ツール・ド・フランス2019第4ステージは集団ゴールスプリントでヴィヴィアーニが初優勝

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ツール2019第4ステージ

(photo : © BORA – hansgrohe / Bettiniphoto)

第106回ツール・ド・フランス(UCIワールドツアー)は、2019年7月9日にランスからナンシーまでの213.5kmで第4ステージを競い、イタリアのエリア・ヴィヴィアーニ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が、集団ゴールスプリントを制して念願の区間初優勝を果たした。これでヴィヴィアーニは3大ツアー全てで区間優勝した選手の仲間入りをした。

2位はノルウエーのアレクサンダー・クリストフ(UAEチーム・エミレーツ)、3位はオーストラリアのケイレブ・ユアン(ロット・スタード)だった。

総合首位のマイヨ・ジョーヌはフランスのジュリアン・アラフィリップ(ドゥクーニンク・クイックステップ)が守った。

ツール2019第4ステージ

(photo : ASO/Alex BROADWAY)

 

マイヨ・ジョーヌのアラフィリップも集団を引いた!

ツール2019第4ステージ

●第4ステージのコースプロフィール(MAP : ASO)

ツール2019第4ステージ

●第4ステージのマイヨ・ジョーヌ(ランス大聖堂)

第4ステージは176選手が出走。前日に落車したカスパ・アスグレーン(ドゥクーニンク・クイックステップ)もスタートできた。オフィシャルスタートとともにワンティ・ゴベールのヨアン・オフレドとフレデリック・バカールトがアタックし、ミヒャエル・シャール(CCCチーム)が加わってこの日の逃げになった。

3人は10km地点で3分10秒差を付けたが、ロット・スーダルが集団を引き始め、タイム差はそれ以上にならなかった。最初の1時間の平均時速は41.9km/hだった。ゴールまで残り130kmで集団はマキシム・モンフォール(ロット・スーダル)、トニー・マルティン(チームユンボ・ビスマ)、イヴ・ランパールト(ドゥクーニンク・クイックステップ)がコントロールし、タイム差は2分45秒だった。

集団では残り117kmで落車が発生し、クリストフ・ラポルト(コフィディス)、パトリック・コンラート(ボーラ・ハンスグローエ)、ジャンニ・モスコン(チームイネオス)らが巻き込まれたが、すぐレースに復帰した。

121km地点のコート・デ・ロズィエール(カテゴリー4)の丘はシャールが先頭で通過し、1ポイントを獲得。このステージはカテゴリー4の丘が2カ所しかなかったため、ティム・ウェレンス(ロット・スーダル)のマイヨ・アポワが脅かされることはなかった。残り80kmで3人のタイム差は2分35秒だった。

残り66.5kmの中間スプリントポイントはバカールトが先頭で通過。集団は1分40秒後にヴィヴィアーニが先頭で通過した。残り34kmでティボ・ピノー(グルパマ・FDJ)がパンクに見舞われたが、チームメートの働きですぐ集団に復帰できた。

先頭の逃げではゴールまで残り28kmでシャールがアタックし、バカールトは付いていったが、オフレドは集団に吸収された。しかし、逃げは結局ゴールまで残り16.5kmで全て集団に捕まってしまった。敢闘賞は最後まで逃げ続けたシャールが獲得した。

ゴールまで残り15kmに設定されていたカテゴリー4のコート・ド・マロンは、集団の先頭を引いていたチームサンウェブのウィルコ・ケルデルマンが1位で通過し、1ポイントを獲得した。残り11kmでリリアン・カルメジャーヌ(トタル・ディレクトエネルジー)がアタックしたが、残り6kmで捕まった。

新人賞のマイヨ・ブランを着たウァウト・ヴァンアールト(チームユンボ・ビスマ)やマイヨ・ジョーヌのアラフィリップが集団の先頭を引き、残り1kmのフラム・ルージュを通過。最後はデンマークチャンピオンのミケル・モルコフとアルゼンチンチャンピオンのマクシミリアーノ・リチェセが列車を作ってヴィヴィアーニの勝利をお膳立てした。

■ツールで念願の区間優勝を果たしたヴィヴィアーニのコメント
「この勝利はボクにとって大きな意味がある。信じられない。これは今年最大の目標だった。ブリュッセルの第1ステージで最初のチャンスを逃したが、昨日アラフィリップが優勝して、チームにスイッチが入ったんだ。ボクのリードアウトをしてくれるモルコフとリチェセは完璧な仕事をした。ボクはただ、最後の180mで仕上げなければならないだけだった。今日はリードアウトに集中した。クリストフは右側から出し抜こうとしたが、ボクはもう飛び出していた。ジロとブエルタでも区間優勝したので、これでミッションが完了したような気分さ」

ツール2019第4ステージ

■第4ステージ結果[7月9日/ランス〜ナンシー/213.5 km]
1. ELIA VIVIANI (DECEUNINCK – QUICK – STEP / ITA) 5H 09′ 20”
2. ALEXANDER KRISTOFF (UAE TEAM EMIRATES / NOR)
3. CALEB EWAN (LOTTO SOUDAL / AUS)
4. PETER SAGAN (BORA – HANSGROHE / SVK)    
5. DYLAN GROENEWEGEN (TEAM JUMBO – VISMA / NED)
6. MIKE TEUNISSEN (TEAM JUMBO – VISMA / NED) 
7. GIACOMO NIZZOLO (TEAM DIMENSION DATA    / ITA)
8. JASPER STUYVEN (TREK – SEGAFREDO / BEL)
9. MICHAEL MATTHEWS (TEAM SUNWEB / AUS)
10. CHRISTOPHE LAPORTE (COFIDIS, SOLUTIONS CREDITS / FRA)

■第4ステージまでの総合成績(マイヨ・ジョーヌ)
1. JULIAN ALAPHILIPPE (DECEUNINCK – QUICK – STEP / FRA) 14H 41′ 39”
2. WOUT VAN AERT (TEAM JUMBO – VISMA / BEL) +20’’
3. STEVEN KRUIJSWIJK (TEAM JUMBO – VISMA / NED) +25’’
4. GEORGE BENNETT (TEAM JUMBO – VISMA / NZL) +25’’
5. MICHAEL MATTHEWS (TEAM SUNWEB / AUS) +40’’
6. EGAN BERNAL (TEAM INEOS / COL) +40’’
7. GERAINT THOMAS (TEAM INEOS / GBR) +45’’
8. ENRIC MAS     (DECEUNINCK – QUICK – STEP / ESP) +46’’
9. GREG VAN AVERMAET (CCC TEAM / BEL) +51’’
10. MICHAEL WOODS (EF EDUCATION FIRST / CAN) +51’’

[各賞]
■ポイント賞(マイヨ・ベール):PETER SAGAN (BORA – HANSGROHE / SVK)
■山岳賞(マイヨ・アポワ):TIM WELLENS (LOTTO SOUDAL / BEL)
■新人賞(マイヨ・ブラン):WOUT VAN AERT (TEAM JUMBO – VISMA / BEL) 
■チーム成績(黄色ゼッケン):TEAM JUMBO – VISMA (NED)
■敢闘賞(赤ゼッケン): MICHAEL SCHÄR (CCC TEAM / SUI)

ツール・ド・フランス公式サイト

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