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マヴィックから初めての「信頼できる」フルカーボンクリンチャーホイール「プロカーボン」 シリーズ登場
2016.03.18
スポーツバイクを趣味とするなら、自転車ホイールメーカーとして、その名を一度は聞いたことがあるであろうマヴィック。同社からついにフルカーボンクリンチャーホイールが登場。「コスミックプロカーボン」と「キシリウムプロカーボン」である。
試乗記事はこちら→マヴィック リアルカーボンクリンチャーホイール「プロカーボンシリーズ」試乗レポート
試乗記事はこちら→マヴィック リアルカーボンクリンチャーホイール「プロカーボンシリーズ」試乗レポート
カーボンクリンチャー2.0
スポーツバイク用ホイールメーカーとして、レースの世界はもちろんホビーライダーまで幅広いユーザーを持つマヴィックが、新作ホイールをフランス・アヌシーにある本社で発表した。
同社のディープリムシリーズである「コスミック」と、ロープロファイルリムシリーズである「キシリウム」のそれぞれに登場という気合の入れようである。「フルカーボンクリンチャー」というフレーズは、ロードバイクに少し詳しい人なら引っかかるだろう。
すでに登場しているコスミックカーボン40C(CC40C)の存在があるからだ。だがこのホイールは、外見はフルカーボンのように見えるが、タイヤがはまっているリムの内側には肉薄のアルミリムがはまっているハイブリッドホイールである。そのモデルを1.0とし、今回発表されたシリーズはカーボンクリンチャー2.0と呼ばれている。
そのプロカーボンシリーズは、100%カーボンで作られたリムを使用するホイール。40mmハイトのリムを持つコスミックプロカーボンと、25mmハイトのリムをもつキシリウムプロカーボンの2種類が登場する。
特許技術を施したブレーキ面
特筆すべきはブレーキ面だ。特許技術のレーザー加工「iTgMax」を施すことによって、ブレーキ面のレジンを焼き、カーボン微小なウェーブを残すことで、カーボンながら高い制動性能を有するとともに、リム面の温度上昇による破損を抑えている。本社ラボ内にある実験機でドライとウェット環境でブレーキングを比較した実験では、特にウェット環境で圧倒的に制動距離に差が出ており、他社のモデルによっては制動距離に倍の差が出ているものもあるほど。実験は各ホイールメーカー推奨のブレーキパッドを使用して、同速度(時速何kmかは秘密)から繰り返しブレーキングし、時速0kmになるまでの距離を比較している。
ワンピースのリムベッド
そのスポークも一見すると既存モデルと同様に見えるが、断面形状が翼断面ではなく、内側は平ら、外側が盛り上がった形状になっている。これによって、より空気抵抗が低減されている。他社の25mm、40mmのワイドリムホイールと比較しても有利で、また風向き変化によるハンドリングへの影響が少ない。正面からの風に対して空気抵抗が少なくても、横風に変わっていった途端に抵抗が増えるとハンドリングへの影響が大きい、癖のあるホイールになってしまうからだ。
■コスミックプロカーボンSL C
クリンチャー前後セット重量/1450g(F645g、R805g)
クリンチャーディスクブレーキ対応 前後セット重量/1570g(F750g、R820g)
価格/15万5000円(フロント、税抜)、16万5000円(リア、税抜)
■キシリウムプロカーボンSL C
クリンチャー前後セット重量/1390g(F615g、R775g)
クリンチャーディスクブレーキ対応 前後セット重量/1520g(F725g、R795g)
価格/13万5000円(フロント、税抜)、14万5000円(リア、税抜)