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コミュニティサイクル使ったガイドツアー、札幌で始まる

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複数設けられたサイクルポート(貸出拠点)であれば、どこでもシティサイクル(ママチャリ)のレンタルと返却が可能な「コミュニティサイクル」と呼ばれる自転車レンタルシステムが近年、都市部に普及している。そんなコミュニティサイクルを使って、札幌市を訪れる観光客をターゲットに、ガイドが案内しながら市内の観光スポットを巡るツアーが5月1日から始まった。

 

「ポロクルまちめぐりツアー」では市内観光名所を巡る。背景に見えるのは北海道庁赤れんが庁舎(写真提供:ドーコンモビリティデザイン)

 
「ポロクルまちめぐりツアー」は、札幌市内でコミュニティサイクル「ポロクル」を運営するドーコンモビリティデザイン(札幌市)が企画。大通公園や時計台、北海道庁、豊平川など、市内の観光スポットを結ぶ約8kmのコースを2時間で走る。
 ポロクルは市内45か所のサイクルポートに350台のシティサイクルを備える。会員数は約8000人で、1日に平均600回の利用がある。スポーツ車を使ったガイド付き自転車ツアーは各地で先行事例があるが、段差や信号が多い都市部ではスポーツ車よりもシティサイクルの方が使い勝手がいいことから、同社ではコミュニティサイクルを利用したガイドツアーのプランを練ってきた。
「ポロクルは始まって4年目になるが、札幌市民には浸透してきているものの、観光利用はまだ少ない。市内に点在する観光名所は互いに徒歩20分ほどの距離があり、これらを自転車の機動力を活かして巡ることで、札幌の魅力を発信したい」と同社。参加者にヘルメットを貸し出すほか、ガイドがハンドサインを使って誘導するなど、交通安全への配慮も抜かりない。今後はコースのバリエーションも増やす考えで、毎月100人の利用を目指す。
コースガイドは、実業団ロード選手として知られる石塚裕也代表が率いるサイクリングフロンティア北海道が担当。同社が道内各地で実施する自転車ツアーは海外からの観光客にも評判だ。
ツアーは10月末まで悪天候の日を除いて毎日行なわれ、午前9時半に出発。最小催行人数は2人で、定員は10人。参加費は3千円で、2日前までに電話またはウェブサイト経由で申し込む。問い合わせはポロクルカウンター(011-242-4696)へ。(斉藤円華)
 
 
ポロクルまちめぐりツアー https://porocle.jp/tour