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30周年を迎えた「シマノ鈴鹿ロードレース」

イベント

サイクリストにとって、夏の恒例行事ともいえるイベントがシマノ鈴鹿ロードレースだ。今年も8月24日~25日の日程で開催された。

シマノ鈴鹿ロードレースは、日本のスポーツ自転車文化を育てることを目標とし、1984年にシマノグリーンピアロードとして始まった。1992年から会場を鈴鹿サーキットに移し、今年で30周年を迎える人気イベントだ。あの鈴鹿サーキットを自転車で走ることができるとあって、多くの参加者を集める。また、初心者から上級者まで楽しむことができる、種目の多さも魅力だ。

例年は晴天に恵まれ、暑い中でのレースとなるが、今年はあいにくの雨模様。それでも全国から参加者が鈴鹿に集結。熱戦を繰り広げた。

 

2日間のメインレースとなるのは国際ロード。フルコースを10周する58.2kmで争われるこのレースは、脚自慢のホビーレーサーのほか、シマノレーシングチームを始めとした国内プロチーム。さらに「アルゴス・シマノ」、BMCレーシングの下部チームである「BMCディベロプメントチーム」、ベルギーで有名な「シクロクロスチームBKCPパワープラス」などの海外勢が来日。

レースは散発的にアタックがかかるも、決定的な逃げが決まらず。レース中盤で15人の大きな逃げ集団が形成され、この中から優勝者が出るかとおもいきや、最終ラップに向けて吸収される。最後は大集団のままスプリント勝負に。勝ったのはBMCディベロプメントチームのイグナツィオ・モゼール。ジロ・デ・イタリアや世界選手権などを制したイタリア人選手フランチェスコ・モゼールの息子だ。

 

●シマノ鈴鹿ロードレースの歴史、シマノコンポーネントの歴史

30周年の記念大会とういことで、会場内のセンターハウスではその歴史を感じることができるパネル展示が行なわれていた。また、それとあわせて、歴代のデュラエースを搭載した自転車も展示された。レースの合間に訪れて、興味深く展示に見入る人が多く見受けられた。

 

手前の自転車は、1973年にシマノがヨーロッパレースシーンに挑戦するために開発された、初代デュラエースが搭載されたバイク。リヤディレーラーのみデュラエースではなく”クレーン”を使用していた。完成車重量は約10kg。ステム、ハンドル、シートポストはサカエ製だ。

 

 

●あたらしい参加形態「自転車バスツアー」

いままでも、ショップ主催でレースに参加するために、貸し切りバスと自転車を積み込むトラックを用意して参加するということはあった。それよりも、一歩進んだツアーを催行したショップを会場で発見。東京のフォーチュンバイクが主催するこのツアーは、その名も「フォーチュンバイク銀河の果てまでバスツアー」。錦織店長が、高校生の時に同イベントに初めて参加した時。将来自転車屋になって、お客さんと一緒にここに来たい。と考えたのがツアーを始めるきっかけ。耐久レースではなく、ロードレースに出場したいという、お客さんからの要望もそれを後押しした。


国際興業バスが所有するサイクルツアー用バスを使用して、バスの荷室に自転車をすべて収納する。フォーチュンバイクに普段から出入りしていなくても、参加することができるツアーとなっているのもいままでにない特長だ。

東京から鈴鹿はどうしても距離がネックになって、参加を躊躇していた人もいるだろう。このツアーなら、往復の長距離ドライブや、自転車を持っての電車乗換えなどのわずらわしさから解放される。往復のバス代、宿泊費、土曜日の夕食がセットになって4万2000円だ。来年も催行予定。


シマノ鈴鹿ロードレース