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バス停にミニ駐輪場設置 栃木県、公共交通の利用促進策で

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栃木県は、公共交通の利用促進を目的として、路線バス停留所に簡易屋根やミニ駐輪場を設ける取り組みを進めている。県道でバスの本数や利用者が多い停留所で実施し、すでに8カ所のバス停でミニ駐輪場を設置。今年度内に新たに2カ所で整備する予定だ。

 

県がバス停に設置したミニ駐輪場(県交通政策課提供)

 

■宇都宮市内を中心に設置進む

ミニ駐輪場は約15台の自転車が駐輪できる。バス利用が不便な地域で、自転車駐車場を整備することにより、バス利用者が増加する見込みがあるバス停を対象に駐輪場を整備する。

現在、ミニ駐輪場が設置されたバス停はいずれも宇都宮市内に集中している。県交通政策課では「バスの便数や利用者数などから考慮すると、結果的に宇都宮市内からの着手となる」と説明。宇都宮市のほか、真岡市にも整備基準に該当するバス停があるという。

バス停でのミニ駐輪場の併設は、県がバスの利用環境を改善することで、公共交通を支援する施策だ。また国と県、警察との協議などを経て、昨年2月には「栃木県版自転車利用環境創出ガイドライン」が策定された。

地方ではマイカーが普及する一方、公共交通が衰退傾向にあるが、渋滞や温暖化への対策、健康増進なども課題となる中、解決策として自転車の利用拡大が期待されている。

なかでも、自宅から最寄りの公共交通まで自転車で移動する「サイクルアンドライド」は、自転車の活用でマイカーへの依存を減らし、公共交通の利便性を高める効果が見込まれる。しかしその実施には駐輪場の整備が不可欠だ。県では、バス停へのミニ駐輪場の設置を今後も継続するとしている。(斉藤円華)

<参考サイト>

栃木県交通政策課

http://www.pref.tochigi.lg.jp/h03/