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【ユーロバイク速報】セラミックスピードがドライブトレイン「Driven(ドリブン)」を発表

高性能セラミックベアリングやビッグプーリーで知名度のあるセラミックスピードが、ユーロバイクで発表したのはなんとドライブトレイン。我々の前にあった「ドリブン」はとてもユニークな機構のプロトタイプだった。
 
text&photo:中島丈博 

「これはなんだ!?」みんなが足を止める

ユーロバイクアワードにノミネートされた製品がならぶブースで、ひと際大きな注目を集めていたのが、セラミックスピードの「ドリブン」だ。一目で普段目にするコンポーネントと違うことが理解できるその構造は、フロントシングルのチェーンリングと13速のリヤスプロケットをカーボン製のドライブシャフトでつなぐという構造だ。

カーボンシャフトと前後のギヤがかみ合う部分には、21個のセラミックスピード製ベアリングが使われている。

従来のチェーン駆動方式と比較すると49%抵抗を減らすことができるという。

変速はリヤスプロケットとかみ合うベアリングの位置を、シャフトに内蔵するモーターで前後に動かす。展示されていたのは11-28T相当のスプロケットだ。1T差のクロスレシオ。もっと軽いギヤを設定したい場合は、外側に追加していく。

「リヤスプロケットは1枚の円盤なので、ホイールに対してより外側に取り付けてもフレームとのクリアランスを確保できる。ゆえに、ホイールのおちょこ量を大きくすることが可能になるので、従来のドライブトレインよりもホイールの性能を向上できる可能性がある。また、ドライブトレインにカバーをつければマッドコンディションに強い仕様にできる」

と、セラミックスピードの担当者は語っていた。

前後のギヤ歯数を変更しなくても、ドライブシャフトについているベアリングの数を変更すれば、ギヤ比を変更できる。従来はチェーンステーがある位置にドライブシャフトをセットするので専用フレームが必要だったり、シフターはまだ展示されていなかったので製品化はまだ先になりそうだが、オタク心をくすぐられまくる製品であることは間違いない。今後が楽しみだ。


 
まずは見た目のインパクトがすごい
まずは見た目のインパクトがすごい
フロントはシングル仕様。ドライブシャフトの端に小さなベアリングがいくつも確認できる
フロントはシングル仕様。ドライブシャフトの端に小さなベアリングがいくつも確認できる
リヤスプロケットを見ると、どうやってドライブシャフトとギヤがかみ合うのかよく理解できる。
リヤスプロケットを見ると、どうやってドライブシャフトとギヤがかみ合うのかよく理解できる。
カーボン製ドライブシャフトは、その内部にバッテリー、モーター、パワーセンサーを内蔵
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