ブエルタ・ア・エスパーニャ2019第3ステージはアイルランドチャンピオンのベネットが区間初優勝

目次

ブエルタ・ア・エスパーニャ2019第3ステージはアイルランドチャンピオンのベネットが区間初優勝

スペインで開催中の第74回ブエルタ・ア・エスパーニャ(UCIワールドツアー)は、2019年8月26日にイビ・シウダド・デル・ユゲテからアリカンテまでの188kmで第3ステージを競い、アイルランドチャンピオンのサム・ベネット(ボーラ・ハンスグローエ)が、今年のブエルタで最初の集団ゴールスプリントを制し、区間初優勝を果たした。

区間2位はベルギーのエドワード・トゥーンス(トレック・セガフレード)、3位はスロベニアのルカ・メズゲッツ(ミッチェルトン・スコット)だった。総合上位に大きな変動はなく、総合リーダージャージのラ・ロハは、アイルランドのニコラ・ロッシュ(チームサンウェブ)が守った。

ブエルタ・ア・エスパーニャ2019第3ステージはアイルランドチャンピオンのベネットが区間初優勝

(photo : ©PHOTOGOMEZSPORT2019)

今年最初のスプリント区間は地元の3選手が逃げた

ブエルタ・ア・エスパーニャ2019第3ステージはアイルランドチャンピオンのベネットが区間初優勝

第3ステージのコースプロフィール(MAP : UNIPUBLIC)

第3ステージは175選手が出走。フランスのミカエル・ドラージュは喉の炎症でスタートしなかった。

スタートしてすぐにUCIプロコンチネンタルチームに所属する地元スペインの3選手が集団から逃げ出した。メンバーは前日に山岳賞ジャージを獲得したアンヘル・マドラソとチームメートのディエゴ・ルビオ(ブルゴス・BH)、そしてエクトル・サエス(エウスカディバスクカントリー・ムリアス)だった。

3人は25km地点で集団に6分のタイム差を付けた。集団の先頭でドゥクーニンク・クイックステップが仕事を開始し、タイム差はそれ以上にならなかった。60km地点でボーラ・ハンスグローエも集団の先頭を引き始め、逃げのタイム差は減っていった。110km地点で、3人のアドバンテージは2分半にまで縮まっていた。

ゴールまで残り72km地点に設定されていたカテゴリー3の丘は、白地に青い水玉の山岳賞ジャージを着たマドラソが先頭で通過した。残り44kmで2つ目のカテゴリー3のプエルト・デ・ティビの丘越えが始まったとき、逃げのタイム差はもう38秒しかなかった。

6.7km続くプエルト・デ・ティビの丘で、先頭の逃げからマドラソがアタックし、単独で山頂を目指した。集団はすぐ後方にまで迫っていたが、彼は何とか山頂を先頭で通過することができた。集団ではプエルト・デ・ティビの丘でフェルナンド・ガビリア(UAEチーム・エミレーツ)やファビオ・ヤコブセン(ドゥクーニンク・クイックステップ)といったスプリンターたちが集団から遅れてしまった。

この日の逃げを全て吸収した集団には下りで遅れていた選手たちが追いついたが、ガビリアだけは戻ることができず、チームメートたちに引かれてゴールを目指した。

ゴールまで残り21km地点に設定されていた中間スプリント地点は、セルヒオ・イギタ(EFエデュケーションファースト)が先頭で通過し、3秒のボーナスタイムを獲得した。彼はこのボーナスタイムで総合8位から7位へと順位を1つ上げることができた。プリモシュ・ログリッチェ(チームユンボ・ビスマ)は3位通過で1秒のボーナスタイムを獲得できた。

最後は集団ゴールスプリントになり、アイルランドチャンピオンのベネットが大差を付けてフィニッシュラインを通過した。28歳のベネットは昨年のジロ・デ・イタリアで区間3勝しているため、これで3大ツアーのうちの2つで区間優勝を成し遂げたことになる。

 
■ブエルタで区間初優勝したサム・ベネットのコメント
「今日はチームの努力がなければ勝てなかっただろう。ボクは彼らに従い、リラックスすることができた。彼らはボクを完璧な位置取りにしてくれた。非常に高速のスプリントになるのはわかっていたから、ボクは本当に最初にスパートしたかった。とりわけアイルランドチャンピオンジャージを着てグランツールの勝利を得られて嬉しい。これを着て勝つのは非常に誇らしいよ。

グランツールでは最初に1つ勝てば、後は簡単になる。このブエルタはスプリンターにはあまりチャンスがないから、今日勝てなければ最終週まで待たなければならなかった。だからこれで間違いなく簡単になる」

ブエルタ・ア・エスパーニャ2019第3ステージはアイルランドチャンピオンのベネットが区間初優勝

キンタナは第4ステージでもポイント賞のベルデを着用する(photo : ©PHOTOGOMEZSPORT2019)

ブエルタ・ア・エスパーニャ2019第3ステージはアイルランドチャンピオンのベネットが区間初優勝

2日連続で逃げて山岳賞ジャージを守ったマドラソ(photo : ©PHOTOGOMEZSPORT2019)

■第3ステージ結果[8月26日/イビ、シウダド・デル・ユゲテ~アリカンテ/188km]
1. SAM BENNETT (BORA – HANSGROHE / IRL) 04H 25′ 02”
2. EDWARD THEUNS (TREK – SEGAFREDO / BEL)
3. LUKA MEZGEC (MITCHELTON – SCOTT / SLO)
4. JON ABERASTURI IZAGA (CAJA RURAL – SEGUROS RGA / ESP)
5. PHIL BAUHAUS (BAHRAIN – MERIDA / GER)
6. MAXIMILIANO ARIEL RICHEZE (DECEUNINCK – QUICK – STEP / ARG)
7. FABIO JAKOBSEN (DECEUNINCK – QUICK – STEP / NED)
8. CYRIL BARTHE (EUSKADI BASQUE COUNTRY – MURIAS / FRA)
9. SZYMON SAJNOK (CCC TEAM / POL)
10. CLEMENT VENTURINI (AG2R LA MONDIALE / FRA)
65. YUKIYA ARASHIRO (BAHRAIN – MERIDA / JPN)

■第3ステージまでの総合成績(ラ・ロハ)
1. NICOLAS ROCHE (TEAM SUNWEB / IRL)  09H 51′ 14”
2. NAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) +02”
3. RIGOBERTO URAN (EF EDUCATION FIRST / COL) +08’’
4. MIKEL NIEVE ITURRALDE (MITCHELTON – SCOTT / ESP) +22”
5. MIGUEL ANGEL LOPEZ MORENO (ASTANA PRO TEAM / COL) + 33’’
6. PRIMOŽ ROGLIC (TEAM JUMBO – VISMA / SLO) + 35’’
7. SERGIO ANDRES HIGUITA GARCIA (EF EDUCATION FIRST / COL) + 37’’
8. WILCO KELDERMAN (TEAM SUNWEB / NED) + 38’’
9. DAVIDE FORMOLO (BORA – HANSGROHE / ITA) + 46’’
10. RAFAL MAJKA (BORA – HANSGROHE / POL) + 46’’
121. YUKIYA ARASHIRO (BAHRAIN – MERIDA / JPN) +11’ 17’’

[各賞]
■ポイント賞 : NAIRO QUINTANA (MOVISTAR TEAM / COL) 
■山岳賞 : ANGEL MADRAZO RUIZ (BURGOS BH / ESP)
■新人賞 : MIGUEL ANGEL LOPEZ MORENO (ASTANA PRO TEAM / COL) 
■チーム成績 : TEAM SUNWEB
■敢闘賞 : ANGEL MADRAZO RUIZ (BURGOS BH / ESP)

ブエルタ公式サイト

ブエルタ・ア・エスパーニャ2019第3ステージはアイルランドチャンピオンのベネットが区間初優勝

(photo : ©PHOTOGOMEZSPORT2019)

第3ステージのハイライト映像

ciclissimo no61 ツール・ド・フランス 21日間の神話