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新型アルテグラDi2いよいよ発売
2017.10.20
R8050系アルテグラ
デュラエース以上ではないか、という大きな反響を持って迎えられた新型アルテグラR8000シリーズ。リムブレーキ機械式変速仕様がすでに市場に出回っており、完成車のラインナップも登場している。
それに続くのはリムブレーキタイプのDi2仕様であるR8050系だ。新作アルテグラは、重量こそ上位機種のデュラエースよりも重いが、サイズや仕様は非常に近いものをとなっている。ユーザーにとってはうれしいことだ。
Di2化に必要なデュアルコントロールレバー、前後変速機の仕様を見ていこう。
デュアルコントロールレバー
デュアルコントロールレバーのサイズは、上位機種のデュラエースと同じ。レバー先端の形状も左右非対称となり、手を添えた時に自然な握り心地を実現。ブラケットフードもほぼ同じで、ロゴが違う程度ということだ。
レバー形状は前作と比べると、ややエッジが効いた形状になっている。エッジといっても、鋭角なわけではなく丸みを帯びた形状だ。このエッジ部分があることで、ブレーキ操作をしたときに、指にしっかりとレバーが引っかかる感覚を実現することができたため、操作感が向上している。
レバー素材は樹脂と金属のコンポジット材を使用している。デュラエースとは異なる材料を使用しているとのこと。
シフトレバーは、その支点位置が下がったため、レバー自体の長さがやや短くなっている。操作してみると、前作に比べてレバーのたわみが抑えられているように感じられ、こちらも操作感が向上しているといえる。
そして、新たにブラケット先端に「スイッチA」が追加された。ブラケットフードの下に隠れているボタンで、今まではデュラエースにしかなかった。Di2のセッティングアプリ「Eチューブプロジェクト」を使用してセッティングを行えば、スイッチAに変速機能を割り当てたり、対応するサイクルコンピューターの画面切り替え操作を行える。
■ST-R8050
価格/3万1697円(税抜)
実測重量/301.5g
フロントディレーラー
これにより、太めのタイヤを使ってもフロントディレーラーとタイヤのクリアランスを十分確保できる。
本体内部機構には、デュラエースと同じく「トグル機構」を採用した。これはてこの原理を応用したリンク機構の一種で、同じ入力で動作完了に近づくにつれ出力がアップするというもので、機械式変速の場合は動作フィーリングが軽く感じられる。Di2の場合は消費電力を抑えることができるというメリットがある。
■FD-R8050
価格/2万1256円(税抜)
実測重量/129g
リヤディレーラー
リヤディレーラーも基本的な設計はデュラエースと同じ。シャドーデザインにより、側方への張り出しが少ないので、ディスクブレーキロードのようにリヤエンド幅が広がったバイクであっても、障害物にディレーラーがヒットするリスクを下げられる。
デュラエースでは、プーリーケージにミドルケージを採用することで、1モデルですべてのリアスプロケット歯数に対応したが、アルテグラでは11-25T、11-28T、11-30T、12-25T、14-28Tに対応するSSモデル(トータルキャパシティー35T)と、11-28T、11-30T、11-32T、11-34Tに対応するGSモデル(トータルキャパシティー39T)の2つが用意される。
最も軽いギヤ比ではフロント34T×リヤ34Tという1:1を実現できる。
■RD-R8050-SS
価格/2万5561円(税抜)
実測重量/237.5g
■RD-R8050-GS
価格/2万4996円(税抜)
バッテリーの寿命については、使用するオプションパーツ次第で変わってきてしまうので公称値は公開されていない。
旧型6850系アルテグラDi2とも互換性があるので、例えばディレーラーのみを交換、アップグレードすることもできる。
シンクロシフトなど、Eチューブプロジェクトの機能をフルに利用するためには、バッテリーを最新世代へアップグレードする必要がある場合も。
重量や、表面仕上げはデュラエースにはかなわないが、ロードバイクのみならず、グラベルロードなど多種多様なバイクに対応できるキャパシティーをもっているのがアルテグラの魅力だ。
前作よりもデュラエースとアルテグラの差異が小さくなっている。あなたならどちらを選ぶだろうか。