トピックス
チャプター2・レレ アジア人フレンドリーな高性能エアロロード
2018.05.24
意欲的な若いブランドの2作目はエアロロード!
“第二幕”という一風変わったブランド名、個性的な響きのモデル名、フレーム各所に散りばめられたマオリのグラフィック、ニールプライドの元リーダーが率いるという信頼感などが好意的に受け入れられ、チャプター2は新興メーカーとしては驚きのスタートダッシュを決めた。限定販売されるリミテッドカラーは即日完売状態だという。
第一作となるオールラウンダー、テレ(TERE)のデビューから10カ月、チャプター2はレレ(RERE)という第二作を投入した。カムテール&翼断面を多用し、CFD解析&風洞実験によって空力性能を煮詰めたエアロロードである。とはいえ、「CFD解析」「風洞実験」などの単語はもはや売り文句にすらならない。どのメーカーも、技術的達成度の高低はあれど、エアロロードの開発過程では同じことをやっているからだ。
レレならではの売りは何か。筆者が見る限り、ポイントは4つほどある。まず、直販によるコストパフォーマンスの高さ。次に、フレームサイズが大きくなるにつれてリーチとスタックが漸増的に伸びていく真っ当なジオメトリー。3つめが、個性的かつシンプルなグラフィックと、矢継ぎ早な限定カラーのリリース。4つめは、スモールサイズのカッコよさ。
もちろん4つめは主観によるものだが、実はメーカーの意図でもある。チャプター2を率いるマイク・プライド氏の身長は168cm。体型が日本人に近い。ビジネスとしてアジアマーケットを重視しているということもあり、スモールサイズのジオメトリーやルックスには気を配っているのだという。マイク・プライド氏に「大きいサイズよりXSのほうがカッコいいですね」と言うと、「自分が乗るサイズだから」と笑う。リップサービスも入っているだろうが、XSサイズの完成されたフォルムを見る限り、これは半分本気だろう。
XSサイズを試乗!
カタログ写真の流麗なエアロフォルムに惚れて注文し、いざ自分のXSサイズを目の当たりにしてあまりのカッコ悪さに絶句する、というのは日本人にとってのエアロロードあるあるだが、チャプター2ならそんな心配は無用だ。Mサイズとつぶさに見比べてみたが、やはりどう見てもXSサイズのほうが均整がとれている(完全なる主観だが)。こんなことはロードバイク史上初かもしれない。
肝心の走りは、重心低く挙動は軽快、ガッシリとした剛性感でギュンギュン進む、硬派でスポーティーなもの。剛性はかなり高く、しなりを生かしてピュンピュンというタイプではない。踏みつけて進ませるフレームだ。ハンドリングにはややクセがある。直進時は直進性が高いのだが、一旦転舵するとハンドリングが軽くなるという、直進モードとコーナリングモードが明確に分けられている感じだ。しかし印象は決して悪くなく、実際すぐに慣れる。
驚いたのは空力性能だ。試乗の場に乗っていった私物バイクとホイールを統一して比較してみたが、高速での抵抗感は明らかに少ない。ニールプライド時代から何台ものフレームを開発してきた氏の知見が活きているのだろう。小柄なライダーに優しい高性能エアロロードである。
チャプター2・レレ
フレームセット価格/26万7112円(税抜)、ジロ101は38万円(税抜)
フレーム/カーボン
フォーク/カーボン
カラー/パール+UD、マット&グロスブラック、ジロ101
サイズ/XS、S、M、L、XL
フレームセット重量/1396g +/-3%(Mサイズ)
試乗車スペック
コンポーネント/カンパニョーロ・スーパーレコード
ホイール/カンパニョーロ・ボーラウルトラ50
タイヤ/コンチネンタル・グランプリ4000sⅡ 700×25C
ハンドル/チャプター2・マナ
シートポスト/専用品
サドル/フィジーク・アリオネ
フレーム/カーボン
フォーク/カーボン
カラー/パール+UD、マット&グロスブラック、ジロ101
サイズ/XS、S、M、L、XL
フレームセット重量/1396g +/-3%(Mサイズ)
試乗車スペック
コンポーネント/カンパニョーロ・スーパーレコード
ホイール/カンパニョーロ・ボーラウルトラ50
タイヤ/コンチネンタル・グランプリ4000sⅡ 700×25C
ハンドル/チャプター2・マナ
シートポスト/専用品
サドル/フィジーク・アリオネ