ニュース
ツール・ド・おきなわ2018でマランゴーニが優勝!引退レースでプロ初勝利
レース
2018.11.12
NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニにとって2018シーズン最終戦となるツール・ド・おきなわ(UCIアジアツアー1.2)が11月11日(日)に沖縄県にて開催され、今大会で引退するアラン・マランゴーニが逃げ切り優勝! 感動的なプロ初勝利でキャリアを締めくくった。
コースは沖縄北部やんばる地域を巡る国内UCIレース最長距離の210km。2回登る与那と、終盤に組み込まれる羽地ダムへの上りが勝負所。また終盤には細かいアップダウンが多く組み込まれており、自脚の強さも要求されるコース。
まだ夜が明け切らない6時45分に、選手たちは名護の街からスタート。なかなか逃げは決まらずに進んだが、約40km地点でマランゴーニを含む10人のやや大きな逃げが形成された。
有力チームが選手を一人ずつ送り込んだ逃げ集団は協調体制が取られ、本島の西側を北上する海岸線で、タイム差は一気に8分台まで広がった。本島北端を周り、2回目の与那の上りに入るとタイム差は6分台まで縮まり、メイン集団はアタックがかかり活性化。下り終えた時点でタイム差を4分半まで詰める。
そしてメイン集団から5人が飛び出して追走集団を形成。一方の先頭からは2選手が脱落し先頭は8人に。しかし、先頭と追走との差は縮まらず、逃げ切りの展開が濃厚となっていく。そして最後の長い登坂となる羽地ダムへの登坂区間で先頭からアタックがかかり、先頭集団はマランゴーニを含む4人に絞られた。
冷静さを失わないマランゴーニは、勝負をしかけるタイミングを待ち続け、残り5kmの緩やかな登坂区間で一気にアタック。それが決定的な動きとなり、そのままフィニッシュラインへ独走で飛び込んだ。
現在34歳のマランゴーニは、2009年のプロデビュー以来、ワールドツアーチームにも長く所属していたが、アシストとしての走りに徹し、自身が勝利するレースはなかった。そして迎えたキャリア最後のレースで、念願だったプロ初勝利を掴み、フィニッシュ後には大勢の祝福に大粒の涙をみせた。
NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ出場選手
伊藤雅和
内間康平
吉田隼人
アラン・マランゴーニ(イタリア)
監督: 福島晋一
レース情報
ツール・ド・おきなわ
開催期間/2018年11月11日(日)
カテゴリー/UCIアジアツアー1.2
開催国/日本・沖縄県
公式サイト
結果
1 MARANGONI Alan(NIPPO・ヴィーニファンティーニ・ヨーロッパオヴィーニ) 5:05:04
2 OVETT Freddy (オーストラリアン・サイクリングアカデミー・ライド・サンシャインコースト) +0:19
3 FENG Chun Kai (台湾ナショナルチーム) +0:19
アラン・マランゴーニのコメント
レース中はいままでのキャリアが走馬灯のようによぎり、勝ちたいという一心でペダルを踏んだが、なぜか今日は冷静さを失うことはなく、最後までタイミングを待つことができた。ミラノ〜サンレモのようなビッグレースではないけれど、今回の勝利は自分のなかで特別な意味をもつ。考えられる最高の形でキャリアを締めくくることができ、本当に幸せに思う。
内間康平のコメント
メイン集団はアタックが頻発してペースが上がらなかった。伊藤と二人だったが、枚数が足りず、脚も攣りそうだったため、追走には乗れなかった。入らないといけないグループだったが、そこに入れなかったことは、優勝できる脚がなかったと感じた。
しかし、シーズン最後の地元のレースで、大勢に応援してもらっていたので、全力をつくしてゴールしようと思った。最初は無謀かと思ったが、アランがいいメンバーとともに逃げ切り、優勝したと聞いて、とても嬉しかった。キャリア最後のレースで勝てることはそう簡単ではない。アシスト人生を送って来た彼のキャリアにおいて、本当に素晴らしいと感じた。チームは4人での出走だったが、最後のレースで勝って、シーズンを終えられるということはとても嬉しい。来年以降も今回のことを思い出して、頑張っていきたい。