ニュース

しまなみ海道の自転車利用推計、年17万台――サイクリストは約6割か

その他

サイクルターミナルの整備や宿泊施設の充実など、サイクリストを積極的に誘致していることで注目を集める瀬戸内しまなみ海道。その人気が数字でも裏付けられた形です。瀬戸内しまなみ海道振興協議会はこのほど、2012年度の同海道の自転車利用者数が、推計で実に年間17万5千人近くに上り、うち約6割が「マイ自転車」での通行だったと発表しました。

 

瀬戸内しまなみ海道(写真提供:尾道市観光課)

 

調査は昨年4月以降に計8回、海道の自転車道出入口5か所で行われ、サイクリング客数の推計値は17万4935人。1日平均で500人近くの利用がある計算です。

また、トップシーズンとされる8月~10月の週末の利用者は1日1000~4000台とみられる一方、通年でのピークはゴールデンウィークで、4月と5月の調査時には同8000台以上にも達していることも分かりました。さらに方向別では四国(今治)側に向かう利用者が、本州(尾道)側をやや上回り、多くの自転車が四国方面に向かいつつ、別の交通手段も使いながら本州方面へとUターンしていると見られることも浮かび上がってきました。

一方、マイ自転車とレンタサイクルの比率を見てみると、マイ自転車が57.2%、レンタサイクルが42.8%で、マイ自転車が6割近くに上ることも判明しています。

今回の調査結果について、同協議会の担当者は「マイ自転車でしまなみ海道を走るサイクリストが多いことがデータを通じて実証された形だ」と話しつつ「今年度はレンタサイクルの利用も増加傾向にある」と説明します。

また同担当者は「サイクリストは泊まりがけでしまなみ海道を楽しんでいると見られ、マイ自転車で来る人の大半が宿泊施設の利用しているようだ」と述べ、サイクリストの誘致による経済効果への期待を示しました。

そして、今後の誘致拡大に向けた課題として「外国からのサイクリストも増え始めている。しまなみ海道への取付け道は急坂が多いので、左側通行も含めて安全に走るための注意喚起を進めたい」と話しています。(斉藤円華)