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ツール・ド・北海道:ヴィーニファンティーニ・NIPPOがチーム総合優勝、個人総合2位、山岳賞を獲得

レース

ツール・ド・北海道(UCI2.2)最終日の第3ステージを終えて、ヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザはアレッサンドロ・マラグーティが個人総合2位と山岳賞、そしてチーム総合優勝に輝いた。

 

チーム総合優勝の表彰式 Photo : Hideaki TAKAGI

9月13日から開催されたツール・ド・北海道が15日に閉幕した。第1ステージで、アレッサンドロ・マラグーティ(イタリア)が3選手による逃げグループからのゴールスプリントを制して、ステージ優勝。個人総合成績でも首位に立ったが、翌第2ステージでは、2秒差の2位に後退。

これは大門宏監督が「個人総合は最終日に持ち越されると予測していたので今日は死守するつもりはなかった。ただ大きく開かないことだけを注意した」と話すように、戦略的な意味合いから、第2ステージではリーダージャージを守る走りにはこだわらず、逆に逃げ集団に乗っていたリカルド・スタキォッティ(イタリア)のゴールスプリントに勝負を託した。しかし、スタキォッティはゴールスプリントで脚がつってしまい、4位という結果となった。

 

 

個人総合成績の逆転優勝をめざして挑んだ第3ステージでは、中盤になって、6秒差の総合3位につける選手を含む18選手の逃げが決まる。結果的に6人まで絞りこまれたが、リーダーチームであるオーストラリアのバジェットフォークリフトとともに、チームは集団をコントロールし、ラスト10kmになって、集団は逃げグループの吸収に成功する。

ゴール直前に登りがあり、ピエールパオロ・デネグリ(イタリア)がもっとも得意とするコースだということを、試走をしていたチームは知っていた。総合順位を逆転させるために、ここでデネグリがマラグーティを牽引する形で先行し、ワンツーフィニッシュ、最低でもマラグーティをボーナスタイム圏内の3位でゴールさせることがチームの作戦だった。

作戦どおりにレースを展開させることができ、ゴール前の上りでデネグリが加速し、マラグーティが追走。しかし、ここでデネグリの後輪とマラグーティの前輪が接触し、2選手は減速してしまった。

そのままの勢いでデネグリは2着でゴールしたが、マラグーティは前輪を大きく破損させ16位。「最後の50mで勝利を確信し、30mですべてを失ってしまった。ここまでお膳立てしてくれたチームメイトにも申しわけない」と失意のゴールとなった。

 

山岳賞を獲得したアレッサンドロ・マラグーティ Photo : Hideaki TAKAGI

個人総合優勝は叶わなかったが、チーム一丸となった力走により、ヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザはマラグーティの個人総合2位と山岳賞、そしてチーム総合成績首位という結果を残した。

また悔しい結果のなかで、すばらしい総合力で大会を制したオーストラリアのバジェットフォークリフトの走りからもチームは学ぶことが多く、昨年まで鹿屋体育大学のエースとして走っていた黒枝士揮と山本元喜にとっても、アシスト選手という立場でありながらワンランク上の経験ができたとチームは評価している。

大門宏監督のレポート(※チーム公式サイト内) 

http://www.nippo-c.co.jp/teamnippo2014/result/result.php?id=603425415796de2492

 

ツール・ド・北海道を終え、チームはイタリアのワンデイレースを転戦中(9月16日コッパ・ベルノッキ、17日コッパ・アゴストーニ、20日メモリアルパンターニ)。そして宮澤崇史は9月28日に開催されるアジア大会自転車ロードレースに出場予定。

ヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザ http://www.nippo-c.co.jp/teamnippo2014/