸びやかにバイクが前へと出る、無駄のない走行感覚が実に気持ちいい。
上りでは軽やかな身のこなしで軽快に進み、平地では脚の運びを後押しするようなペダリングで高負荷の巡航もさせやすい。そして快適性にも優れるという、きわめて高レベルなバランスに仕上げられている。
G6プロを単なるエアロロードとして片付けてしまうのはもったいない。その万能な走りは、ベスト・オブ・BHといえる魅力的な一台だ。
見た目に不安を覚えるほどにきゃしゃなシートステーの効果は絶大、先に述べた安定感に寄与するのはもちろんのこと、エアロロードとは思えないほどに優れた乗りごこちだ。特にリヤの乗りごこちについては、エンデュランスロードでも及ばないモデルすらある高い振動吸収性を有している。
そんな優れた乗りごこちもさることながら、ペダリングフィールの気持ち良さもG6プロの大きなチャームポイントである。ボリュームの大きなBBまわりは、高負荷のペダリングを面で受け止めるような強さを持つものの、その剛性レベルは適切でしなやかさと反発感のハーモニーが絶妙だ。この反発感の良さを生かして脚の運びは流れるように軽やかで、なおかつ脚当たりにも優れる。したがってあらゆる場面でペダルにトルクをかけやすく、加速を試みると 滑らかにして伸びやかにバイクが前へと出る、無駄のない走行感覚が実に気持ちいい。
上りでは軽やかな身のこなしで軽快に進み、平地では脚の運びを後押しするようなペダリングで高負荷の巡航もさせやすい。そして快適性にも優れるという、きわめて高レベルなバランスに仕上げられている。
G6プロを単なるエアロロードとして片付けてしまうのはもったいない。その万能な走りは、ベスト・オブ・BHといえる魅力的な一台だ。
BH G6 PRO
BH G6 PRO
フレームセット価格/37万円(税抜)
フレーム●カーボン
フォーク●カーボン
コンポーネント●シマノ・デュラエース
ホイール●マヴィック・コスミックSLE
タイヤ●マヴィック・イクシオンプロ グリップリンク(フロント)パワーリンク(リヤ) 700×23C
ハンドルバー●FSA・カーボンハンドル
ステム●FSA・OS99 サドル●プロロゴ・ゼロ II
シートポスト●オリジナルシートポスト
試乗車実測重量●6.87kg(64サイズ、ペダルなし)
サイズ ●XS、SM、MD、LA、XL
カラー●ブラック×イエロー、ブラック×ホワイト、ブラック×レッド、ブラック×ブルー
フレームセット価格/37万円(税抜)
フレーム●カーボン
フォーク●カーボン
コンポーネント●シマノ・デュラエース
ホイール●マヴィック・コスミックSLE
タイヤ●マヴィック・イクシオンプロ グリップリンク(フロント)パワーリンク(リヤ) 700×23C
ハンドルバー●FSA・カーボンハンドル
ステム●FSA・OS99 サドル●プロロゴ・ゼロ II
シートポスト●オリジナルシートポスト
試乗車実測重量●6.87kg(64サイズ、ペダルなし)
サイズ ●XS、SM、MD、LA、XL
カラー●ブラック×イエロー、ブラック×ホワイト、ブラック×レッド、ブラック×ブルー