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新城幸也の活躍を毎日お届け! Daily アレ!アレ!ユキヤ! 2016 ツール・ド・フランス 第17〜第21ステージ
2016.07.25
「今日逃げなきゃ」と言っていたユキヤだが、スタート後1時間経っても終わらないアタック合戦には驚いたはずだ。ようやく、カテゴリー3級の峠が近づいてから、今日の決め逃げがいくことになった。
逃げのメンバーは増減したものの、結局14人。そこから、最後の1級、超級の峠を越える動きが始まった。ユキヤは、逃げには乗れなかったもののメイン集団の前方で健闘し、区間67位でフィニッシュ。
総合は115位とジャンプアップしている。明日のタイムトライアル、ユキヤの出走は12時59分の予定だ。
パリまであと 422.5km
今日は個人タイムトライアル。17kmと距離は短いが、ほぼ上り一方という厳しいコースで、ちょっと気をぬくとタイムアウトの危険さえある1日だ。スタート地点となったサランシュは、1980年に世界選が行われ、ベルナール・イノーが勝った場所だ。
ユキヤはメリダ・リアクトのノーマルバイクをチョイス。右手には汗を拭くためのリストバンドをつけて出走した。
2分前にスタートしたヴァシル・キリエンカは現在、タイムトライアルの世界チャンピオンジャージをまとっていたが、ユキヤはこの前走者を7秒詰める快走を見せ、35分44秒(平均時速28.5km)でフィニッシュ。区間成績は141位、総合は114位となった。
パリまであと 405.5km
1級、2級、超級、そして1級と立て続けに峠を越えていくアルプスステージ。今ツール中最難関との声も聞かれたこの日、ユキヤは悲壮感などみじんも見せずにスタートしていった。
0km地点がすでに上り坂の途中という厳しいレイアウトで、8.5km地点の峠に山岳ポイントはついていなかったが、これは3級くらいの峠だったはずだ。スタートアタックから上り坂で20人ほどの逃げが決まったが、実はユキヤも狙っていたらしい。「僕は左にいたんですが、右が流れた。残念!です」とゴール後にユキヤは話す。
この逃げに乗ったチームメイトのルイ・コスタは終盤、独走を開始し、最後の峠で後続に捕まったものの区間15位と敢闘賞。さらに総合のジャンプアップを図ったルイ・マインティースはクリス・フルームを13秒上回る好走を見せ、区間4位、総合は8位となった。いずれもアシスト冥利に尽きる成績といえるのではないだろうか。
ユキヤ自身は手堅くグルペットで走り、区間166位、総合117位となっている。アルプスステージはあと1日、ユキヤにはそろそろパリが見えているはずだ。
パリまであと 259.5km
アルプス山岳最終ステージ、総合首位のフルーム以外はここで順位が入れ替わる恐れがあった。
アラビス峠の上りから30人もの逃げが形成され、ここに昨日まで総合12位のクロイツィゲルが入った。しかしユキヤのチームメイト、ルイ・マインティースは落ち着いてフルームの集団で1日を過ごし、区間14位、フルームの4秒前でフィニッシュ。無事に総合8位を堅守した。
ユキヤはといえば朝からの雨に苦しめられたもののパーフェクトに山岳をこなし、114位と手堅い成績でモルジーヌのフィニッシュに到着。レインウエアを着ずレーサージャージにベストだけという姿で「寒い!」と一言残し、チームバスへと向かった。カゼをひかないとよいのだが、明日はもうパリ。おそらくユキヤは元気な姿でシャンゼリゼに到着するはずだ。
パリまであと 113km
第103回ツールドフランスはついに最終日を迎えた。フランス革命記念日にニースで起きたテロ事件以降、テロを警戒して「ツールはパリにたどり着かないのではないか」という噂が絶えなかったが、175人の選手は無事にシャンゼリゼへと凱旋した。
ユキヤももちろん6回目のツールをコンプリート。「パレードから速かった」という最終ステージをしっかりこなし、区間53位、総合116位で今年のツールを終えた。
左大腿骨骨折からたった163日で世界最高峰の自転車レースを完走したユキヤは、「骨折はもう今年のこととは思えないくらい」といいながら2週間後のリオ五輪を見据え、「1週間あれば十分に回復して走れます。リオも頑張ります!」と話してくれた。グランデ、ユキヤ!
パリに到着!ツール・ド・フランス完走