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次世代ヘッドアップディスプレイ「コピン・ソロス」を実際に使ってみた!

徐々に使途が広がってきた「ウエアラブルデバイス」。そのなかでもサイクリストにとってホットなトピックスといえば、ヘッドアップディスプレイ(HUD)だろう。いつものアイウエアの延長線上にあることもあり、気になっている人は多いと思う。そんななか、先日発表された「ソロス」が編集部に届いたので、さっそくその性能を体感してみた!
 
text:江里口恭平、photo:中島丈博

見た目からして未来を感じる「ソロス」

価格5万9900円(税抜)
価格5万9900円(税抜)

ソロスには最先端の技術が集結している。グーグル グラスの主要部品の開発に協力したアメリカのコピンが製作し、ディスプレイ部は、日本のオリンパスの光学技術「瞳分解機能」を、超小型高性能バッテリー(連続稼働時間:約5時間)を日立マクセルから採用している。ちなみにレンズも某有名アイウエアブランドが関わっている。
 
専用のアプリとBluetoothで連動することで、スマホ側のGPSを使い位置や速度、距離、ケイデンス、そして走行時間を計測する。また、スマホを介することで外部のハートレートセンサーから心拍情報も取り入れることも可能だ。それらのデータは、画面上で選択し表示させる。
操作は左フレームにある3つのボタンで行う他、内蔵スピーカーから音声による目標達成情報・結果などの通知機能も持つ。電話もできる。

2016年リオ五輪のトラック競技において、アメリカ代表チームが公式に使用し銀メダルを獲得したのこともあり、その性能はお墨付きだ。
 
左フレームにあるボタンで表示の切り替えや電源の操作を行う
左フレームにあるボタンで表示の切り替えや電源の操作を行う
テンプル部分にスピーカーとバッテリーを搭載(テスト機のため、一部パーツがはがれています)
テンプル部分にスピーカーとバッテリーを搭載(テスト機のため、一部パーツがはがれています)
専用のアプリは無料でインストールできる。サイクリング以外に、ランなどで活躍が期待できる
専用のアプリは無料でインストールできる。サイクリング以外に、ランなどで活躍が期待できる
ディスプレイは半透明だ。
ディスプレイは半透明だ。

「どう見えるの?」、動画で体感!

さて、初めて実物を手に取った時の第一印象は、やはり某有名少年漫画の「スカウター」そのもの。
下記の動画では、ソロスがどのように表示されるかを紹介する。




 
アイウエアの奥に見えるディスプレイは、かけ始めた時は正直よく見えない。
しかし焦点が次第に合ってくると(『瞳分解機能』により30秒ほどで徐々に見えるようになる)、その小さな画面が視界の右隅に確かに「在る」。
それは常に視界を占めている、というわけではない。
ちゃんと景色や別のものを見ようとしたら問題なく見える。もちろんディスプレイ部は視界の妨げになるものの、それによって右側が目視できないことはない。
それでいて「見よう」と意識してディスプレイに視点を戻すと、今度は素早く表示画面を見ることができる。
 
また、ソロスの他のデバイスとの差異は、ディスプレイ部がクリスタルになっているため、(ぼんやりではあるが)向こう側が透けて見えるという点だ。
これは実際に外で使ってみる、案外便利なのだ。
自転車に乗っているときに、視界が一部でも「完全に」遮られてしまうと、非常にストレスに感じてしまいがち。ソロスはだいたいでも「透けて」見えるので、よっぽど意識しなければ、5分もかけ続けると慣れてしまう。
 
走りながら、ちょっと視線をずらすと表示データが読み取れる。それはふだん自転車に乗りながら、ハンドル上のサイコンに視点を下げる、という動作よりもよっぽど簡単。そして何よりも視野が変化しないので安全だ。自転車に乗りながら下を向いた時に、前方からの突然の飛び出しなどで怖い思いをした人も多いだろう。
 
実際にライド時に使用する場合は、通常のアイウエアと比べてディスプレイ部分が前方に付いているため、頭や鼻パッドのホールドをかっちりしておく必要があるだろう。レンズ部とディスプレイ部があわさって60gの重量というのは、十分に軽量に仕上がっていると言える。

まだ実装はされていなかったが、今後追加予定の機能として、かかってきた電話、かけた電話をスマホを持つことなく Solosのみで対応できるようになる。また、人間の瞳の位置により 表示部位置をはっきり見える位置まで可変できるといった機能が追加される予定だ。
 
視界はディスプレイの奥まで透き通って見ることができる
視界はディスプレイの奥まで透き通って見ることができる
ん?何か写ってる……?
ん?何か写ってる……?
見えた!
見えた!
ウエアラブル端末系の紹介でよく言われていることは「体感しなければ、その魅力や便利さは伝わらない」ということだが、今回のソロスもその例に漏れなかった。
GPS搭載サイコンも心拍メーターも、今では当たり前となったそれらのデバイスが出始めたときは「誰が使うの?」などと懐疑的な声が多かったかもしれない。しかし実際に使ってみるとその便利さで、気がつけば「なくてはならないもの」になってしまった。
今回のソロスをはじめとしたHUDも、サイクリストにとって新たな「便利なモノ」として、徐々に私たちの身の回りに広がっていく未来を期待させる。

 

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